Chapter.1 『かつてない化粧水を!』スキコン誕生秘話[@cosme NIPPON PROJECT]

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Chapter.1 『かつてない化粧水を!』スキコン誕生秘話[@cosme NIPPON PROJECT]
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@cosmeの化粧水部門で、常にクチコミ数上位を誇るアルビオンの「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」。第一章はその誕生秘話をお届けします。

スキコンが誕生したのは、今を去ること44年前。「私、まだ生まれていない!」という人も多いのでは?

「1972年に、アルビオンは超高級スキンケアの“グランデューク”シリーズを発表し、2年後の1974年、同シリーズから、さらにアクティブな効果を持つ“グランデューク エッセンシャル”ライン3品が誕生。スキコンは、その中の化粧水として、デビューしたんです」(アルビオンAD/PRマネージャー・二階堂ゆきさん)

(アルビオンAD/PRマネージャー・二階堂ゆきさん)

今でこそ指名買いも多く、単品でも個性が際立つスキコンですが、デビュー当時は『グループの一員』的な立ち位置だったとは…!ちなみに、製品名に『エッセンシャル』がつくのは、このときの名残です。

(1974年発売のグランデューク エッセンシャルシリーズ)

初代のスキコンは、150mℓで5,000円。一般的な化粧水が800円〜1,000円くらいの時代ですから、今の感覚でいうと、20,000円〜30,000円くらい!?

「当時、美容部員の間では“スキコンは社販で買うのも大変”“数本買うとお給料がなくなっちゃう”という会話が交わされていたそうです。それだけラグジュアリーな化粧水だったんですね」(二階堂さん)

(1974年登場、初代の「スキンコンディショナー エッセンシャル」)

スキコンの開発にあたり、『高級ラインにふさわしいクオリティで、アルビオンの“顔”となる製品であること』という使命が課せられていました。

「当時はまだまだ、アルビオンという会社の知名度は低かったんですね。ブランドを知っていただく“切り込み隊長”として、スキコンは“強烈な個性を持つ独自性のある化粧水であること“が求められていました」(二階堂さん)

「グランデュークというシリーズはその当時、当社の最高級ブランドで、白い国・アルビオンを象徴する清潔感のある白のイメージというコンセプトがありました。そのため、スキコンにおいても中身は白。それが、当時の商品企画担当がつくりたかった化粧水だったといいます。しかも、着色ではない“白”。そして、現在のような白濁になるまで試行錯誤を繰り返し、スキコンが完成したのです。

化粧水は無色透明なものが主流だったなか、白濁したスキコンは非常にセンセーショナルな存在でした。これは乳化によって生まれたもので、アルビオンならではの“乳化技術”の賜物です」(二階堂さん)


スキコンは、ひんやりすっきり肌をクールダウンさせるのに、瞬時にしっとり潤う。そのギャップが、水分が油分の粒子を包む“白濁”ならではの使用感。目に見えない油の力なのです。

「今は乳化技術が進化していますが、当時はそもそも油の質が今ほど洗練されていなかった。そんななか、スキコンがこの時代に白濁化粧水を実現できたのは、“乳液”の開発で培った乳化技術があったからです」(二階堂さん)

アルビオンは創業当時から『洗顔後すぐの肌に乳液を使う』という独自のメソッドを提唱しています。油が肌をしなやかに保つ働きにいち早く注目し、油の長所を研究し尽くしたからこそ叶った、奇跡のテクスチャーなのです。

白濁したテクスチャー以外にも、スキコンはあらゆる面でセンセーショナルな化粧水でした。

スキコンは漢方で“ヨクイニン”と呼ばれるハトムギを配合した“和漢植物コスメ”の先駆けでもあります。当時ハトムギは健康茶として知られていたものの、化粧品への配合は社内でも前例がなかったといいます」(二階堂さん)

さらに『かつてない製品』として個性を際立たせるために、こだわったのが“香り”。@cosmeのクチコミでも、『安心する』『どこか懐かしい』と評価が高いスキコンの香りについて、当時の開発者直筆のメモが残されています。

「“まるでお風呂上がりの肌のように、ツヤやハリまでも想起させるような香り”“内側からにじみ出る美しさを表す香り”と記されています。これまでにない個性的な香りを生み出したいという思いが綴られているんです」(二階堂さん)

確かにスキコンの香りって、お風呂上がりのような清潔感もあり、植物っぽさもあり、『肌によさそう』『効果がありそう』と思わせてくれる、不思議な力を秘めています。

そしてもうひとつ、斬新だったのは『敏感肌用』の表記。

「これも今では珍しくありませんが、たくさん化粧品があるなかで、肌が不安定な時にプラスワン、もしくはチェンジしていただく“特別化粧水”としてご紹介していました」(二階堂さん)

このように何もかもがセンセーショナルだったスキコン、さぞ華々しいデビューを飾ったと思いきや「当初から爆発的に売れはわけではなく、10年くらいは“細々と”販売していたんですよ」と、二階堂さん。少々意外な感じがしますが、実はこの『地道にスキコンを広げていく活動』にこそ、スキコンが愛される秘密が隠されていたのです。

最初にスキコンの虜になったのは、実際に肌で試したビューティアドバーザーや販売店の奥様方でした。

「グランデュークシリーズは、販売するにあたり、教育センターで3泊4日の特別研修会を受講することが絶対条件でした。まずはそこで商品を理解し、じっくり使ってもらって、その良さを伝えていったのです」(二階堂さん)

(グランデュークサロンの様子)

実際にスキコンを使って「これはスゴイ!」とファンになる人が本当に多かったそう。自身が惚れ込んだ製品ですから、当然お客さまにも情熱を持って紹介し、着実にスキコンのファンを増やしていきます。「この後“スキコンの魅力をお客さまにどう伝えていくか”現場が主導となり、さまざまなアイディアが生まれました」(二階堂さん)

「まずは肌で実感して欲しい」という思いから、現場のスタッフが実践したのは、手作りのスキコンマスク。コットンにスキコンを含ませ、それを小さなビニール袋に入れ、「生ものですから今日中に」と渡していたんですね。

「今のように化粧品専用コットンがなく、サンプルもない時代です。タオルのような大きなサイズの、いわゆる“脱脂綿”を断ちバサミで今の大きさに細かくカットするのが、美容部員の日課だったそうです」(二階堂さん)

その後店頭では、赤外線ランプ、スキコンを含ませたペーパーマスク、フェイスマスクを使った“マスク美容法”が始まりました」(二階堂さん)

(1983年からスタートしたマスク美容法)

パッティングだけよりも、肌全体にひんやり感が行き渡り、さらに温熱効果で浸透感を促すマスク美容法。体験したお客さまから『気持ち良い』『なんでこんなに肌が白くなるの!?』と感動の声が寄せられ、これをきっかけにスキコンの知名度は一躍広がっていきました。

誕生から44年、年間累計販売数300万本を越えるロングセラーに成長した、スキコン。香りも、感触も、誕生当時のままですが、実は密かに進化しているのをご存じでしょうか?

「1998年には、医薬部外品の認可を得て薬用にパワーアップ。ボトルにも『薬用』の2文字が加わりました」(二階堂さん)

(1998年「薬用」に進化したスキコンファミリー)

2011年には、配合しているハトムギを、全て国産ハトムギの「北のはと」に変更します。

「本来ハトムギは、温帯から熱帯地方に生息する植物なんですね。北海道産の「北のはと」は、極寒の地でも育つよう品種改良された、生命力豊かなハトムギです」(二階堂さん)

(北海道の剣淵町にあるオーガニックハトムギ農場)

しかし、そこで進化を止めることなく、さらなるパワーアップを求めた結果が、完全有機栽培化です。同じ北海道で素材を求めて探索する中で剣淵町にある有機栽培生産者の方々と出会い、2017年、「有機栽培の北のはと」が実現しました。北のはとは漢方薬ヨクイニンとして国内で唯一認められた国産ハトムギで、スイーツなど食品に使われている中、化粧品では、スキコンだけといいます。

ちなみに、「有機栽培北のはと」は、日本で唯一公的なオーガニック認証である「有機JAS」
品となりますが、残念ながらこの有機JASは食品用の認証制度のため、スキコンのパッケージにはマークを入れられなかったそうです。

(歴代のスキコン。 左は初期の頃のガラスボトル。 中央が1998年薬用に進化した時。右は現行品)

そんなスキコンが、多くの女性に支持される理由、それはこの章でもお伝えした通り『人から人へ』情熱をもって紹介されてきたから。次の章ではその要ともいえる、アルビオン独自の人材教育に迫ります!

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