歯科医が教える!正しい口腔ケアと歯のホワイトニング
他人からの第一印象にもなりやすい“口元”。あなたの口元の魅力をアップさせる、歯ブラシの選び方や口腔マッサージ、姿勢、また最新ホワイトニング情報まで、湘南歯科クリニック新宿院 北川哲太郎院長にお話を伺いました!歯についてのアレコレをQ&A方式でご紹介します。
INDEX
・Q:正しい歯ブラシの選び方って?
・Q:口腔マッサージの効果、やり方を教えてください
・Q:歯並びに良くない姿勢などありますか?
・Q:歯に良い食べ方はありますか?
・Q:クリニックでできる口まわりのケア、どんなものがありますか?
・Q:中年以降の女性に人気の施術はありますか?
・Q:自分でできるホワイトニングの方法はありますか?
・Q:ホワイトニング後、白さをキープしやすいポイントって?
・Q:「矯正」「審美歯科」が行う治療は、どういう目的で行われる治療でしょうか?
・Q:どういう噛み合わせ、歯並びだと矯正治療が必要なのでしょうか?
・Q:部分的な矯正をする場合、目立たない方法や手軽な方法はありますか?
・Q:歯列矯正の治療の手順 期間や来院に必要な回数は?
・Q:矯正の治療や術後には痛みがありますか?
・Q:歯医者さんから矯正について説明を受ける時に気をつけることは?
・Q:歯医者を選ぶポイントは?
・Q:矯正が完了した後のクリニックケア、セルフケアはどうすればいいのでしょうか?
Q:正しい歯ブラシの選び方って?
A:歯ブラシは、歯のサイズ・状態に合っているかが大事。購入の際にポイントとなる部分は「ヘッドが歯の奥まで届くか」です。毛の硬さは歯に負担のない「ふつう」がベターでしょう。
また、歯間ブラシも同様にサイズで選びましょう。フロスの部分が歯の間にすっと入るものがいいですね。歯磨き後のうがいは、歯磨き粉に含まれた成分を落としすぎないよう、1~2回でOKです。
Q:口腔マッサージの効果、やり方を教えてください
A:口腔マッサージを行うと、唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。これにより、口腔内の自浄効果、虫歯の予防、口腔内の保湿、粘膜の保護などの効果があります。
やり方は、
口を閉じた状態で上から歯茎の部分を指の腹でプッシュしたら、次にあご・エラの部分をプッシュするだけ。1日に1回くらい行うといいでしょう。
Q:歯並びに良くない姿勢などありますか?
A:顎・顔回りの骨に負担がかかることで歯並びに影響しやすいのが、頬づえ。クセになっている人は気を付けましょう。

Q:歯に良い食べ方はありますか?
A:柔らかいものばかり食べるのはNG。咀嚼することは歯にも脳にも胃腸にも良い、大事な動作。ですから、意識して咀嚼回数を増やすようにしましょう。また、食材としては食物繊維が豊富なものが虫歯対策におすすめです。食物繊維は歯ブラシのような効果があります。また、ごく初期の虫歯には、再石灰化効果のあるガムも良いでしょう。
Q:クリニックでできる口まわりのケア、どんなものがありますか?
Q:中年以降の女性に人気の施術はありますか?
A:詰め物の入れ替えや銀歯をセラミック製のものにするなど、歯の色の調整。あとは歯茎が下がるのが気になる方へ、マッサージや再生治療など、見た目とエイジングケアになるメニューが人気ですね。
Q:自分でできるホワイトニングの方法はありますか?
ホームホワイトニングという、専用のマウスピース(カスタムトレー)を使って自宅でホワイトニングする方法がおすすめです。マウスピースに漂白剤を入れて1日数時間、毎日装着するものですが、バラエティショップなどで売っているものより、歯の奥までしっかり効果が出やすいです。

Q:ホワイトニング後、白さをキープしやすいポイントって?
やはり食事ですね。コーヒー、紅茶、ウーロン茶、赤ワイン、カレー 、チョコレート、キムチなど色の濃い食べ物は控えた方が白さをキープできます。また、タバコもヤニが着色原因になるので、控えめにしたいですね。また、ホワイトニング直後の24時間は色が付きやすいので特にご注意を!
Q:「矯正」「審美歯科」が行う治療は、どういう目的で行われる治療でしょうか?
出っ歯や受け口、歯の色ムラなど、見た目を整える目的を主に行う治療ですね。ただし、嚙み合わせなども良くなるので、見た目だけではなく、健康上のメリットもあります。
Q:どういう噛み合わせ、歯並びだと矯正治療が必要なのでしょうか?
「自分が気になるか?」ということが第1ですが、出っ歯・受け口・歯が重なっている・八重歯・すきっ歯などの方が来院されることが多く、また、そのような場合嚙み合わせにも影響するため、矯正治療をおすすめすることが多いです。
Q:部分的な矯正をする場合、目立たない方法や手軽な方法はありますか?
矯正だとワイヤー治療で部分的に行うこともできますが、大人の骨格は完成しているため、根本から治すことが大事。なので、上の歯・下の歯全体と分けて行うくらいがいいでしょう。また、前歯2本だけ治したい場合などは、セラミックによる歯列矯正もおすすめです。

Q:歯列矯正の治療の手順 期間や来院に必要な回数は?
状態によりますが、まずはカウンセリングをし、レントゲン検査などのあと、治療の方針を患者さんと決め、治療を開始します。だいたいですが、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で半年前後、長いと2年くらい、セラミックによる歯列矯正で2か月~半年くらい。どれも数週間後の来院などで、そう頻繁に通うこともありませんよ。
Q:矯正の治療や術後には痛みがありますか?
歯並びなどにより、ワイヤー矯正で痛みや違和感、マウスピース矯正では圧を軽くかけるため、最初のキツさを感じる方はいらっしゃいます。セラミックによる歯列矯正の場合、麻酔もかけるので施術中の痛みはあまりないと思いますが、痛みに弱い方は医師が対応してくれると思うので、かかりつけのクリニックで最初に“できる限り痛まないようにしてほしい”と申し出るのもいいと思います。
Q:歯医者さんから矯正について説明を受ける時に気をつけることは?
矯正中は普段の歯と違うため、オプションで歯ブラシなどをすすめられることがありますが、どのように効果があるのか聞き、できれば使った方がいいかと思います。その方が自分の歯も健康に保てますしね。あとは、治療内容や痛み、期間など気になる点は事前にメモし、カウンセリング時に聞くといいと思います。
Q:歯医者を選ぶポイントは?
ズバリ、カウンセリングをしっかりしてくれるかということ!あとは診療時間や場所が自分の生活に合う、費用が明確、受付の方がハキハキしているなど、自分が“好印象”と思えるクリニックにかかることが、短くはない歯列矯正の期間を快適に過ごせるコツだと思います。
Q:矯正が完了した後のクリニックケア、セルフケアはどうすればいいのでしょうか?
術後の定期健診はとても大切!年に2回程度、できれば施術したクリニックで診てもらうのがいいでしょう。あとは、嚙み合わせや違和感を感じたら、放置しないでクリニックにかかること。
自宅では、しっかり歯磨きをし、歯に良い食事、きちんと咀嚼を心がけましょう。
やってみるまで疑問も多い、歯列矯正やホワイトニング!
こちらのQ&Aを参考に、気になる方は自分に合うセルフケアなどをぜひ試してみてくださいね。
歯・口腔のエイジングケアは全身のエイジングケアにもなるといわれるほど大事なので、みなさんもきれいで健康な口元を目指しましょう!

湘南歯科クリニック 新宿院院長 北川哲太郎歯科医師
日本歯科大学卒業。優しいカウンセリングと、自身も行っている歯列矯正・セラミックによる矯正が得意。できるだけ自歯に負担をかけない、患者の立場に立った治療が人気。
取材・文 佐川碧