このたび、「A-beauty」は2021年5月18日を持ちましてサービス終了致します。 長 きにわたりご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
ヘルスケア
2017/05/29

何歳まで妊娠可能? 妊娠力の検査方法とは?

文字サイズ

Illustration : Chiaki Mori

 晩婚化の流れを受けて、初産の年齢も上がってきていると同時に、不妊で悩む人も多く見受けられます。今回は、聖ローザクリニック 戸塚分院で多くの患者さんの不妊治療を行なっている産婦人科医の木戸 進先生に、不妊と妊娠力のお話を伺いました。

何歳まで妊娠できるのでしょうか?

30代半ばを過ぎると妊娠する確率が極めて低くなると聞きますが、実際の産婦人科の現場について教えてください。

「自然妊娠の記録は47歳、48歳などさまざまありますが、実際問題としては44、45歳が一般的な限界ではないでしょうか。体外受精でも40歳を過ぎると成功率が5%以下、45歳では1%未満です。自然妊娠だとその10分の1に下がります。不妊の原因は卵子(卵巣)の老化、精子の老化などさまざま。不妊治療で来ている人では約7割の人は原因が不明です」

妊娠力チェックの方法とは?

 1年間ほど自然妊娠にチャレンジしてもなかなか妊娠できない場合、産婦人科や不妊外来に相談に来る人が多いと思いますが、そういった人への妊娠力チェックとしてはどのような方法が考えられますか?

<AMH検査(抗ミュラー管ホルモン検査)で卵子の寿命をチェック>

「卵巣の機能が衰えてくると排卵が起こらないので妊娠もできなくなります。また、機能の下がった卵巣で排卵された卵子の質によっても妊娠力は変わってきます。そのため、採血して卵子の寿命を測ることが出来るAMHという検査があります(だいたい自費で2~3万円)。ただし、卵子の寿命から見て妊娠がかなり難しくても、寿命を延ばす薬は今のところありません。体外受精をする施設などではAMHはよく行なわれているようですが、自然妊娠を目指す人が多い私のクリニックではあまり積極的にはやっていません。原始卵胞がしっかりと残っている場合は卵子の寿命が短くても妊娠できる可能性は十分にあります」

<多嚢胞性卵巣かどうかのチェック>

「ストレス過多の現代人に意外と多いのが、多嚢胞性卵巣という症状です。正確なメカニズムはわかっていませんが、卵巣の皮が厚くなって排卵できなくなってしまい、どんどん卵胞が溜まっていく状態です。女性ホルモンがたくさん分泌されても排卵が起こらず、卵子が死滅していってしまいますので妊娠ができません。
 処置としては、卵巣に穴をいくつか開けて排卵しやすくします。排卵がスムーズになって妊娠しやすくなります」

<卵胞刺激ホルモンの数値をチェック>

「脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の指令によって、卵巣が刺激され、エストロゲンが分泌し、卵胞を育てます。つまり、妊娠するためには脳からの卵胞刺激ホルモンが適切に分泌されていることが大切です。しかし、卵巣機能が低い、または不能になっている場合は、卵胞刺激ホルモンの分泌量が異常に高くなります。脳から指令を送っているのになかなか卵巣が機能しないから、脳からの指令が増えていくからです。
 一方で、卵巣の機能は悪くないのに卵胞刺激ホルモンになんらかの異常があって不妊の場合は、閉経した女性の尿から抽出されたHMG注射(ヒト閉経ホルモン)により妊娠が可能になることがあります。閉経した女性は卵巣機能が働かないために、卵胞刺激ホルモンが血液の中に過剰に出ている状態です。その卵胞刺激ホルモンを抽出したHMG注射によってエストロゲン、プロゲステロンの分泌バランスが良くなり、妊娠が可能になることがあります」

<子宮の状態をチェック>

「子宮は形によって妊娠しやすさが変わってきます。例えば双角子宮(子宮の奇形)の場合や子宮に筋腫がある場合は妊娠しにくくなります。子宮にリングを入れると妊娠しないように、子宮になにか異物があると妊娠しにくくなります。子宮内の異物については超音波でよく見ればすぐに分かる場合もあれば、卵管造影の検査をしないと分からない場合もあります。不妊の方は卵管の写真を一度撮っておくことも必要かもしれません」


 妊娠力のチェックにはいくつか方法があるのですね。比較的すぐに一人目が妊娠できたのに、二人目はなかなか出来ないという声もよく聞きます。加齢とともに、卵子や精子も老化していくのは避けられない事実。人によっては不妊の原因はさまざまですし、原因が分からないことも多いようですね。希望してもなかなか妊娠しないと、精神的なストレスにつながります。信頼関係を結べる産婦人科、婦人科の先生をじっくり探し、自分にあった妊娠力チェックをしてみることが大切ですね。

聖ローザクリニック 戸塚分院
木戸 進先生

聖ローザクリニック 戸塚分院 院長
慶応義塾大学医学部卒業後、慶応義塾大学産婦人科研修医、立川共済病院産婦人科、横浜警友病院、慶應義塾大学産婦人科、国立栃木病院産婦人科を経て川崎市立川崎病院産婦人科医長就任。2014年に聖ローザクリニック戸塚分院 院長就任。
<専門分野>
・産婦人科一般
・特に生殖内分泌
<資格・所属>
・日本産科婦人科学会専門医
・医学博士
・母体保護法指定医

取材・文 飯田麻衣子

@cosmeで関連キーワードの情報を見る

Page Top

ログインして便利に使おう!

A-Beautyメニュー
コスメティクス
ビューティメソッド
ヘルスケア
ニュース
共通メニュー
プレミアム会員登録
プレミアム会員解約
サービス一覧
会社情報
利用規約・ガイドライン
運営会社
ヘルプ
ヘルプ
お問い合わせ
カスタマーサポートブログ
アンケートにご協力ください
PC版@cosmeトップ
アットコスメ宣言安心してご利用いただけるサイト運営を目指して
× CLOSE