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痩せて見えるファンデ、太って見えるファンデ

痩せて見えるファンデ、太って見えるファンデ


この春も、そしてこの秋も、ファンデーションがともかく豊作。今までにない、既成のどのジャンルにも属さない新形状のファンデーションが目立っていることは、以前に書いた。
 そして春の注目作は、ツヤが出るパウダーファンデーション。キッカのラヴィッシンググロウ パウダーファンデーションのように、パウダーなのに、リキッドタイプですら生まれないツヤを叶える逸品が登場して、ファンデが一気に進化したのだ。もちろん今までもツヤ出しは追求されてきたけれど、このツヤは言うならば、きっちり肌のハリに見えるツヤ。
 正直言って、今までのファンデのツヤは、やっぱりどうしてもアブラでつくるツヤに見え、ハリには見えなかったが、進化の成果として生まれたツヤは、肌はもちろん顔まで引きしまって見えるツヤ。だから何だか痩せて見える。単純に肌がキレイに見え、シミなどの色ムラも消えると、もっと顔が引きしまって見えるから、優れたカバー力をもつファンデも、2キロ分くらいは平気で痩せて見えるのだ。
 とすれば、逆に“太って見えるファンデ”もあるはずだ。これはもう、ずばり“厚塗りになるファンデ”。そしてこちらも違った意味で、カバー力が高いファンデは要注意。肌の色ムラはきちんとカバーするけれど、皮膚感がなくなり、のっぺり平面的に仕上がる上にシワやたるみなどは目立たせてしまう分厚いファンデがいちばん危ないのだ。特にクリーム系や固形リキッドなどは、ファンデ自体は悪くなくても、つきがいいから厚塗りになりがち。
成功すれば見事に美肌に見えるが、失敗すると肌が老け、太って見えること、知っておいて。ファンデで痩せたり、太ったり……ベースメイクはそのくらい人の印象を変えてしまうということなのである。

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