【もくじ】

<間違った立ち方で、太ももが発達?>

気に入ったパンツやスカートを試着して、がっかりするのが太ももの張り。タイトスカートやスキニーパンツに憧れるけれど、太ももが気になって諦めているという人も多いはず。

下腹やウエスト以上に、痩せにくいのが太ももです。すっきりした太ももに憧れて、いろいろなエクササイズや脚痩せグッズを試してみても、太ももはいつもパンパン。それは、“立ち方”が間違っているからかもしれません。

「太ももが張っている人は、だいたい後ろ重心で立っています。いつも“空気イス”をしているような状態なので、脚が太くなってしまうんです」という中村先生。

<筋肉は力を入れると太くなる>

わかりやすいのが、腕の力こぶを作る上腕二頭筋。力をいて、だらんと腕を伸ばしているとき、腕は細くすっきりしていますよね。

ところが、ぐっと力を入れて腕を曲げると、上腕はぽっこりと盛り上がり、太く、短くなったように見えます。これは、腕を動かす働きをする上腕二頭筋が、縮んで太くなっている状態です。

筋肉は力を入れると、縮んで太くなります。これと同じことが、常に、無意識に太ももで行われているとしたら?

そう。それが間違った立ち方で、太ももが太くなる理由。立ち方を変えることで、太ももの即痩せができる理由です。

<太ももの即痩せには「山のポーズ」>

こちらが太もも痩せにおすすめの「山のポーズ」。

・両脚は閉じ、両手は力を抜いて、横に降ろす
・視線はやや遠くを見る
・頭を上に引っ張り上げるような意識で、まっすぐ立つ

山のポーズはただ立っているだけじゃない

「山のポーズは、正しいバランスでできているかどうかが重要なんです。太ももの前が張る人は、ふだん立っているときに、後ろ重心になっています。後ろに倒れないように、前ももが頑張って、ずっと体を支えている。太ももの横が張るのは、左右のバランスが崩れている人です」(中村先生)

①でやった前後のバランスチェックですぐ倒れてしまう人は、太ももの前が張りやすく、左右のバランスチェックですぐ倒れてしまう人は、太ももの横が張りやすい傾向があります。

<前後の重心のズレは自覚しにくい>

左右のバランスの悪さは、肩の高さや骨盤の高さなどにも表れるため、自分でもわりと気が付きやすいもの。

それに比べて、分かりにくいのが前後のバランスの悪さ。知らず知らずのうちに力が入って、太ももを太くしているかもしれません。

今回は、前ももの張りの原因となる、後ろ重心のチェックと修正方法を教えていただきます。

<太もも痩せの大敵!後ろ重心チェック>

こちらは、体重をかかとに載せた、後ろ重心の立ち方です。

後ろに倒れないように、膝を曲げ、太ももに力を入れている様子がわかります。

では、こちらの写真はどうでしょうか?

一見、きれいな立ち姿に見えますが、実はこれも後ろ重心。

「けっこう多いのが、こんな感じの立ち方です。胸を張り過ぎていて、重心が後ろになっています。見た目にはわかりにくいかもしれませんが、体を支えるために、太ももがカチカチになっています」(中村先生)

姿勢に気を付けている人に多くなりがちなのが、この立ち方。猫背を直そう、姿勢をよくしようと意識して、胸を張り過ぎて、重心が後ろにずれてしまっています。

<正しい重心の見つけ方>

―正しい重心を見つけるにはどうしたらいいですか?

「正しい重心は、体の真ん中に重心がある状態です。正しい重心、正しい姿勢の時は、筋肉の力が抜けて、フルフルするくらい、柔らかくなっています」(中村先生)

では、筋肉の緊張状態をチェックしてみましょう。

写真①の「山のポーズ」をとり、その状態で、自分の太ももを触ってみてください。

この時にチェックするのは、太ももの前の筋肉のテンション。硬く張っている人は、重心を少し前後にずらしながら、太ももが柔らかくなる場所を探してください。

<普通の“気を付け”とヨガの”気を付け“の違い>

「山のポーズを、インストラクターが“気を付けの姿勢”と指示することがありますが、ヨガの気を付けは、この太ももの力が抜けた状態のことです。“一般の気を付けの姿勢”は、胸を張り過ぎ。重心が後ろになって、太ももに力が入っています」(中村先生)

<まとめ>

正しい重心を見つけたとき、腕の力こぶのように張っていた太ももは、すっきりした美しいラインを描いています。

いつでもどこでもできる山のポーズ。横断歩道の待ち時間、駅のホーム、エレベーターの中、気が付いたときに、太ももに力が入っていないかチェックして、正しい重心で立つことを心がけてください。

中村尚人先生プロフィール
理学療法士として病院、老人保健施設、訪問リハビリなどでの臨床経験を経て、八王子に予防医学を目的としたヨガ・ピラティス・ウォーキングスタジオTAKT EIGHT(タクトエイト)を立ち上げる。豊富な知識をもとに、ヨガインストラクター、ピラティスインストラクター、予防運動アドバイザーとして活動。ヨガの解剖学講師、指導者育成、執筆、講演等に携わる。著書に『ヨガの解剖学』(BABジャパン)など多数。http://www.takt8.com

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