「キールズ」が提案するアースケアへの第一歩とは?【BEAUTYからSDGsを考えよう】

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「キールズ」が提案するアースケアへの第一歩とは?【BEAUTYからSDGsを考えよう】
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誕生から170周年を迎える「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」。創業時から受け継がれる地域社会への貢献を軸に環境保全にも取り組み、若い世代を中心に共感を集めています。コスメ界きっての老舗が若い人たちの心を刺激し、支持される理由はどこにあるのか。日本ロレアル株式会社「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」事業部のマーケティング担当、大島千明さんにお話を伺いました。

60年以上愛される化粧水!花びらはサステナブルな資源調達

「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」の創業は1851年。ニューヨークの一角に小さなアポセカリーとして誕生したのが、170年続く歴史の始まりです。アポセカリーとは、欧米における調剤薬局のこと。お客様一人ひとりの症状に向き合った処方こそが、「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」の原点です。

「『キールズ』のストアでは、カウンセリングのエキスパートである『KCR(※1)』という美容部員がお客様へのアドバイスをおこないます。これは創業時から続く『一人ひとりに適切な処方を』という姿勢を重んじるから。

環境への取り組みも同様に、創業者が大切にした『利益を得るためだけでなく、地域社会に貢献すること』というポリシーに基づきます」(大島さん)

「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」が取り組むのが、サステナブルな製品づくり。“FUTURE MADE BETTER-スキンケアから、アースケアをはじめよう-”を合い言葉に、安全性も効果も高いスキンケア製品の開発はもちろん、サステナブルな資源の選定やリサイクル済みの資源を活用した地球にやさしいパッケージづくりにも力を入れているといいます。

「ハーブをはじめとする植物の力と、科学や薬学の力の融合が『キールズ』の強みですが、その植物をつくっているのは世界各地の生産者たち。スキンケア製品の品質にこだわるのと同時に、生産者の生活を守ることも重要な使命です」(大島さん)

※1…キールズ カスタマー リプレゼンタティブ=キールズ顧客担当

キールズ ハーバル トナー CL アルコールフリー

KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)

容量・税込価格 125ml・2,750円(税込) / 250ml・4,400円(税込) / 500ml・7,480円(税込)

たとえば、ブランドのアイコンともいうべきキールズ カレンデュラ(※2)トナー。“皮膚のガードマン”と呼ばれるカレンデュラの花びらを使用した、60年以上愛されている化粧水です。

このカレンデュラの花びらは、エジプトの農園で一枚一枚、ていねいに手摘みされているのだそう。

「ていねいな工程の分だけ、コストがかかることも事実です。それでも私たちは信頼のおける農園と契約を結んでいます。生産者との強いパートナーシップが生まれ、彼らの生活を守ること、そして製品の品質維持にもつながるんです」(大島さん)

キールズ カレンデュラ(※2)トナーのパッケージ原料は、じつは100%がリサイクル素材! サステナブルな資源の選定と環境保全を兼ね備えたスキンケア製品です。

※2…トウキンセンカ、トウキンセンカ花エキス(ともに整肌成分)

エコバッグの使用が「キールズの森」を育てる

キールズ クリーム UFC

KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)

容量・税込価格 27g・2,750円(税込) / 49g・4,400円(税込) / 123g・7,920円(税込)
発売日 2019/1/7追加発売

キールズ DS クリアリーホワイト ブライトニング エッセンス

KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)

容量・税込価格 30ml・7,920円(税込) / 50ml・11,000円(税込)
発売日 2019/3/1追加発売

ほかにも、81%の「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」製品に対して、31%の「PCR(ポスト・コンシューマー・リサイクル)」と呼ばれるリサイクル素材がパッケージに使用されています。

さらに、限りある資源を大切にするために紙製ショッピングバッグを有料化。エコバッグを使用したお買い物1回につき10円が、音楽家・坂本龍一さんが代表を務める森林保全団体「more trees」に寄付される取り組みをおこなっています。

「私たちはmore treesさんとパートナーシップを組み、SDGs未来都市に指定された鳥取県智頭町に『キールズの森』をつくる活動をしています。お客様のエコバッグ使用による寄付金は、『キールズの森』の植林に使用しています」(大島さん)

この活動は2019年の夏から始まり、一年間に集まった寄付金は175万6,490円。寄付金により、テニスコート約8面分の土地にヤマザクラやカエデ、ケヤキといった全5種類、30本の苗木が植えられたそう。

「いま日本の森林は戦後のスギ植林により、多様性を失い、後継者不足もあり危機的状況にあります。私たちが『キールズの森』を始めたのは、森の多様性を復活させるため。森はすぐには完成せず、約50年かかるといわれていますが、お客様と手を携え、長期的に続けていきたいと考えています」(大島さん)

サステナブルなスキンケアアイテムを選ぶことがアースケアの第一歩!

リサイクルパッケージの製造も、空き容器の回収やエコバッグ使用による寄付も、そして「キールズの森」への植林も、すべてはより良い未来を創るための活動。「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」がつくり出した、循環するエコシステムです。

「私たちがおこなう環境への取り組みは、お客様のご協力があってこそ。最近では『キールズ』の活動をきっかけに、私たちのスキンケア製品を知ってくださる方も増えています」(大島さん)

こうした流れを受け、「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」が新たに掲げたキャッチフレーズが「スキンケアから、アースケアをはじめよう。」。このフレーズには、どのような想いが込められているのでしょう?

「いまや、サステナブルもフェアトレードもSDGsも、当たり前のように学校で習う時代。そのため、若い世代の方々はとくに環境への意識が高く、私たちの活動に対して強い共感を抱いてくださります。同時に『自分たちには何ができるのか』と聞かれることもあります。その答えとして、アースケアへの第一歩は『サステナブルな商品を選ぶこと』だと考えます」(大島さん)

使い捨てのショッピングバッグを選ぶのか、くり返し使えるエコバッグを選ぶのか。この選択もたしかに、環境保全に直結すること。

スキンケア製品も同様に、環境にも生産者の未来にも配慮されたアイテムを選び、スキンケアをすることが、地球を守る第一歩になるというわけです。

創業170周年を迎えるいま、その活動はさらに加速!

「最近では若い世代の方に限らず、製品の背景にあるストーリーを重要視される方が増えています。『キールズ』のコスメの背景には、創業者から受け継がれたフィロソフィーがあり、製造のプロセスにも、その理念が息づいています。だからこそ、今後はさらにお客様とのコミュニケーションを活発にし、『キールズ』の取り組みを伝えていきたいと考えています。

私たちの取り組みに興味を持ってくださった方は、『キールズ』の美容部員であるKCRのInstagramもご覧になってみてください。製品の情報だけでなく、今日からはじめられるアースケアについても投稿しています。ちなみにKCRが着用している白衣にも、リサイクル素材を使用しているんですよ」(大島さん)

そして創業から170周年を迎える2021年、「KIEHL’S SINCE 1851(キールズ)」の活動はさらに加速! より良い未来を創るために、コミュニティに関する問題に対しても取り組みを強化。性的指向や性自認にかかわらず、すべての人が自分らしく生きられる社会の実現を目指す団体・東京レインボープライドに共鳴し、LGBTQのサポートもおこなっていくとのこと。

2021年4月24日(土)、25日(日)に開催される「東京レインボープライド2021」への協賛を皮切りに、6月にはLGBTQ支援を目的とした限定パッケージのスキンケア製品も登場するそうです。

こうした取り組みに興味を持ち、まずはチェックしてみること。この「チェックする」という選択が、まさに“FUTURE MADE BETTER-スキンケアからアースケアをはじめよう-”! 私たちの未来を良くしていくのかもしれません。

取材・文/大谷享子

(アットコスメ編集部)

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