5953views

【発表!】香りのストーリーテラーYUKIRINが選ぶ、2017年ベストフレグランス

【発表!】香りのストーリーテラーYUKIRINが選ぶ、2017年ベストフレグランス

こんにちは、美容ジャーナリストのYUKIRINです♪

2017年もあと10日ほど…ということで、
私の選んだベストフレグランスを発表させていただきます!
(写真もすべて今回の記事用に撮り下ろしてみました)

上半期のベストフレグランス ラインナップはこちら。
https://www.cosme.net/beautist/article/2141431

今年はラグジュアリーフレグランスブランドが、
既存のラインナップから幅の広いアプローチを広げ、
ファッションブランドのフレグランスは、
ポピュラリティよりアイデンティティの表現に寄った香りが多かったように感じます。
またシプレの新解釈・再解釈や、チュベローズも起用頻度が高いように思いました。

既に来年の発売フレグランスの情報や香りも続々と届きつつありますが、
やはり上記のような2017年の流れは感じます。

さて、ベストフレグランスの発表です!


【ラグジュアリー&ニッチメゾン部門】


★金賞

ラルチザン パフューム
『ナチュラ ファビュラリス コレクション ヴィオラセウム オードパルファム』

容量:75mL
価格:26,000円+税
調香師:ダフネ・ブジェ
香調:フローラル レザー
主要香料: キャロットサフラン、レザリーバイオレット
https://www.artisanparfumeur.jp/
※日本国内では現在販売ございません
伊勢丹新宿店で開催された『サロン・ド・パルファン』でのみ限定発売された、
ナチュラ ファビュラリス コレクション。本国では2016年に発売されたラインです。
コレクションの香りはどれもラルチザンらしさと未開の地が絶妙に入り混じり、
実際、どれも秀逸な香りの6本でした。

この中でも、特にクリエイションの部分で感動したのはヴィオラセウム。
キャロットサフランとレザリーバイオレットで組み合わせは、
異色ながら質が良くユニークにまとまりを感じさせます。
儚げでデリケートなレザータッチです。

パッケージにはその香りが完成するまでの試作回数が印字されておりますが、
ヴィオラセウムは何と『2』。つまり2回の試作で完成したということ。
うーん、ダフネ・ブジェ、凄い…!と感動しましたし、
賞賛を送るべき香りだとも思いました。
後から分かったことですが、実はグローバルな評価も良いようです。

"自然の中で過ごしたひととき"というブランド設立当初のコンセプトと、
よりディープな世界観を追及した新境地、イズムをあくまで失わない姿勢の、
3方位がバランスよく揃っているコレクションだと私は思いました。

★銀賞

フローリス『FL オードトワレ シプレ』
容量:50mL / 100mL
価格:¥12,000+税/¥16,000+税
香調:フローラルシプレ
主要香料:ベルガモット、ジャスミン、ローズ、オスマンサス、イランイラン、ムスク
http://www.floris.jp/
フローリス4年ぶりの新作レディスフレグランスです。
フローリスを纏う現代の女性を表現するため、
エレガンス、神秘、静謐さ、力強いフェミニティと美の力から
インスピレーションを得て作られました。

フローリスと言えば歴史のある英国フレグランスブランド。
故に、これまで体感してきたフローリスの香りは、しっかりとした額縁があり、
クラシカルだからこそ、自分をその香りに合わせていくことで、
やっとバランスよく纏えるような印象を持っていました。

しかしながらこの香りは、
きちんと四隅のあるキャンバスでありながらも額縁のような強さは無くし、
自分に寄りそってくれるような優しさや、上品なフェミニンさを併せ持っています。
私は業務上数百本の香水を所持していますが、個人的にも良く手が伸びる1本でした。


【ファッションブランド部門】


★金賞

ブルガリ『ゴルデア ローマン ナイト』

50mL ¥11,800+税
75mL ¥14,100+税
調香師:アルベルト・モリヤス
香調:シプレ―・フローラル・ムスク
主要香料: ブラックムスク、マルベリー、チュベローズ、ジャスミン
https://www.bulgari.com/
永遠の都、ローマの星空が放つエネルギーを表現した香り。
パワフルなシンボル『セルペンティ』にインスピレーションを得ており、
あふれんばかりのまばゆい輝きを放ち、誘惑的でセンシュアルな、
そしていきいきとした喜びを体現しています。

とてもミステリアスで、夜闇に紛れてしまいそうなブラックドレスの裾を追いかけ、
どこまでも着いていきたくなってしまうような中毒性も感じますが、
どこか風が吹いているような透き通る香りはマルベリーの爽やかさ。
この清潔感があるからこそ成立しているのだと思いました。

少し若い女性を想定したイメージフォトであったため、
私の周りでは「若い人向けなのかな?」と思われた40代女性も多かったのですが、
試香したら最後、買っていたというお声も(笑)
ブルガリという絶対的な存在はありながら、
若い層へも向けてアプローチされたのかもしれませんが、
広い層で支持されるようなおおらかさも感じました。


★銀賞

グッチ『ブルーム オードパルファム』

50mL ¥10,800+税
100mL ¥14,500+税
調香師:アルベルト・モリヤス
香調:フローラル
主要香料: インド産チュベローズ アブソリュート、ジャスミンアブソリュート、ラングーンクリーパー
https://www.gucci.com/
クリエイティブ・ディレクターがアレッサンドロ・ミケーレになって初監修のフレグランス。
女性たちのスピリットを開花させることは、なりたい自分になるという考えが、
さまざまな花や植物が咲き誇る広いガーデンへ誘うような香りとなって具現化しています。

高品質な天然香料が丁寧にブレンドされており、
チュベローズ とジャスミンのアブソリュートというだけで、
香りを試す前からどんな濃厚なセンシュアルノートなのかと期待が膨らみました。

ジャスミンのつぼみのエキスを他の天然成分と結合させて取り出すという、
共抽出という特別な抽出方法で、花びらの少しグリーンで爽やかな香りが実現されています。
また、業界初となる、ラングーンクリーパーの香りが取り入れられています。
南インド原産の蔓性植物であり、開花するにつれて白からピンク、そしてレッドへと、
色が変化していくのだそう。パウダリックで女性らしいフローラルノートは、
まさにこの香りのテーマとマッチしています。

私はこの香りで、軽いホラータッチのミステリー『ガーデン』を執筆したのですが、
濃厚なこの香りから感じる眩暈のようなものにインスピレーションを得ています。
ご興味いただけるようでしたら、下記より覗いていただければ幸いです。
(後半にはブルガリの『ゴルデア ローマンナイト』も登場します)
https://cherishweb.me/35152

実はファッションブランド部門、どちらも偶然ながら、アルベルト・モリヤス氏の作品。
さらには、主要香料としてジャスミンやチュベローズの起用も重なっています。
しかしながら、ブルガリ『ゴルデア ローマン ナイト』と、
グッチ『ブルーム オードパルファム』は当たり前ですが全然違います。
的確にそのブランドの香水として表現されているのです。
アプローチ案に少し同じ要素があったとしても、
うーん…やはりモリヤス氏が凄すぎると改めて脱帽でした。

【ボディケアフレグランス部門】


★金賞
uka『ネイルオイル ニイチサン フォーコレット』

容量:5mL
価格:¥3,800+税
香調:フレッシュ・フローラル
主要香料: フレッシュフィグ
http://www.uka.co.jp/

1997年パリに誕生し、セレクトショップの頂点に君臨してきた『colette』。
ukaが2009年に発表した初のオリジナルプロダクトuka nail oilの、
海外での取り扱いは、coletteからスタートしています。
2011年coletteとともに発表し、大好評を博したネイルオイル「213」の復刻版が、
今年発売されたこちらのネイルオイル。
213とはcoletteが位置するサントノーレ213番地から採用されています。

そのcoletteが、明日12月20日に閉店に。
20年分のありがとうを込め復刻されたこのオイルは、
coletteの香りであるフレッシュなフィグが起用されています。

でも、背景を知らずとも、香りに魅了されてしまうことでしょう。
何故ならこのグリーンなフィグの香りは、
なかなかお目にかかることができないフレッシュさ。
フィグをメインとしたフレグランスは、
ミルキーな甘さに寄っていく事が多いように思いますが、
葉や茎のようなニュアンスすら感じるこのオイルは、
まるでオリヴィア・ジャコベッティが調香したかのよう…。
私は2本まとめ買いしましたが、定番でないのが淋しいところです。

★銀賞
サベマソン
『ボディ&ハンドバーム ユヴァンデヴー』

容量:30mL
価格:¥2,800+税
香調:ミステリアス・アンバー
香料:ベルガモット、カルダモン、アイリス、トルバルサム、オポパナクス、ベンゾイン、パチュリ、バニラ、ラブダナム、アンバー
https://jp.sabemasson.com/

「時として、香りしか残らない。それは、決定的で素晴らしい出会いを物語る唯一の跡。」
そんなSTORYを持つ、ユヴァンテヴ―の香り。

私が感じた物語はこんなフレーズ。
『スパイシーでひんやりとした幕開けから、強く花開くアイリス。
甘い思い出を記憶にとどめたいのに、時間の砂がサラサラと頬に零れ落ち、
全てを洗い流してしまう黄金のキス。』

そんな印象を受けました。
同じ香りのスティックタイプの練り香水もありますよ。ぜひ纏ってみて。


以上、長文を最後までご覧いただき、ありがとうございました。
来年もたくさんの素晴らしい香りと出会えることでしょう。
皆さんのベストフレグランスも、ぜひ教えてくださいね♪

================================================

■公式Instagram毎日更新中です
Thank you 6,310 followers,Today!


https://www.instagram.com/fabgearyukirin3/

■YUKIRIN公式サイト「Fab Gear」


各種お仕事のご依頼などは公式サイトへ。

http://www.fab-gear-yukirin.com




このブログに関連付けられたワード

このブログを通報する

コメント(2件)

  • イセタン サロン・ド・パルファンで限定販売されたラルチザンの6本はネーミング(キャッチフレーズ?)がやや衝撃的でしたが香り立ちは円やかでいずれも秀逸でしたよね。フローリスのシプレは私も好きな香りです。お仕事柄香水をたくさんお持ちだろうとは想像していましたが、数百本とは!とても羨ましいです!ブルガリのゴルデア ローマン ナイト、もう一度試香したくなりました。
    事情があって以前ほど香りを纏えなくなってしまいました(そのため手持ちを少しでも消費したいため購入もしていません)が、ニッチフレグランスで素敵な香りがあったのが個人的に嬉しかったです。

    0/500

    • 更新する

    2017/12/21 22:06

    0/500

    • 返信する

  • もうそんな季節なんですね。
    私の場合はベストはやはりマジャイナシン
    そしてガブリエル、購入してないけど
    ノービレのレヴァンテ、
    あとはベストブランドでルガリオンと
    パリエーリ、イルミナムロンドンですかね。
    イルミナムロンドン、ルガリオンとパリエーリは素敵な香りばかりでほしい香りが一杯です

    0/500

    • 更新する

    2017/12/20 08:02

    0/500

    • 返信する

香水 カテゴリの最新ブログ

香水のブログをもっとみる

投稿ブログランキング

投稿ブログランキングをみる

編集部イチオシ!

HOTタグ

ブランドファンクラブ限定プレゼント

【毎月 1・9・17・24日 開催!】

(応募受付:6/1~6/8)

プレゼントをもっとみる