Chapter.6 熊野筆を世界に誇れるブランドへ[@cosme NIPPON PROJECT]

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化粧筆の快進撃。「そう言葉にすると、ものすごいことのように聞こえるけど、当たり前のことを当たり前にやっているだけです」と土屋社長。ただし、そこに忘れてならないことがある、と言います。それは「時代の空気を読むこと」。

10年ほど前から海外にも視野を広めた晃祐堂。最初は、台湾SOGOの広島物産展への出店がきっかけだったという。「そのときのお客さまの反応がすごく良くて。やはり熊野筆は世界に誇れるものなのだと実感しましたね」。今では台湾、香港、シンガポール、中国などアジア各国の催事に積極的に出店しているという。「シンガポールと香港には熊野筆を卸していて、売り上げも右肩上がり。海外はまだまだ伸びしろがあると思いますよ」。

書道筆から始まった熊野筆ですが、今の若い世代は熊野筆=化粧筆という人も多いのではないでしょうか?

「そうかもしれませんね。でも、熊野筆のルーツはやはり書道筆から始まったもの。やはり書道筆には強い想いがあります」と土屋社長の話は続きます。「でもね、僕らがやらなきゃいけないことは、熊野筆の技術と伝統を100年も200年も受け継いでいくことなんです。伝統を守るには新しいこともやっていかなきゃ。時代のニーズに合った技術やアイデアが求められている時代に生き残っていかないと。柔軟な気持ちを持って、常に新しいことにチャレンジしていきたいですね」。

アイデアは人と話すことで生まれる、と土屋社長。

「いろいろな人と会って、熊野筆の新商品をつくったり、コラボをしてみたり。もちろん、数えきれないほどの失敗作もありますけどね(笑)」。

「もう時効だからいいかな(笑)」と教えてくれたエピソードをひとつ。2008年、北海道洞爺湖サミットに合わせて、北海道特産物の“まりも”に見立てたブラシをつくったところ、「全く売れなかった」そう。しかし、ここで終わらないのが土屋社長の“らしい”ところ。

「ある日、まりもブラシの色が薄い色で納品されてきたんです。検品で落とされた品を見て“あれ?何かに似ている”と」。ハート型ブラシのヒットにより、“見ていて楽しい”“かわいいモノ”が商品購入のきっかけになることは知っていた。
「だから、まりもの色を変え、ブラシの柄となる部分を植木鉢にして、“サボテン”ブラシとして発売してみたら…あっという間にヒットしました」。この発想力は「さすが!」の一言!

今まで培ってきた技術や伝統を現代のニーズに合わせて世の中に出すことの大切さを学んだという土屋社長。今後も「あっ!」と驚かせるような商品を出してくれるのでしょうか?「ええ。うちにあるフラワーシリーズをヒントに、日比谷花壇さんとのコラボが決定しています。生花と化粧筆のコラボなんておもしろいでしょう? 僕らのモノづくりの根底は、“熊野筆を通じてみんながハッピーになること”なんです。これってビューティの世界でも同じですよね」。

根底には熊野筆への熱い想いがありました。「熊野筆に触れて、熊野町について興味を抱いてくれる人をひとりでも多くつくりたいですね。それから、熊野町に住んでいる子どもたちがワクワクするような未来を見せてあげたい。住んでいる熊野町・熊野筆を誇れるようになってほしいですね」。

晃祐堂のチャレンジは、熊野筆の技術と文化を未来へ受け継ぐ架け橋となっているんですね。メイクをするのが楽しくなる!ワクワクする気持ちを届けてくれる晃祐堂の化粧筆に、乞うご期待!

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