フェイシャル専門エステティシャン、日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュのタケウチです。
今回も引き続き、2020年6月に日本上陸を果たした「ロダン+フィールズ」の化粧水について、全成分表示の観点からご紹介していきます。
ディファイン スムージング ローション
7,400円 | 6,600円 (R+Fクラブ会員価格)
製品特徴:
うるおいに満ちたなめらかな肌へ導く、アルコールフリーの化粧水。保湿成分のラクトビオン酸とロイヤルゼリーが肌の天然保湿因子(NMF)を補い、次のステップに向けて肌を整えます。(150 mL)
(以上公式サイトより画像と説明文を転載)
ではまず、使用感などから。
私は拭き取り目的以外ではコットンを使わないので、手のひらにとってハンドプレスです。
3~4振りくらいで「500円硬貨大」って感じでしょうか。
化粧水自体はややとろみのあるテクスチャーで、肌にのせた感じも柔らかい。
肌の上で「シャバシャバ」する感じは全くなく、ジワっとなじんでいく感触です。
首まで伸ばして手のひらで包んでいると、そのうち「モチっ」としてきます。
人によってはペタペタ感が苦手な方もいるかも知れませんが、成熟肌用であることを考えれば、物足りないという人もいるかも?という程度ですね。
長い時間肌の上で遊んでいる化粧水ではないので、次のステップに進むタイミングは計りやすいと思います。
いつもと比べて乾燥気味かどうかも、化粧水の馴染み具合で判断できそうです。
香りは洗顔料と同系統の、なんていうんですかね… キュウリ系?←おい
瑞々しいグリーンを感じさせる香りに、エレガントな丸みをもたせた香り…と私なりの下手な説明をしておきます。
でも海外コスメとはいえ、日本用に処方されているだけあって、万人に受け入れられやすい香りだと思います。
チープな感じもないので、私の周りでは「あー好きかも」という反応の方が多めな印象です(笑)
使用後は肌がイキイキするというか、活性化されたような刺激感を覚えます。
普段あっさりした化粧水が多い私だからそう思うのかな~
・・・とか思ってたら、全成分を調べてビックリ。
はい、ではさっさと全成分表示を見ていきましょう。
成分:
水、DPG、グルコノラクトン、ラクトビオン酸、PEG/PPG-17/6コポリマー、加水分解ローヤルゼリータンパク、ショウガ根エキス、ビサボロール、カラギーナン、ベタイン、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-8ジメチコン、キサンタンガム、ポリアクリル酸Na、AMP、グルコース、カプリリルグリコール、エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、香料
(以上公式サイトより転載)
一般化粧品の全成分表示は「配合量の多い順」(ただし1%未満のものは順不同)ですので、今回の化粧水も「水」が1番です。
保湿成分がどれだけ優秀であっても、肌に水分を補うためには「水」しかないわけで。
水分量が少ないアジア人の「化粧水好き」は間違っていないし、うなずけるってもんですね。
次点の「DPG(ジプロピレングリコール)」は、グリセリンやBGのような一般的な保湿成分です。
グリセリンより保湿力が劣る一方、ベタつきが少ないのが特長なんだとか。
(これのおかげで「グリセリンフリー」の化粧水になってくれているのは本当にありがたい)
で、ビックリしたのがコレ。
「グルコノラクトン」と「ラクトビオン酸」
聞きなれないなーと思いつつ、「ラクト」ってついてるから乳糖に関係してるのかしらとか思ってましたらね。
これっていわゆる次世代ピーリング成分「PHA」(ポリヒドロキシ酸)のようです(゚д゚)!
(フランスブランドのキャビン専用トリートメントでPHAは使っていましたが、成分名で把握したのは初めてです)
「洗顔料に引き続きまたピーリング成分なのか!」と思われた方もいらっしゃるかも知れませんし、私もそう思いましたが(笑)
そもそも低刺激なAHA(アルファヒドロキシ酸)よりももっと低刺激で、 敏感肌の人にも使えるよーと言われているのがPHA。
実際サロンワークでは敏感肌の方にも使用していて、確かに低刺激なんですよね。
ムラのないピーリング効果、酸性オリゴ糖ということもあって保湿効果もありますし。
まさか一般化粧品に「しれっ」と入ってるとは…マジかって感じです。
そして「なんだか刺激的」な使用感の謎も、一件落着ですね。
そう、私は酸性ピーリングをされていたのです( ´∀`)笑
こういう「なるほど!」という体験をすると、あ~全成分表示って楽しいって思えます。
興味がある方、まずは【日本化粧品検定協会】の1級試験合格を目指してみては?
洗顔料に続いて化粧水でも「やんわり」ピーリングされている肌、もう生まれ変わるための死の行軍一本道を突き進んでいるようにしか思えませんが、
ちっとも荒れないし、むしろ調子いい
のは、正直すごいと思います。PHAの低刺激性と保湿作用、あとは抗炎症、炎症治癒作用のあるビサボロールもいいのかも?
加水分解ローヤルゼリータンパクも、光老化を引き起こす紫外線をはじめとする、皮膚刺激を緩和するのに役立つ&潤いを守る働きをしてくれるようですね。
というわけで、(個人的に結構びっくりした)化粧水の成分考察をお届けしました。
欧米の化粧水って「洗顔の延長上」みたいな、肌を清浄にする目的がメインのものも多いと思うのですが、これは日本人向けにしっかりと「保湿」をアピールした製品ですね。
テクスチャや使い心地もそうですし、PHAの使い方もゴリゴリのピーリング目的じゃなく、保湿を前面に押し出して実現しているあたりが「ミソ」だと思います。
逆に言えば「保湿以外の成分が少ない」という意見もあるかも知れませんが、そこはブランド哲学の「マルチステップサイエンス」でしょうか。
決められた手順をふめば最大限の効果が完成する、ということでこの後のアイテムで補完される仕組みかと。
お値段は決して安くありませんが、標準目安の2か月は十分に使えそう。
メンズなら、前回の洗顔料との2点使いだけでも満足できるかなというほど、すっきり&しっとりのベストバランス肌に落ち着きそうです。
また、コットンで使うならぜひ「軽くすべらせる拭き取り」も試してもらいたいところ。
(↑肌のザラつきや毛穴開き、毛穴汚れが気になる人にはこっちがオススメ)
仕上げは拭き取りで汚れていない綺麗な面で、じわりじわり、肌に届けてあげてみてください。次世代成分PHAが使われている製品ってまだ少ないと思いますし、それを上手に処方できてる製品も希少だと思いますので、新しもの好きの方も一度お試しあれ~(*´ω`*)
次回は「美容液」。
(実はこれもグリセリンフリー。いい加減グリセリンについて書かねばなりませぬ)
使用感にちょっと驚いて、翌朝の洗顔が楽しみになるかも…な一品をご紹介します!
次回もよろしくお付き合いください ノシ
ロダン&フィールズを「もうちょっと知りたい」「使ってみたい」という方はこちらのウェブサイトからどうぞ( ´∀`)
↓↓↓
【ロダン+フィールズWEBサイト】
(「製品を取り扱いたい」「販売したい」という個人・法人の方向けの情報もご覧になれます)
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竹内 康祐(タケウチ コウスケ)
2016年パリで開催された第1回 SOTHYS INTERNATIONAL ESTHETIC AWARDにて
グランプリを受賞。2017年第2回大会以降は毎年特別審査員として参加。
最新トリートメントのエステティックデモンストレーションや製品紹介、
技術指導や新人エステティシャンのサロンワーク等に関する講演も。
・SOTHYS JAPAN 選任デモンストレーター&プレゼンター
・well-being salon GENESIS エステティシャン
・日本化粧品検定協会 コスメコンシェルジュ
1977年生まれ / 山羊座 / O型
上智大学 経済学部 経営学科 卒業
実家のエステティックサロンでヨーロッパの老舗ブランドに触れながら育ち、
気づいたら周りの誰よりも化粧品に詳しくなっていたコスメ好き。
肌が弱いため化粧品選びは慎重で、イメージよりも成分や理論を最優先。
お客様には「理にかなった製品を自身の肌で確かめてから」がモットー。
【Facebook】https://www.facebook.com/kosuke.takeuchi.1
【Instagram】#koh8068
【ブログ】@cosme ビューティスペシャリストブログ
【サロンHP】well-being salon GENESIS
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