ロジェ・ガレ / オ パフュメ ジンジャールージュ 口コミ

とても好きだった人の子供にあった。
あのひとによく似ていて、それでいて洗練した支度や行動。周りとの関係性なんか、あの人が同い年だったときよりずっと上手。
　
あなたを思い出すといまだに胸の奥がいたむ。花のようなハーブのような香り。菫の香がする、と、皆は言った。
森茉莉の作品からぬけでたようなあなた。
喧嘩をしたわけでもない。いつのまにか連絡しなくて、それきり。

あなたの子供はね、ザクロとスパイスの甘いかおりがするよ。ジンジャーの香りが甘さをストップさせていて、同い年の子達に好かれているよ。
でも私にはただの甘い、甘い、香り。
あの時のあなたも、そんな香だったのかもしれない。

私が追い越した香り。

ブルームボックスにロジェガレが入るたびに、香りが甘くて単純でダサくなったなあ、むかしのサンローラン提携のころの菫の香はもっと複雑でありながら優しかったなあ、と思います。
ただ、あんまりこの手の香りばかりつかまされすぎて、山田詠美いうところの「香りを追い越す」という状態なのかもな、ともおもいます。こんなものだったのかもしれない。

甘くて、甘くなさ過ぎて、さっぱりして皆に好かれる柔軟剤のような香り。
二十歳のころなら良いのでしょう。

さよなら、ロジェガレ。

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• サンプル・テスター
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