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ヘルスケア
2019/06/23

ホルモン補充法に匹敵する効果で、キレイに健康になれる! 注目の栄養成分「エクオール」とは?

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更年期の前後に訪れる不調の数々。女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが効くと信じていたが実は違った!?「エクオール」こそ大人女性に必須の注目の栄養成分だったことが判明。詳しくを日本産科婦人科学会 産婦人科専門医の吉形玲美先生にうかがいました。

INDEX

日本人の約7割が「大豆を摂っても更年期障害に効果無し」!?

更年期前後に多い、女性特有のさまざまな悩み…。その症状を軽くすると信じられてきたのが、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをするといわれる「イソフラボン」です。そのため、イソフラボンを多く含む大豆食品をせっせと摂っている女性も多いですよね。

ところが最近の研究で、この常識を大きく覆す事実が明らかになりました。女性ホルモンと似た働きをするのはイソフラボンではなく、腸内でイソフラボンから作られる「エクオール」という成分であり、しかも日本人の約7割は、大豆食品を摂ってもこのエクオールを作ることができない、というのです。

そこで注目されているのが、サプリメントでエクオールを直接摂取する方法。その効果は、サプリメントによるエクオールの摂取で、ホルモン療法に劣らない更年期障害改善効果も医学的に報告されているほど。そんな気になるエクオールの効果やその賢い摂り方について、3回にわたってくわしくご紹介していきます。第1回目は基本的な知識を、エクオール研究の第一人者である日本産科婦人科学会 産婦人科専門医の吉形玲美先生にうかがいました。

更年期障害が重い人は、エクオールの生成量が少ない!

そもそも私がエクオールに注目したきっかけは、更年期障害に悩みながらも、代表的な治療であるホルモン補充法が使えない人、使いたくないという女性を臨床の現場で非常に多く目にしたからです。そこでホルモン補充法に代わる効果的な方法を模索していた時に、エクオールの効果が女性医療系の学会で注目され始めたことから、本格的に研究を始めました。

エクオールとは、食事などから摂った大豆イソフラボンが「エクオール産生菌」と呼ばれる腸内細菌によって代謝されたものです。イソフラボンを摂取しても、エクオール産生菌の活性が弱いとエクオールはわずかしか産生されず、ほとんどがエクオールの前段階の成分であるダイゼインやゲニステインの形で排出されてしまいます。

更年期障害に悩む女性の尿を調べたところ、更年期障害が重い人は尿中にこのエクオールが少なく、軽い人は多いことがわかりました。一方、エクオールに変化しないまま排泄されたイソフラボン類の量と症状の重さに、相関関係はみられませんでした。つまり更年期障害の症状の重さを左右しているのは、イソフラボンそのものではなくエクオールであり、腸の中でエクオール産生菌がどれだけ活発に働いているか、ということだったのです。

大豆そのものに含まれているイソフラボン(ダイゼインやゲニステイン)と更年期症状の重い軽いには差が見られませんでした。

日本人は、7割がエクオールを作れない!?

※ヘルスケアシステムズ社データより改変

エクオールを作れる人の割合は一般的に欧米人で20~30%、日本人では50~60%と言われていました。この差は、大豆の摂取量や食生活の違いによる腸内環境の違いによるものと考えられています。大豆をよく食べる中国や韓国も、日本と同様にエクオールを作れる人が多いからです。

でも最近は食生活の変化により、エクオールを作れる人の割合はもっと少なくなっていると感じています。私のクリニックで更年期症状のある女性46例(平均51.4歳)を対象とした調査で、エクオールを作ることができた人は1/3しかいませんでした。また、更年期症状を問わない700名以上の女性(20~80歳代)を対象とした研究でも、それぞれの年代での産生能力者は約3割程度だったというデータもあります。

どうしたら、エクオールを作れるカラダになれる!?

私の直近の研究でエクオール産生量の多い方の食生活の特徴を調べたところ、野菜(淡色・緑黄色・根菜類)や納豆など発酵食品を多く食べていることがわかりました。1か月ほどの長い期間の食習慣ではこれらに加え、大豆食品、肉や魚などのたんぱく質もバランスよく食べていました。

また間食ではエクオールの産生量が多かった方の方が和菓子を多く食べていました。これは大豆や小豆などの豆類に含まれる食物繊維の働きでしょう。適度な運動もエクオール産成を高めます。

また、毎日大豆食品を食べている人は、あまり食べない人と比べて、エクオールを作れる人の割合が2倍も多いことがわかっています。豆腐や納豆など、大豆食品を毎日食べることは、エクオール産生菌の活性を高めるために重要なのです。

逆にエクオールが作れない方の食習慣の特徴は「外食好き(特にラーメン)」「アルコールを習慣的に嗜む」ということ。つまりは、ふつうに「腸内環境をよくする」生活習慣がエクオールの産生につながるのです。

とはいえ、腸内環境の基本は幼少期にある程度、定まりますので、腸内環境を変えるのは簡単にできることではなく、手間も時間もかかります。そこで私は、現在更年期障害で苦しんでいて、待ったなしの対策が必要な方には、腸内でエクオールを作れるような体質改善をアドバイスした上で、直接、サプリメントで補給する方法をおすすめしています。

ホルモン補充療法に匹敵する効果があるって、本当?

更年期症状を訴える女性105名を対象に、1年以上エクオールのサプリメントを摂取した経過を調査した私の研究結果があります。それによると(体質的にエクオールが作れるか作れないかに関係なく)エクオールの摂取によって更年期症状改善率は、1年を通じて上昇が認められました。またエクオール摂取とホルモン補充療法を組み合わせた場合と比較して、ほぼ変わりない改善効果を確認できたのです(下のグラフ参照)。

出典:第32回日本女性医学学会発表「中高年女性におけるエクオール含有食品摂取による各種生活習慣病リスク改善効果の検討」から一部抜粋

乳がんや子宮がんのリスクは?

ホルモン補充療法は、子宮筋腫の増大や不正出血などの症状が出ることもあり、投与には注意が必要とされています。しかし今回の研究ではエクオールを摂取した人にそのような例は認められず、その他の婦人科領域の疾患への悪影響もみられませんでした。

これは、エクオールの体内での働きが女性ホルモン剤(薬)とは異なる性質があるからです。つまりエクオールは体内に女性ホルモンが多い場合はその作用を穏やかにし、少ない場合は補う働きがあり、ダメージとなりにくいのです。また体内において、子宮や乳腺といった女性生殖器にはエクオールの働きが少ないこともわかっており、そのような特徴からも考えられるでしょう。

生活習慣病にも効果がある!?

今回の研究でもうひとつ特筆すべき事実は、更年期障害だけでなく、エクオールの摂取で生活習慣病のリスクを下げる効果がみられたことです。血圧、動脈硬化指数、コレステロール、中性脂肪、血糖値、骨代謝マーカーなどを測定し、比較・検討を行ったところ、複数の項目で改善効果がみられました。特に動脈硬化ではわずか3カ月で有意な改善効果(血液のしなやかさに関する改善)が認められました。これはホルモン補充法よりも高い効果でした。

また条件から見ていくと、血管が硬く動脈硬化リスクが高いほど、また骨粗鬆症リスクが高いほどその改善効果が強いという結果も示されています。つまりエクオールが更年期症状におけるホルモン補充療法の代替ケアだけでなく、生活習慣病の各リスク(動脈硬化、骨粗鬆症)軽減にも期待できることが示唆されました(医学雑誌「The Journal of Alternative and complementary Medicine」2018年に掲載)。

男女どちらにも、美容効果あり!

ホルモン補充療法と同じように、エクオール摂取にもさまざまな美容効果が報告されています。これはエクオールに抗酸化作用や、血管をしなやかにする作用、骨量を改善する効果、中性脂肪を減らす効果などがあることから、それらが老化防止や体内年齢を若くする効果としてあらわれるためと考えられています。

最もよく知られているのは、シワ改善効果です。ある臨床試験では、エクオールを作ることができない閉経後5年未満の女性に、エクオールサプリメントを12週間毎日摂取してもらってから目じりのシワ(面積率と一番深いシワの深さ)を測定したところ、目じりのシワの進行を押さえることができたという結果が示されています。

また加齢による顔のたるみは、皮膚のハリや筋肉の衰えも原因ですが、頬骨の骨密度が減り、頬の高さが失われて頬の肉が下に下がることも一因。エクオールの摂取で骨密度が高まることにより、頬骨の減少による顔のたるみを防ぐことができたという研究結果もあります。ヨーロッパでは、エクオール含有の外用ヘアローション塗布により髪の量が増えたという学会発表も。また、エクオールには過剰な男性ホルモンを抑える働きが知られていて、前立腺がんや前立腺疾患予防効果報告が多数あります。

私のクリニックで更年期障害の治療をしている女性で、高齢になってから口ひげが濃くなったという方がいたのですが、エクオールの摂取によって口ひげが少なくなり、頭髪が増えてきました。口ひげが濃くなるのも髪が薄くなるのも、男性ホルモンが優勢になるために起こりますが、エクオールはホルモンバランスをとる働きがあるので、女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが調整されたのでしょう。

ですからエクオールは更年期障害に悩む女性だけでなく、毛髪や前立腺などのトラブルに悩む男性にもおすすめです。また更年期障害だけでなく、若い年代の女性の生理前後の不調対策にも、エクオールが期待されています。エクオールはまだ知られるようになって間もない成分ですので、ご存じない方が多いのですが、このようにさまざまな健康効果についても医学的に解明されていることを、ぜひ多くの方に知っていただきたいですね。

生活習慣病予防や老化防止、美容などさまざまな効果があるので、複数の健康の悩みを持つ人は多種類のサプリメントを飲むよりも、まずエクオール一種類から始めてみてはいかがでしょうか。そして効果の不足を感じたら、それぞれに特化したサプリメントを加えていく、という摂り方がいいと思います。

次回は、エクオールの産生量の検査レポ!

エクオールについてひととおり学ぶと、気になるのは自分がエクオールを作れる体かどうか、ということ。そこで検査キットを購入して、検査してみました!その検査のやり方や結果は、次回レポートします!

お聞きしたのは

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医(医学博士) 吉形 玲美(よしかた・れみ)先生

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医(医学博士) 吉形 玲美(よしかた・れみ)先生

日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医・同学会代議員、日本更年期と加齢のヘルスケア学会幹事、日本抗加齢医学学会評議員、日本女性栄養代謝学会幹事他
東京女子医科大学医学部卒業、同大学産婦人科の臨床の現場で婦人科腫瘍手術をはじめ、産婦人科一般診療を手掛ける傍ら、女性医療・更年期医療の様々な臨床研究に携わる。 東京女子医科大学准講師を経て2010年より同大学非常勤講師。女性予防医療を広めたいという思いから、同年7月より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院婦人科の医師として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事。

取材・文 桑原恵美子

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