ビューティメソッド
2019/09/27

「ミニマルに、あるがままに」草場妙子さんのスタイル流儀

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美しい人にはスタイルがある。

今回は、自分らしさを見極めて豊かなビューティライフへの選択をサポートするヘアメイクアップアーティストの草場妙子さん。溢れ出るコスメ愛を通して、メディアや書籍、ビューティレッスンなどさまざまな場所で美しさを提案するその活動と魅力を、お気に入りのコスメと共に紐解きます。

コスメ愛あふれるミニマリストの歩み

輝く大きな瞳、口元には柔らかな笑みをたたえ清らかな声で質問に一つひとつ丁寧に答えていく。昨年『TODAY’S MAKE UP –今日のメイクは?—』(アノニマ・スタジオ)を上梓するなり、そのスタイルと実直さに多くの読者を虜にした草場妙子さん。書籍やSNSから伺えるシャープな印象にさらに女性らしさと透明感をまとい、あらゆる所作に生真面目さとコスメへの愛情を感じさせる。

もともと熊本で美容師をしていた草場さん。当時、サロンで行われていたシュウ ウエムラのメイクアップレッスンでメイクの可能性の幅広さに惹かれ、ヘアメイクアップアーティストを目指すようになったそう。友人のアドバイスで上京し、人気ヘアメイクアップアーティストの樅山敦さんに師事することに。

「無知でしたけれど、与えられたところで一生懸命やるしかなかったんです。続けることに意味がある、そうしたらいつか何者かになるんじゃないかと思いながらアシスタントを続けていました。今もできることをそのまま続けているだけ。自分で勝ち取ってきたとかではないんです」

コスメに変わらぬときめきを感じる日々

2006年に独立して以来、日々接している小さくて愛らしいコスメたち。撮影の準備に荷物を整理している最中でも、ついコスメに見とれて手を止めてしまうという溺愛ぶり。多くのコスメに出会うことでメイクの楽しさを知ってほしいと、ポイントメイクを主体としたメイクレッスンも行っています。

押し付けず優しくドライブをかけるメイクレッスン

大のコスメ好きや自分に自信がない人、似合うものがわからない人。まずやってみたいという気持ちを持った様々な人々が集まるメイクレッスンでは、はじめに、普段選ばなさそうな色を塗ってもらうことにしているそう。すると案の定、賛否両論の反応がダイレクトに返ってくるそうです。

「どう感じるかはその人次第ですが、塗ったという経験があると、次に化粧品を買いに行くときに、“この間塗った赤はこのぐらいの発色だったから、もう少し抑えたこっちの赤なら塗ってみたい”と、普段手に取らない赤を手にとってくださるかもしれない。レッスンの最初はどうしたら良いかわからなかった方も、終盤には積極的に試すようになっていたり、隣の人と褒めあったりしている。紙にびっしりとメモをとって、帰りに化粧品売り場に行きます!といってくださるのをみると本当に嬉しいんですよね。そこに、落ちにくいコツなどちょっとしたポイント提案をさせていただく、という感じでレッスンをしています。とても楽しいんです」

無理に広げず、好みを深めること

「顔の個性や色の好みって、自分の持ち味だと思うんですよね。その人の特徴だと思っています」。だから好きな色がひとつあったら、無理に別の色にへの興味を広げるよりも、より繊細な表現を楽しんでほしいと、草場さん。

「ひとことでベージュのリップといっても、質感がマットなものやグロッシーなもの、ブラウン気味でキリッとしたものなど細かい刻みがあるわけです。色の好みがあるのであればその幅を無理に広げるのではなく、同じ幅の中に細かい刻みをたくさん持つようにする。すると、ベージュでも今日は女性らしい印象にしたいからコーラル、今日はマニッシュにブラウンベージュに、という選択肢が生まれるんです。一本しかなかったベージュを3本にして、その日の服にあわせて選ぶことができる、というのがメイクやファッションの楽しみだと思うんです。たったひとつを毎日ルーティンでつけるというよりも、選ぶということを提案していきたいですね」

草場妙子さんの溺愛コスメ&アイテム

そんな、自他ともに認めるコスメ好きの草場さん。ご自身が使って効果を実感したポーチの中身、秋のメンテナンスアイテム、お気に入りのベースメイクをご紹介いただきました。

シンプルを極めたポーチの中身

「鏡はメイクチェックするために薄くてコンパクトなものを。あとはメイク直しをするときに必ず使う綿棒、汗やメイクを押さえるティッシュとその日に使ったリップ。シンプルなデザインのスマイソン(SMYTHSON)のポーチに入れて持ち歩いています」

ボビイ ブラウン クラッシュド リップ カラー / 02 ベア

「今日は柔らかいピンク色のニットなので、強い色を使わないようにしようとこれを選びました。着ている服によって発色の印象が左右されるところがあって。ベージュを着るとベージュによってくれるような印象になるんです」

ボビイ ブラウン/クラッシュド リップ カラー

本体価格 3,700円
発売日 2017/09/29 (2019/04/12追加発売)

トム フォード ビューティ ブロー スカルプター / 02 トープ

「家ではパウダーやジェルなどを使いますが、スクリューで毛流れを整えることもできて日中のお直しに便利なのがこのアイブロウペンシル。ちなみにペンシルについているスクリュー、洗うと洗わないとでは毛の噛ませ具合がぜんぜん違うんですよ。私は一週間に1回、石鹸をつけた指で揉むように洗っています」

ブロー スカルプター
ブロー スカルプター
トム フォード ビューティ
本体価格 7,800円
発売日 2018/02/16

YON-KA(ヨンカ) アルファ コントゥール

「もともとはアイジェルなのですが携帯用としてサイズもよいので、瞬時にうるおいをチャージしたいときに日中の保湿として持ち歩いています。歯磨き後、口元の乾燥が気になる時などにも塗っています。メイクの上からでもすっと馴染みやすいジェルタイプです」

アルファ コントゥール
アルファ コントゥール
YON-KA(ヨンカ)
容量・本体価格 15ml・6,000円

無印良品 アルミ折りたたみミラー

「薄さとコンパクトさが気に入って、もう何度もリピートしています」

アルミ折りたたみミラー
アルミ折りたたみミラー
無印良品
本体価格 450円 / 600円 / 900円

リトゥ(retaW) リップバーム

「固めのテクスチャーのリップで、ライトな塗り心地。塗ったあとすぐにカラーアイテムを使用することもできるので、持ち歩くときはこれにしています」

スコッティ カシミアティッシュ

「柔らかくて毛羽立ち過ぎないのがちょうどよい携帯用ティッシュ。口紅を清潔に保つのと角度を保つために、使用後は拭うようにしているのですが、そのときにティッシュのケバケバがつかないんです。塗布後の唇、食前に唇を押さえたりもします」

SMYTHON PANAMA COSMETICS ポーチ

「ステイショナリーなどもつくっているイギリスのブランド。甘さのあるものがあまり好きじゃないんです。持ち歩くときは本当に気に入ったシンプルなデザインのものがいいですよね。マチもあるしとても気に入っています」

夏の肌疲れ。秋のメンテナンスにおすすめの1本

「秋の肌は、夏の疲れが出やすいですよね。紫外線を受けることもそうですが、私の場合、顔にかいた汗をティッシュなどで抑えるので、どうしても摩擦が起こるし、水分をとってしまっているんですね。さらにSPFの高い日焼け止めを使うので、クレンジングを意識的にしっかりとします。夏のスキンケアは、どうしても一年のうちで“取る”というアクションが多くなりがち。秋になって汗の分泌が控えめになったときに、強い乾燥を感じたり、なかなか肌の調子が上がらないと感じる。そんな時に使っています」

YON-KA(ヨンカ) エクセランス コード マスク

「栄養補給という意識で使っています。肌が疲れている時って酸化によるダメージも受けやすい状態になっているので、それを立て直すために使っています。ジェルクリームタイプのマスクなので、シートマスクだと届きにくいところまでアプローチできるのも嬉しいです」

エクセランス コード マスク
エクセランス コード マスク
YON-KA(ヨンカ)
容量・本体価格 50ml・15,000円
発売日 2016/09/07

ツヤを使い分けるミニマルなベースメイク

ツヤを生かしたベースメイクを作るステップをご紹介いただきました。ツヤをだす部分と押さえる部分とで使い分け、場所を見極めて必要なものを必要な分使う。それだけで崩れにくくて軽い、快適なベースメイクになるのだそう。
上品なツヤ肌を演出したいときは、ぜひ参考にしてみてください。

1. シャネル『ル ブラン ラ バーズ』をサイドのカーブにかからないよう、顔の中心部にオンして色むらを整えます。目の下、口の周りなどくすみの気になる部分にも

2. 目の下や赤みが気になる部分にアディクション『パーフェクト モバイルタッチアップ』を。ライトなつけ心地でしっかりとカモフラージュしてくれます

3. ローラ メルシエ『トランスルーセント プレスト セッティング パウダー』をブラシにとって、顔の輪郭に沿ってのせます。全顔には使わず、油分を抑えるイメージで、眉や目の下のコンシーラーを乗せた部分などにかるく払うように

シャネル ル ブラン ラ バーズ / ペッシュ

「私なりの解釈ですが、これはツヤを出しながら色むらや黄ぐすみを整えるシリーズ。愛用しているペッシュはオレンジっぽい色で、伸ばすと肌に馴染んで明るさが出るんです。ロゼはより透明感を出せる明るさ。ファンデーションを使わずこれだけで過ごすことも」

ル ブラン ラ バーズ
ル ブラン ラ バーズ
シャネル
容量・本体価格 30ml・6,000円
発売日 2019/06/01

アディクション パーフェクト モバイルタッチアップ / 004 Cool Beige

ファンデーションというカテゴリで、普通のコンシーラーよりだいぶみずみずしく、目の周りにつけても、シワに入り込んだりすることもなく、乾燥も気にならない。さらに軽く薄付きなのにちゃんと肌色が残るので、肌色できれいにカモフラージュできる。普通のコンシーラーとは立ち位置が違うなと思っています」

パーフェクト モバイルタッチアップ
パーフェクト モバイルタッチアップ
アディクション
容量・本体価格 2ml・3,500円
発売日 2017/09/08

ローラ メルシエ トランスルーセント プレスト セッティング パウダー

「全顔に使わないのがポイント。皮脂を押さえたい部分や顔の輪郭にそって払うようにのせることで、崩れにくくてツヤを自然にキープした肌感になります」

トランスルーセント プレスト セッティング パウダー
トランスルーセント プレスト セッティング パウダー
ローラ メルシエ
容量・本体価格 9g・4,300円
発売日 2018/10/17

THREE フェイス ブラシ M

「ブラシはサイズも重要で、用途や使う部位で何種類か用意があるのが理想ですが、もしフェイスブラシを1本持つならこのサイズが重宝します。全体にササっと使うにも小さすぎず、細かいところに使うにも大きすぎず。丁度良いです」

フェイス ブラシ M
フェイス ブラシ M
THREE
本体価格 5,500円
発売日 2009/09/02

「適量」をみつけるためにポイントメイクから

ベースをミニマルにすることで透明肌に。頭ではわかっていても、鏡に向かうとつい気になってしまう。枚挙にいとまがないお困り肌対策にあれこれ手をかけてしまう人にこそ取り入れてほしい、目からウロコのメイクアップ術とは?

「一番手っ取り早くいいバランスを見つける方法って、ポイントメイクから先にすることだと思います。ベースメイクから始めると、気になる部分を目立たなくさせることから始めてしまい、ベースを完璧に作り上げてしまう。そこから更にポイントメイクをすると、スキのなさすぎる仕上りになってしまう。
 まずアイブロウメイクをして、鏡を見てみる。眉に強さがあれば、意外と肌がツヤっぽく仕上がっている方がバランスが良いかも、などと気づきやすい。そうして、このツヤを残すためにパウダーはいらないとかファンデーションの質感を残すためにこれだけで残そうとか、選択肢が生まれるんです」

今っぽさや若々しさやヌケ感を作り出すのは、ほどよく風通しのあるバランス。メイクの順番を変えることだけで、ハマりがちなルーティンから抜け出し、自分らしさを生かしたメイクを纏うことができる。

「その人なりのバランスでいいと思います。職業やライフスタイルによってそれぞれの選択肢があります。それが合っているのか、自分の求めているバランスなのかはご自分次第。私の場合は、素肌にツヤがあって、シミやそばかすがあってもポイントメイクに抜けがある、そんなメイクが素敵だなと思う人に寄せています。それはご自身で追求していただくことだし、それって楽しいことなんですよね」

男女兼用コスメでシンプルにスッキリと

コスメの幅を無理に広げず、自分のバランスを生かして。あたりまえや日常をシンプルに、効果的に導く草場妙子さん。コラボレーションしたOSAJIのKOKYUラインにもその水脈を感じることができます。

「既存のラインに、好みの香りとボトルの形状、カラーを選ばせていただいたんです。キリッとリフレッシュする香りを自分がいつも求めているのですが、さらに男性が一緒に使えることにも重きをおいて、浄化作用のあるセージをキーノートにブレンドを選びました。一緒に使えればバスルームもスッキリしますよね」

ヘアシャンプー/ヘアコンディショナー kokyu
ヘアシャンプー/ヘアコンディショナー kokyu
OSAJI(オサジ)
容量・本体価格 200g・2,500円 / 500ml・2,500円
発売日 2018/12/22
ボディゲル kokyu
ボディゲル kokyu
OSAJI(オサジ)
容量・本体価格 200g・2,000円
発売日 2017/02/01
ヘアオイル kokyu
ヘアオイル kokyu
OSAJI(オサジ)
容量・本体価格 30ml・2,200円
発売日 2018/12/22

自分で化粧品を選んで使う楽しさをみんなに

肩の力を抜いてやるべきことをやってきた草場さん。今後の展望を伺うと、まっすぐでシンプルな答えが帰ってきました。

「メイクを通して自分の身近な人々からまず、楽しくあってほしいです。メイクが義務とかマナーとか、何歳になったからこういうメイクをしなきゃいけないっていうのって本当につまらないと思っていて。自分で化粧品を選んで塗る、というのがすごく楽しいことだとみんなに知ってほしいんです。遠くに住む会ったこともない人に届けられることって素晴らしいことで、本当に幸せですけれど、まずは身近な人からじんわりと広がっていけたらいいなって思います」

買う時も使う時も「メイクを選ぶ」ことが毎日の楽しみになる。するときっと、一輪の花が添えられたような静かな華やぎが生活に訪れるはず。ときめきを絶やさずに自分の個性や感覚を愛することは、ささやかでも幸せに暮らすちょっとしたコツなのかもしれません。

撮影 黒坂明美
構成・取材・文 佐藤由佳

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