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いよいよ春の気配が近づいてきて、そろそろ本気でダイエットを! と考えている人も多いのでは。新年度に向けて今からランニングやジョギングでダイエットしてみませんか? そこで今回は、プロトレーナー・ランニングコーチ、StudioBodyLinkオーナー、実業団サンベルクステクニカルコーチの鈴木隆介さんと、食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ、トライアスリートの村山彩さんに走る距離などを含めたダイエットに効果的なお話しを伺いました。ぜひ参考にしてみてください!

どのくらい走れば痩せるの?

「脂肪を多く消費しやすくするためには、15分以上走るのが効果的。15分以上走ることで糖質だけでなく、脂肪が使われる割合が高くなります。そのため長く走るほど脂肪燃焼につながるのです。ただし、15分以下でも脂肪は使われています」(鈴木さん)

ランニングとジョギングどちらがダイエットに効果的!?

「脂肪を分解し、燃焼させるためのサイクルは、一般的には長時間動いている方が活発になります。ジョギングはゆっくり走るという意味で長時間運動できるので脂肪燃焼の上では効果的です。

逆にランニングは運動時間が短い分、1回あたりの運動量の強度が高まるため、たくさんのエネルギーが消費できます。よって、自分の性格にあった続けやすい方を選ぶことがよいでしょう」(鈴木さん)

どのくらいの頻度で走るのがいいのか

「できれば毎日走ったほうがいいです。一般的には週5回、30分と言われていますが、なかなか難しいと思うので、少なくとも週3回30分以上を目安にするといいです」(鈴木さん)

ダイエットには朝走ることがおすすめ!

「通常一番代謝が高まるのは夕方で、朝・晩は低めです。朝は何も食べていないので余計なものが入っていない状態のため、朝の方がダイエットに効果的です。朝、体を動かすことで代謝が高まり、脂肪が燃焼しやすくなります。ただし、朝は脱水気味なので水分補給は忘れないようにしましょう」(鈴木さん)

走ってどれだけ痩せるのか? 消費カロリーは?

「食事と運動のバランス次第ですが、食事制限せずに運動だけの場合は、目に見える結果が出るのに1カ月以上かかります。1kgの体脂肪は7200kcalに相当。今までとまったく同じ食事量で30分ジョギングを始めれば、概ね消費量は200kcal前後となります。毎日続ければ日々消費されていくので、1カ月で1kgちょっと減っていく計算になります」(鈴木さん)

「10分走ったら自分の体重分のカロリーが消費されると考えましょう。一般的には10分走ると50kcal消費されると言われています。ただし、速度によって異なります。これはのんびり走ったときの考え方です。超スロージョギングでも10分走れば50kcal消費されます。もっと早く走れば消費カロリーが増えます」(鈴木さん)

痩せない人の改善点

◆目標設定をしていない◆

「体重を減らすことだけを目標としていて、食べないで走る人は、確かに体重は落ちるかもしれませんが、苦しそうだし継続できていない人が多いです。痩せ方もあまりきれいではないです。食事は太る悪いものではなく、そもそもは自分を作る良いものなのです。走ることも自分を苦しめるものではなく、自分を元気にしてくれる楽しいものです」(村山さん)

「漠然と『痩せたい』と考えている人が多いですが、自分が目指しているものは何のか、どうなりたいかということを最初にイメージすることが重要です。

一番簡単な方法として、『あの人みたいになりたい』と目標とする人を決めるだけで、自然と近づけたり、不思議なことに痩せたりします。投影する人は、自分とかけ離れた人ではなく、ご近所のきれいな人や全盛期の自分など、身近な人を目標に持つことがポイントです。イメージすることは本当に大切で、意識と生活が変わってきます」(鈴木さん)

ただ闇雲に『痩せたい』という思いだけでダイエットをしても、長続きせず、結果も出ません。きちんと食事をし、楽しく運動をする。そのために『なりたい自分』を設定し、イメージしながらやることが重要ですね。

◆短期的に結果を求める◆

「ダイエットの結果をすぐに得たいと思うかもしれませんが、短期的に手に入れたものはすぐに失います。結果が現れる前に何かしらのサインが出ているはずです。例えば人に優しく接せられるようになったなど、数字以外にも変わった点がたくさんあるはずなので、小さな変化を自分で認めてあげることが大切です」(村山さん)

「そして、ランニングで結果が出なかったら例えばスノボでもいいですし、それでも変化が見られなければ掃除を全力でやるなど、アレンジしながら軌道修正し、自分なりの心地よいやり方を食事と運動で見つけていく、これがとても重要なのです」(村山さん)

「それに加え、楽しみながらやっていくことが必要です。一緒に楽しむ仲間を見つけて交流を深めるなど、運動をすること以外の楽しみがあるはずです。楽しい・嬉しいという感情がついてこないとリバウンドをしたり、失敗のもととなります。楽しい・嬉しいをセットでダイエットに取り組むこともポイントです」(村山さん)

◆食事をとらずに運動をする◆

「痩せたいからといって食事を減らす人もいますが、体は日々の食事で作られているので、その強い体をもって運動をするというイメージです。土台がないのに運動をしたら、骨折することもあります。さらに生理が止まったり、肌がカサカサになったりすることも。食事で土台をしっかり作り、ボディメイクをして絞るということが大切です」(村山さん)

「また、一気に食事を摂ると血糖値が上がるので逆に太りやすくなります。体にも負担がかかるので、おなかを空かせ過ぎるのもよくないですが、ちょこちょこ食べて結果食べ過ぎもよくありません。女性であれば、1日2000kcal摂取することが望ましいので、それを越さないようにうまく分配し、1日の中でやりくりしてくことです」(村山さん)

体重が減る=ダイエットとは限らない

「人間の体を形成する水や脂肪、骨、筋肉のうち最も軽いのは脂肪です。体を鍛えて骨密度が増えたり、筋肉量が増えたりすると体重が増加することもあります。体重が減ったからといって脂肪が減ったとは限らないので、体重の増減というよりは、中身がどうなったかが重要なのです」(鈴木さん)

重要なのは見た目と中身

「体重を構成しているものは、水分・筋肉・脂肪などです。その中で減らしたいものは脂肪だけ。健康的に美しくなるということは、上記で述べたように骨密度や筋肉量があることなので、体重が増えることも十分あり得ます。また、体重が減ったとしても、水分が減っただけということもあります」(鈴木さん)

「ただ闇雲に食事だけを減らすことは体の中のバランスが崩れるだけですから、骨密度が少なくなった方がいいのかそうでないのか、筋肉が増えた方がいいのか、そうでないのか、水分がカラカラの方がいいのか、みずみずしい状態でいたいのか、そう考えると答えが見えてくると思います。重要視しなければならないのは、中身がどう変化したのかということです」(鈴木さん)

「また、美しいラインの体と単純に脂肪が減ったと考えるのは別物という意識を持つことも大切です。ある程度痩せたら、ボディメイクに転換した方がダイエットとしては効果が出やすいため、ボディメイクと走ることを併用するのが理想です。体重というのは本来そこまで重要ではありません。見た目がきれいなことも重要です」(鈴木さん)

「目の前のカロリーを減らしすぎて、そもそもの土台を作ることを怠っているという逆の現象が起きています。2000kcal摂っても大概の人は太らないようになっていたのに、カロリー制限だけすると、燃焼しにくくなり筋肉もなくなるので、500kcal摂っただけでも太る体になってしまいます。ほとんど食べていないのに太るというのはそういうことです」(村山さん)

「つまり、体の中で自分の持っているものを使っていない状況になるということなので、体がエネルギーを必要としないと判断してしまうんです。そうすると500kcalで動き出す体に調整しだします。なので、動かすべきものを動かして、食べるべきものをきちんと食べる。いったん太るかもしれませんが、きちんと土台を作って運動してシェイプしてというようにしないとだめです。食べることは勇気がいりますが、その負のループから抜けるにはきちんと食べるようにしないといけません」(村山さん)

自己流で走るとケガをする

「自己流で走ると、膝などを痛めケガの原因となります。正しいフォームを身に着けることが必要です。正しい靴の履き方、ウェアの選び方、ブラジャーの選び方など、知っている人にきちんと聞くことが大切です」(村山さん)

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走って痩せたい人必見! きれいに痩せるための正しい走り方

走ることは自信につながる

「ランニングやマラソンという走る運動というのは、一つ一つ前に進む競技です。1km走ったら、それは紛れもない事実です。仕事は自分が頑張っていてもなかなか評価されない部分もありますが、走った分は頑張った分ということで自信につながります」(村山さん)

「それに加え、走っている人はポジティブな人が多いので、走る仲間を見つけるのはいい環境だと思います。自分の仕事以外の仲間を作ることで、気分転換になって本業に力を入れられる源にもなります」(村山さん)

飲み物には注意!

みなさんは飲み物を摂取カロリーにカウントしていますか?
ほとんどの人は認識していないと言います。お二人ともその認識の低さに警鐘を鳴らしています。

「飲み物でカロリーを摂取している人が非常に多いです。ほとんどの人は、飲み物を『食べた』ことにカウントしていません。固形物と違って、甘い飲み物に含まれるカロリーは認識され難い可能性があると言われています」(村山さん)

「なかなか痩せない人で『食べていないのに』という人は、ほとんどが飲み物で糖度を摂取している人です」(鈴木さん)

「固形にすると満足感が上がります。『食べている』ということを脳が感知するようになるのです。例えば、100%オレンジジュースやヨーグルト、フルーツなどを凍らせて固形にすることで満足感が得られます」(村山さん)

「現代人は塩分過多と言われており、適正の3倍以上の塩分を摂取しています。そのため、スポーツ飲料で栄養補給をするなどし、塩分の過剰摂取に注意が必要です。しかも500mlおよそ120kcalあると言われています。これは30分走ったのと同じカロリー量であると言えます。おにぎり1個分に相当しているのです。運動中の水分補給は水で十分です。」(鈴木さん)

「ゼロカロリーの飲み物も、5kcal以下は表示しなくていいことになっています。実際は0kcalでないものも多いのです。ドリンクに関しても裏の表記を確認する意識を持つことが大切ですね」(鈴木さん)

ダイエット中の食事のタイミング

「運動後に食事を摂るのがおすすめです。運動後は一般的には脂肪細胞になりにくいとされています。吸収はされやすいので太ると思いがちですが、体に良い栄養素を積極的に摂れば、その分良い効果が返ってきやすいです。運動後の食事は、同じおにぎり1個でも筋肉の修復に使われるのか、脂肪細胞として蓄えられるのかなど何にエネルギーが使われるかによって変わってきます」(鈴木さん)

「何キロ走るかによりますが、5キロ、10キロ走るような場合は、体を燃やすための着火剤として30分くらい前に少量の糖質を摂取することをおすすめします。少量の糖質とは、バナナ1本やミニおにぎり、ゼリー状飲料などです。しかし、そこまで走らない場合は特に摂取する必要はありません。それよりも重要なのは、走った後です。走り終わった後は、いろいろな物が出たり、筋肉が痛んだりするので、リカバリーのために、走ったことをより効率化するための食事を摂ることです」(村山さん)

ダイエット時に毎日食べたい食材はこれ!

「アルカリ性のブロッコリースプラウトやレタス、グリーンリーフなどの葉っぱ類にオリーブオイルをたっぷりかけて食べることがおすすめ。最近の食品は添加物などが多く入っていて酸性の食材が多く、体が酸性に傾きがちです。体が酸性に傾くと人間は生きられません。それを避けるために体は骨からカルシウムを取り出してアルカリ性を保とうとします。すると、骨粗しょう症の原因となります。現代では、酸性のものを摂らないようにするのは難しいので、アルカリ性のものをしっかり摂ることを意識して、うまくバランスをとっていく必要があります」(鈴木さん)

「糖質・脂質・たんぱく質という3大栄養素を上げるためにはビタミンB群が必要です。特に太りやすいと言われている糖質、脂質の代謝を上げてくれる『納豆』はおすすめです」(村山さん)

どうしても食べたくなったら……

「毎日甘いものを2回摂っています。2回と決めたら2回だけ摂ってもいい。摂るものはなんでもいいというルールを作ることです。糖質=ケーキでもいいと思います。ただしそれも1回とカウントすること。どうしても食べたかったら食べる。その代りあと1回しかお米を食べないなど全体のバランスを考えて調整することがダイエットを続けられるコツではないでしょうか。もちろん栄養価でいえばケーキを食べるよりはお米を食べたほうがいいと思いますが、糖質・脂肪・タンパク質などとざっくり分けて考えることが重要です」(鈴木さん)

「食事を『2割8割』と考えて、2割を心貯金に。この心貯金の部分は何を食べてもいい。妥協するのではなく、自分の好きなものに注力したほうがいいと思います。でないと続かないと思います」(村山さん)

「ただし、2割は超えないようにすること。そして、例えば朝ごはんに野菜が足りなかった、タンパク質が足りなかった、ごはんが足りなかったとなったら、その足りない分を補えばいいのです。なので、間食=お菓子というわけではありません。間食=お菓子という感覚になっている人も多いですが、間食の本来の意味は『補食』という意味なのです。3食で取り切れなかった部分を補うというがそもそもの意味ですので、何か食べたくなったら、まず先にご飯をきちんと食べる。それでもお腹が空いたと思ったら心貯金としてチョコを1個食べてもいいです。そのようにして1日の中でうまくやりくりしていくことが大切です」(村山さん)

お話しを聞いたのは……鈴木隆介さん、村山彩さん

鈴木隆介

StudioBodyLinkオーナー/実業団サンベルクステクニカルコーチ
プロトレーナー・ランニングコーチとして、クライアントの身体の特徴、クセなどを理解し、数多くある様々な手法の中から一人ひとりにマッチした内容を提案、効率よく身体を変えられるように指導。プロの実業団から一般市民ランナーまで幅広くランニング指導も行う。特にランニングフォームの改善には定評がある。

村上彩

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ、トライアスリート。
食欲コンサルタントとしての指導、これまで200例の冷蔵庫を分析した理論に基づいた冷蔵庫指導のほか、テレビ、ラジオ、雑誌、イベントへの出演、全国での講演会、生活習慣病のカウンセリング、アスリートへの食事指導と運動指導、雑誌での企画監修など、幅広い活動を行っている。初の著書「あなたは半年前に食べたものでできている」は9万部を突破。韓国・中国・台湾にて翻訳されている。2016.6「痩せる冷蔵庫」発売。