ヘルスケア
2017/12/10

【女性のがん特集】vol.1 更年期世代から増える5大“がん”。予防法と対策について。

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更年期世代以降に増える女性のがんについて、女性医療の視点で医療ジャーナリストの増田美加がお届けします。
今、増えているがんについて、検診や予防のための対策をどのようにとっていけばいいのかをお伝えしてきます。

更年期世代は乳がんと子宮がん。その後、消化器のがんが増えていく!

今、日本で新たにがんと診断される人は、年間約86万人もいます(2013年データ)。ご存じの通り、日本人の死因第1位は「がん」です。

世界的に見ても、日本はがん大国なのです。女性に多い5大がんは、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん、子宮がんの順に多くなっています。

これは全ての年齢を総合した場合ですが、40代、50代では乳がん、子宮がん(子宮頸がんと子宮体がん)、卵巣がんが多くなっていて、20代、30代では、子宮頸がんが多くを占めています。
けれども、年齢が上がれば上がるほど、これらの女性特有のがんの割合は減っていき、それに代わって、消化器系のがん(胃がん、大腸がん、肝臓がん)、それに肺がんが増加していきます。

がんの対策を考えるときはまず、自分の年齢によって、注意すべきがんが違ってくることを知ることが対策のためには、重要になります。

がんが1㎝から2㎝になるのに、たった1年半

ひとつのがん細胞が、検査でわかるほどの大きさになるのに、どのくらい時間がかかるかご存じでしょうか?

10年から20年の時間がかかるのです。
たとえば、乳がんの例で言えば、ひとつの細胞が1㎝のがんに成長するまで、細胞分裂で約30回、15年~20年かかります。
しかし、乳がんが1㎝から2㎝になるには、たった3回の細胞分裂で済み、時間にすると1年半~2年で大きくなります。

ということは、検診を1~2年毎に1回受けなければ、がんを早期発見できないことがわかると思います。

早期発見とは、がんが転移する前に見つけること

がん全体の6割は治ります。ですから、がんを必要以上に怖がらないことが大事です。

さらに、1~2㎝の早期がんで見つかれば、9割以上のがんが完治できます。
たとえば、早期の胃がん、大腸がん、乳がんは、ほぼ100%治ります。特に、乳がんは治る可能性の高いがんです。

いまや、がんは不治の病ではないのです。ただし、無症状のうちに発見することが大事になります。症状が出てしまってからでは、早期がんとは言えません。早期のがんには、まず症状はないのです。

がん細胞は、周りの正常な組織を破壊しながら広がっていく特徴があります。
時間とともに、がんは血管やリンパ管に入り、流れにのって、ほかの臓器へと移動し、そこでもかたまりをつくります。これが、がんの転移です。

がんが転移せず、その場にとどまっている段階なら、治療は比較的簡単です。
しかし、がんが転移してしまうと、完治は難しくなります。ですから、がんは進行して転移する前に、自覚症状のないうちに、早期発見することが大切なのです。

検診で早期発見できればがんは治る

早期にがんを発見するには、適切な検診を受けることです。
くり返しますが、早期発見のためには、“症状がない”うちに、定期的に適切な検診を受けることが必要です。適切な検診とは、エビデンスのある検診です。人間ドックなどの高額な検診が、必ずしも適切なエビデンスのある検診とは限りませんので、注意が必要です。

国が推奨していて自治体などで行われている5つのがん検診の方法(子宮頸がん、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん)は、有効性が国際的にも証明されている優れた検診です。
万が一、がんになっても、早期発見・早期治療で完治できます。

がん予防には生活習慣を見なおすこと

検診でがんを早期発見するだけでなく、がんを予防したいと思いますよね。がんは生活習慣である程度、予防が可能です。

女性のがんの3割弱、男性のがんの5割以上の原因が、生活習慣と感染です。遺伝は、がんの原因の5%程度しかありません。

生活習慣の見なおしが、がん予防になります。
生活習慣とは、喫煙、食生活、運動習慣が関係しています。なかでも、がんの最大の原因が煙草です。煙草が原因のがんは、肺がんだけはありません。がんを予防したいなら、禁煙は絶対に必要です。

特に、煙草の大きな問題は、受動喫煙。吸う本人より、周囲にがんリスクが高まることです。煙草がなくなれば、男性のがんの3分の1が減ると言われます。

現在、日本で最も死亡率が高いがんが、肺がんです。煙草が原因の肺がんは、男性70%、女性20%です。
特に、20歳未満で喫煙を開始した人は、吸わない人の約6倍も肺がんによる死亡率が高いのです。咽頭がん、胃がん、食道がん、肝臓がんも、煙草で増えます。

ウイルスも、がんの大きな原因に!

もうひとつ、がんの原因として、細菌やウイルスへの感染があります。驚くのは、日本女性のがんの原因の約2割は、感染が原因だということなのです。

感染が原因のおもながんには、子宮頸がん、胃がん、肝臓がんがあります。
子宮頸がんの原因は、性交渉にともなう“ヒトパピローマウイルス(HPV)”の感染です。
胃がんは、ピロリ菌の感染がおもな原因です。
また、肝臓がんの原因の約8割は、肝炎ウイルスの感染です。輸血や血液製剤などから感染した可能性があります。血液検査で調べられますので、更年期以降は一度、B型、C型肝炎ウイルスに感染していないかを調べてみることは大切です。B型、C型肝炎がわかっても、肝硬変や肝臓がんになる前に治療すれば薬で治せます。

次回から、女性に多い5大がんについて、さらに詳しい傾向と対策をお伝えしていきます。

クレジット
*「国立がん研究センターがん情報サービス 最新がん統計 がん罹患率、死亡率、全国推計値」より

女性医療ジャーナリスト
増田 美加さん
女性の健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。女性誌やWEBでヘルスケアやアンチエイジングの連載を行うほか、テレビ、ラジオにも出演。乳がんサバイバーでもあり、がんの啓発活動を行う。NPO…

増田美加さんの女性のがん特集

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