ヘルスケア
2017/12/24

【女性のがん特集】vol.2 乳がんは40~50代女性のがん死亡原因ナンバーワン

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更年期世代以降に増える女性のがんについて、女性医療の視点で医療ジャーナリストの増田美加がお届けします。
女性のがんの2回目は、今、増えている乳がんについて、検診や予防のための対策をどのようにとっていけばいいのかをお伝えします。

更年期世代の乳がんは20年で2倍以上に!

40代から50代の乳がんがこの20年間で2倍以上に増加しています。
日本では、1年間におよそ7万6千人の女性が乳がんと診断されています。これは女性のがん罹患全体の約20%という割合です。

さらに、乳がんで亡くなる女性は、年間1万3千人もいます。乳がんは40代~50代女性のがん死亡の25%で、この年代にとって最も多いがん死亡原因となっています。

乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンが深くかかわっていて、肥満、多飲酒などもリスク因子です。また、家族性、遺伝性乳がんもあります。

けれども、乳がんは早期に発見できれば90%以上治るがんです。どうしたら早期発見できるのかがポイントになります。

乳がん死亡率が上がり続けているのは先進国で唯一、日本女性だけ

国が推奨している有効性の高い乳がん検診は、マンモグラフィ検査を40歳以上、2年に1回、受けることです。

マンモグラフィによる乳がん検診は、乳がん死亡率を減らすという意味で、有効性が科学的に確認されています。
多くの先進国では、マンモグラフィによる乳がん検診が推奨されていて、欧米では2年に1回のマンモグラフィ検診を受診する人が60~80%もいて、乳がんで亡くなる人は減少し続けています。

日本では、40歳以上の乳がん検診の受診率がようやく30%を超えた程度です。この結果、乳がんで亡くなる人が増え続けています。

先進国の中で唯一、乳がん死亡率が下がらない日本。その要因は、日本の検診受診率が40%弱という低さにあります。
欧米は60~80%という高い検診受診率があり、乳がんにかかる人が増えているにもかかわらず、死亡率が下がっています。

乳がん検診は100%完璧ではありません!

どの検診も同様ですが、検診は100%完璧ではなく、検診で見逃されることもあります。マンモグラフィで乳がんを見つけにくい乳房があることも知られています。

マンモグラフィを受けていれば、万全ということではありません。
ですから、検診で「異常なし」と判定されていても、自覚症状を感じたり、乳房の自己チェック(自己触診)で気になることがあれば、すぐに医療機関を受診してください。

乳がん検診を受けていても、乳房の自己チェックは、毎月1回、必ず行ってください。入浴時に石鹸でまんべんなく、指の腹でやさしくなぜるように触りましょう。

*国立がん研究センターがん対策情報センター 2013年~2015年データより

乳がんのうち、遺伝性、家族性なのは5~10%です

アンジェリーナ・ジョリーさんが告白したことでも有名なのが、遺伝によって起こる「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」です。
HBOCとは、BRCA1、2の遺伝子の変異が原因で、乳がんや卵巣がんを高い確率で発症する遺伝性腫瘍(がん)のことです。

乳がんの原因の約90%前後は遺伝性ではなく、エストロゲンの影響や生活習慣などが関係しています。

けれども、遺伝性や家族性の乳がんがあることも忘れないでください。遺伝性、家族性の乳がんは、乳がん患者さんの約5~10%と言われています。

HBOCのチェックリストに当てはまる人はもちろんですが、第一血縁者(親、姉妹、子ども)にひとりでも、乳がんか、卵巣がんの方がいたら、専門の乳腺外科で相談してください。
全国のがん拠点病院には、遺伝カウンセリングを行う遺伝相談窓口も設置されています。

【HBOC(遺伝性乳がん・卵巣がん症候群)チェックリスト】

母方、父方の家系、それぞれについて、下記の質問をチェックしてください。あなた自身を含めた家族の中に、該当する人がいる場合に□にチェックを入れます。

□ 40歳未満で乳がんを発症した方がいますか?
□ 年齢を問わず、卵巣がん(卵管がん・腹膜がん含む)の方がいますか?
□ 家族の中で、一人の方が時期を問わず、原発乳がん(転移ではない乳がん)を2個以上発症したことがありますか?
□ 男性の方で、乳がんを発症された方がいますか?
□ 家族の中で、本人を含め、乳がんを発症された方が3名以上いますか?
□ トリプルネガティブの乳がん(エストロゲン受容体・プロゲステロン受容体・HER2の3つが腫瘍細胞に発現していない乳がん)と言われた方がいますか?
□ ご家族の中にBRCAの遺伝子変異が確認された方がいますか?

上記にひとつでも該当する項目があれば、HBOCである可能性は、一般よりも高いと考えられます。心配な方は、遺伝カウンセリングを行う遺伝相談窓口で相談してください。 また、日本乳癌学会のホームページから、全国の乳腺専門医の一覧を見ることができます。

女性医療ジャーナリスト
増田 美加さん
女性の健康情報&患者視点に立った医療情報について執筆、講演を行う。女性誌やWEBでヘルスケアやアンチエイジングの連載を行うほか、テレビ、ラジオにも出演。乳がんサバイバーでもあり、がんの啓発活動を行う。NPO…

増田美加さんの【女性のがん特集】

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