ヘルスケア
2018/09/30

めまいがひどくて、外出が不安…。もしかしたら更年期障害?

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肩こり、疲労感、頭痛、のぼせ、ほてり、不眠…。更年期には、それまでになかったさまざまな不調を経験する女性が多いもの。「めまい」もそのひとつです。「めまいくらいで病院に行くなんて…」と軽く考えがちですが、もしかしたらほかの病気の可能性も。きちんと受診して原因をつきとめ、不安や不快な症状を解消しましょう。

閉経の前後にあらわれる、いわゆる更年期の症状は、100人いれば100種類あるともいわれています。更年期症状であれば時期がくれば自然に治まるので、日常生活に支障がなければとくに治療の必要はありません。でも中には、更年期の症状と似ていても、違う病気の症状の場合も…。更年期に多い「めまい」もそのひとつです。めまいは更年期以外にもさまざまな原因があり、中には命にかかわる病気の前兆の場合もありますので、「めまい=更年期症状」と決めつけは禁物です。更年期のめまいとその他のめまいの見分け方、更年期が原因の場合の改善法などを、成城松村クリニック院長の松村圭子先生に取材しました。

“目の回り方”と、“そのほかの症状”で、めまいの原因の推測を

女性ホルモンの急激な減少によって起こる更年期の症状としては、のぼせなどのホットフラッシュ、動悸、冷え、イライラなどがよく知られていますが、めまいを訴える人も少なくありません。ただ、更年期症状でめまいだけが起こる、ということはまれで、同時にいくつかの症状もあることがほとんどです。

「回転性」?「浮動性」?めまいの状態を見極めて

浮動性めまいの場合

めまいは、くるくる目が回る「回転性」と、ふわふわ足元が浮くような「浮動性」に大別されます。浮動性のめまいでホットフラッシュや倦怠感、疲労感などの症状が同時にある場合は、更年期症状のひとつと見ていいでしょう。ただし同じ浮動性のめまいでも、激しい頭痛を伴うような場合などは、脳神経系の原因が疑われます。脳梗塞など重大な病気の危険性もありますので、すぐに脳神経外科を受診するようにしてください。

回転性めまいの場合

回転性のめまいで、耳鳴りや吐き気などがある場合はメニエール病など、耳鼻科系疾患が原因ということが多いようです。「フワフワのような気もするし、くるくる回るような気もするし、どのタイプのめまいかよくわからない…」という場合は、内科でも婦人科でも耳鼻科でもいいので、まずは受診しましょう。医師がめまい以外の症状や検査結果を総合的に見て判断しますので、必要な治療方法もわかります。

「更年期かも?」と思ったら、血液検査でホルモン数値をチェック!

めまいのほかにも更年期特有の症状がいくつかある場合は、婦人科で血液検査をしてホルモンの数値を調べてもらいましょう。ホルモンの数値が下がっていれば、めまいも更年期が原因でおこっている可能性大。ホルモン補充療法(体内で低下してきた女性ホルモンを補充する療法)など、症状を軽くするさまざまな方法があります。ただし、乳がんの多くは女性ホルモン(エストロゲン)の刺激で大きくなる性質を持っていますので、乳がん治療中の方がホルモン補充療法を行うことはできません。また血圧が高い・血糖値が高い・肥満の人も、ホルモン補充療法によって血栓症のリスクが高まる恐れがあるため、できません。その場合、漢方薬などでの治療を行うことになります。漢方は、人間の生命活動に必要な3つの要素「気(エネルギー)」・「血(けつ/血液)」・水「(すい/体液)」のバランス整えることが目的なので、ホルモンバランスの乱れが原因で起こる更年期症状に効果を発揮することも少なくありません。

ホルモンの数値は正常、なのにめまいなどが起こる

血液検査の結果、ホルモンの数値が正常の範囲内なのに、めまい、ほてり、のぼせなど更年期のような症状がある場合、自律神経失調症の疑いがあります。さまざまな症状の中でも特にめまいがつらい、という場合は抗めまい薬が処方されますが、同時に規則正しい生活リズムを心がけ、自律神経のバランスを乱す原因を取り除く必要があります。抗めまい薬はあくまでも対症療法ですので、原因を排除しない限り、薬をやめれば症状が再発するからです。

“規則正しい生活”の第一歩は、睡眠時間の確保

“規則正しい生活”の基本は睡眠。仕事などで睡眠時間を確保するのが難しい場合、寝るのが遅くても起きる時間は一定にする、休日に寝だめをしない、などの方法で、少しでも生活のリズムを整えるようにしましょう。

またパソコン画面から発生するブルーライトは脳を覚醒させ、正常な睡眠状態を作るホルモン・メラトニンの分泌を阻害します。せめて睡眠時間の1時間前にはパソコン画面から離れるようにしてください。眠る直前までスマホを見続ける習慣は睡眠障害の原因になるので、絶対にやめましょう。

更年期症状は、脳のパニックで起こる自律神経の乱れ

更年期症状と自律神経失調症の症状は非常によく似ていますが、それには理由があります。女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、ちゃんと出すよう指令を出すのは、脳の“視床下部”という箇所です。卵巣機能が低下して閉経が近づくにつれて、女性ホルモンが減少すると、視床下部は卵巣に働きかけて、もっとホルモンを出すよう命令を出します。でも卵巣がそれに応えることができないため、脳は混乱し、パニック状態に。視床下部は女性ホルモンの分泌と同時に自律神経のバランスのコントロールもしているため、そのパニックの影響で自律神経のバランスも乱れてしまい、さまざまな症状が起こってしまうのです。

脳が低ホルモンに慣れれば、更年期症状はおさまる

更年期症状は、一定期間が過ぎれば自然に落ち着いてきます。それは時間がたてば脳も低ホルモン状態に慣れ、自律神経の乱れもおさまってくるからです。ストレスは自律神経の大敵で、ストレスが強いと更年期の症状自体が悪化することもありますので、更年期であることをあまり深刻に考えないことも大切です。

更年期を“幸年期”にするために、生活改善を楽しむ余裕を

本来、めまいなどの更年期の症状は「生きるペースを緩めましょう」という体のサイン。つまり、人生の転換期なのです。女性は、更年期を迎えると「もう若くない」「あれもできなくなった、これもできなくなった」と落ち込む人が少なくありません。でもその喪失感がストレスとなり、体の不調を大きくしてしまうこともあるのです。これまで頑張ってきた人ほど、視点を大きく変え、自分のこれからの生き方を見直すチャンスと考えましょう。新しいときめきや生きがいを積極的に見つけるようにすれば、それが更年期のさまざまな症状を軽くすることにもつながります。

お話を伺ったのは

成城松村クリニック
松村圭子 先生

成城松村クリニック院長。産婦人科医。広島大学医学部卒業。同大産婦人科学教室入局。2010年、現クリニックを開院。日本産科婦人科学会専門医。著書に『女性ホルモンを整えるキレイごはん』(青春出版社)ほか多数。

取材・文 桑原恵美子

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