クチコミ
米国製の芳香剤リナジットのラズベリーのような主張するフルーティフローラルと、バニラエッセンスの効いた洋風焼き菓子の混合で、20代以降のセクシー路線に転向したブリトニー・スピアーズの自由奔放なパブリックイメージに沿うものだと思います。彼女は楽曲「サーカス」のプロモーションビデオ内でキュリアスをフューチャーしていらっしゃいましたが、どちらかというと、あの曲のめくるめく夢のようなショービジネスの世界観に合うのは、清純な印象のキュリアスの香りではなく、甘く強くアピール感のあるこちらの香りのような気がします。
トップからのフルーティフローラルは、米国に流通している香料入りのあらゆる大量生産製品と同系譜の米国資本的人造香で、限られた水分とアルコールの中に香料をこれでもかと、それこそ飽和するほどに容赦なくぶち込んだ感があり、誤解を恐れずに言うならば、少々大衆的に過ぎるというか、ちょっと下卑たところのある香りではありますので、いつも使用の際にどこか躊躇しつつプッシュすることになるのですが、結局は脳より心なのですね、トップのフルーティフローラルが消えた頃に現れるカップケーキは、いつもと同じように砂糖たっぷりで甘く美味しくて、その強く断定的な甘さにはやはり抗えない魅力があり、心ならずいつも癒されてしまうところがあります。このどぎついバニラは、高級感に溢れるというものではないのですが、だからこそ手が届き易いもので、どこの小売店でも買えるお気に入りの箱菓子のようで、何か私の不安な気持ちを包み込んで癒してくれ、安心感をもたらしてくれる些細な幸せであるような気がするのです。
私はこの香りが好きです。でも何かしらの抵抗があるのですね。思うにジャンクフードに手が伸びるという感覚と似たところがあります。ハンバーガーやコーラやポテトを前にして、頭のどこかで[ホルモン牛]や[使い回された粗悪な油脂]を想像し、ダメだダメだと思いながらも、抗えずに手を伸ばしてしまう、こちらは私にとって、そんな感覚を呼び起こすタイプの香水なのです。
ブリトニー スピアーズについて
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