ヘルスケア
2016/11/16

その肩こり、枕のせいかも! 枕選びが大切な理由

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 朝、起きた時に肩がこっていたり、体全体が疲れている、たくさん寝たのに日中眠くなる……。それは、睡眠の質に直結する「枕」のせいかもしれません。睡眠の専門医である川野泰周先生に、体の不調と枕の関係、快適な枕を選ぶことの大切さについて教えてもらいました。

合わない枕が、肩こり、頭痛などの原因に?

 枕は単に寝やすくするための道具というだけではありません。布団に横になった状態でも、立っている時と同じ、自然な姿勢を再現するという重要な機能があるそうです。人間の背骨は首から腰へとゆるいS字カーブを描いていますが、枕の高さが合わず、首の部分でS字がゆがんでしまうことで背中や腰まで曲がってしまい、肩こりや腰痛の大きな原因となるそうです。特に枕が硬すぎたり、低すぎたりする場合には、血行への影響も無視できません。

「硬すぎる枕は後頚部を強く圧迫し、血行不良から肩こりを増悪させることとなります。一方、低すぎる枕は頭部を心臓よりも低い位置に固定してしまうため、うっ血して頭痛などの原因に。頭痛と肩こりが併存する状態は『緊張性頭痛』というパソコンなどOA機器を扱う仕事の方に非常に多く見られる頭痛症の特徴です」
 たかが枕、されど枕。自分に適していない枕を使用し続けると、日常生活に支障をきたす可能性も出てきます。

枕が「睡眠時無呼吸症候群」や「寝返り不全」の原因に

 枕が硬く、高すぎている人は要注意。そんな枕は、睡眠時に過度に顎をひいた姿勢となり、気道を閉塞させ「睡眠時無呼吸症候群」(詳しくはこちらの記事を参照ください)を引き起こしやすくなることが分かってきたそうです。また、弾力性に劣る枕は、頭が沈み込むことでその位置で固定されてしまい、寝返りの回数を減少させてしまっていることもあります。

「寝返りには圧迫による血行障害を回復させたり、湿度、温度の上がりすぎを防止したりといった、快適な睡眠を保つ役割があるのですが、これが阻害されることによって睡眠の質を低下させる危険性が潜んでいます。『睡眠時無呼吸症候群』と『寝返り不全』、この二つが揃ってしまったら、どれほど長い時間寝ても疲れが取れないといった事態になることは想像に難くありません。朝からぐったりして頭痛を感じたり、日中に強い眠気に襲われるなどの症状が出たり、最悪の場合、無呼吸を長期間放置することで心筋梗塞や脳梗塞といった深刻な疾患のリスクが確実に増大します」

自分に合わない枕を使用し続けると、大きなリスクにつながるのですね。

自分に理想的な枕を選ぶときのポイントは?

「理想の枕を手に入れるためには、実際に寝ている状態を再現して測定を行う必要があります。これは、人によって体の部分ごとの重量分布、肩の張り方、猫背の程度、頚椎と後頭部の張り出しの関係性などが、かなり異なることが分かっているからです。しっかりと寝た姿勢での体圧分散、頭重量、頚椎の深さなどを測定することが理想の枕への近道と言えるでしょう」

個人に合った枕や布団を選ぶための測定ができる場所へ

 その人に合った枕を測定できる設備を持つ場所はまだごく限られているのが現状です。その中でも、川野先生が推薦するのは、南町田にある丸八グループの直営店「08 sleep Labo」。実際に寝た姿勢で枕の高さを測定してもらえる、国内でも限られた施設だそうです。実際に「08 sleep Labo」南町田店の白井さんに話を伺ってきました。

枕選びに重要なのは、呼吸しやすさ、寝返りのしやすさ

「肩こりや無呼吸、いびきなどでお悩みの場合、枕の高さが合っていない場合があります。理想的なのは横になったときに、おでこ、鼻、顎のラインが布団と平行になっていること。枕が高いと顎が下がり、気道が塞がり、無呼吸や低呼吸につながる可能性があります。また、川野先生がご指摘するように寝返りはとても重要です。寝返りを妨げない、フラットで幅が広めの枕をオススメしています。

 実際に店頭で計測しご自分に合った枕を2週間使った方からは、『肩こり、腰痛が軽減した』『首の痛みがなくなった』『夢を見なくなったので、深く眠れているようだ』といった感想が寄せられています」

実際に計測してみましょう

 専用のベッドに横になり計測します。普段使っている枕は、自分が思っている以上に顎が下がり、気道をふさぎがち……。

筆者は、普段ウレタン製、9cmほどの高さの枕を使用。おでこよりも顎が下がり、傾斜を描いている

 次に頭を理想的な位置まで下げて再度計測。筆者の場合は3.5cmが理想の高さと測定されました。

おでこ、鼻、顎がフラットになり、マットと平行になっている理想の状態。「こんなに低いの?」と感じる人が多いそう 

専門店が近くにない! そんな場合にオススメの計測方法

「横になった姿勢をご家族などに撮影してもらい、おでこ、鼻、顎の位置を確認しましょう。詳細な高さを測定することは難しいですが、ご使用の枕が高すぎないかを知る目安になります。また、今すぐ枕を買い換えられないという場合は、お手持ちの枕を改めて正しく使えているかチェックしましょう」


<枕を正しく使う・選ぶポイント>
・肩に枕がきちんと添っているかチェック
 肩と枕に空き間があると、後頭部だけで頭の重みを支える状態となり、肩こりにつながります。

・寝返りが打ちやすいかチェック
 寝返りは、血流やリンパの流れを促進し、メリットがたくさん。頭が沈み込みすぎない硬さで、フラットなタイプを選びましょう。凹凸の大きなものや、頭が深く沈み込みやすいボリュームのある枕はスムーズな寝返りを妨げることがあります。

08 sleep Laboで一番オススメのストレッチピロー。中には5枚のクッション材が入っていて、0.5cm刻みで個人に合わせた高さに調節できる。横幅は70cmあり、寝返りしても枕から落ちにくい。23,000円(税抜)。

睡眠の専門医である白濱医師が監修した、呼吸しやすい枕。頚椎のカーブに沿うように枕の中に5mmのバーが3枚入り、頭と肩の隙間を埋めるように調整可能。いびきや無呼吸の症状改善にオススメ。横幅69cm。18,000円(税抜)。

お問い合わせ
08Sleep Labo南町田店
東京都町田市南町田4-32-1
フリーダイヤル 0120-9595-08

RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック
川野泰周さん

臨済宗建長寺派林香寺第十九代住職/精神科医。1980年、横浜生まれ。2004年慶應義塾大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、慶應義塾大学病院、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて禅修行。現在、横浜市にある臨済宗建長寺派・林香寺で住職を務める傍ら、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニックでは副院長として従事しているほか、池袋の神心会 こころケアクリニックでも精神科診療にあたっている。薬物療法や従来のカウンセリングだけでなく、マインドフルネス瞑想や禅の要素を積極的に取り入れた診療を行っている。精神保健指定医・精神科専門医・医師会認定産業医。著書に「あるあるで学ぶ 余裕がないときの心の整え方」(2016年10月14日発行:インプレス)がある。



取材・文:飯田麻衣子

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