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2020年、英国発フレグランスメゾン「ペンハリガン」は、ブランド誕生150周年を迎えました。
コーンウォールの海辺の街から汽車でロンドンへ出てきた理髪師ウィリアム・ペンハリガンが、やがてジャーミン・ストリートに構えた理髪店が「ペンハリガン」。それがブランドの始まりとなりました。
英国の田園風景や、歴史に名を馳せた偉人たちなどからイメージされたペンハリガンのフレグランスは、英国王室をはじめ、多くの人々から高い支持を集めています。伝統とモダン、由緒正しさと奇抜さが絶妙に混ざり合うメゾンは、世界中のファンを惹きつけています。私も大好きなブランドの1つ！ 数えてみたら15本くらい我が家にもありました。（一番好きなのはロタール）。
そのペンハリガンから、5月1日に発売となったばかりの新フレグランスがこちら。
「ザ フェイバリット オードパルファム」
容量：100mL価格：￥22,500+税
調香師：明かされていません
香調：フローラルムスク
主な香料：マンダリン、ミモザ、ジャスミン
この香りのインスピレーションとなったのは、18世紀初頭、スチュアート朝の最後の君主アン王女の“フェイバリット(お気に入り）”として絶大な影響力を持ったマルボロ侯爵夫人サラ・チャーチル。
チャーチル夫人は、15歳の頃からアン女王の親友として過ごし、積極的に発言する賢い女性として政界でも手腕を発揮。忠実で優雅、キュートで快活、そして陰で糸を引く実力者。弁も立ち、行動力がある、歴史に名を残した女性です。つまり、有能なだけじゃない、上昇志向を持つ方。
この香りは、そんな影響力のある女性の物語をイメージし、温かくパウダリーなミモザ、フリージアやバイオレット、明るく自信に満ちたマンダリンが、柔らかく颯爽と広がります。その奥にある貴婦人のミステリアスなセンシュアルなムードが漂い始め、エレガントなインド産サンダルウッドとムスクが魅惑的に香って参ります。
ボトルデザインは、知的で洗練された貴婦人を思わせるデザインで、そのネック部分には18世紀に流行したパウダリーピンクのヴェルヴェット調のリボンが結ばれ、アウターボックスにも同じパウダリーピンクに、バロック調の装飾からインスパイアされたゴールドモチーフと深紅のラベルが美しい。
試香してすぐに「あぁ、この香り好き！」と思わずにはいられませんでした。私は「エレガント一辺倒」な香りは実はそんなに好みではなく、どちらかというと企みや陰や毒を少し感じる方が好き。しかしそれが全面出ておらず、ヴェールに包まれている香りに惹かれる傾向にありますが、まさにこの香りはそのニュアンスを感じました。
どんなに有能であっても、一人でできることに限りはあります。私たちは、他人との関わりを持ちながら、自分のやりたい事を、叶えたい夢や望みの地位を手に入れていくしかありません。打算？あざとさ？人になんと言われようと、自分に非が無いことを気にしたら負け。人助けは粋に。今はそのくらいの強さが必要な時代だと思っていましたが、それは昔から意外と変わらない部分かもしれません。
Keep your friends close, and your enemies closer！
(友は近くに、敵はもっと近くにおいておけ！)
これは、側近としてアン女王からの寵愛を受け続けたサラ・チャーチルが晩年に、従妹のアビゲイル・メイシャムに立場をとって代わられたことによる教訓の言葉。私たちは、敵すらも近くにおいておく強さを持たねばならないのかもしれませんね。
時代を超えて、女性の強さと柔らかさを感じさせてくれる ”お気に入り=The Favorite”な香りです。
いかがでしょうか？纏ってみたくなりましたか？^^
★公式サイト・お買い物はこちら
https://www.latelierdesparfums.jp/brands/penhaligons★YUKIRINのInstagramはこちら
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