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毎年さまざまなダイエット法がブームになりますが、それは健康的に正しく痩せる方法なのでしょうか? 流行っているからといって、誰もがその方法で本当に痩せられるものでしょうか?

一時的に痩せたとしても、すぐにリバウンドしてしまっては、そのダイエットは成功とはいえません。ダイエットにまつわるウソ・ホントについて、パーソナルトレーナーの小俣まさひろ先生に教えていただきました。

正しい知識を身につけて、無理なく健康的なダイエットにトライしましょう!

食事編「ひとつの方法だけで痩せる」はウソ?

「コンブ茶ダイエット」や「乳酸菌ダイエット」など、ひとつの食事や飲料に頼ったダイエット法はおすすめできません。

そもそもダイエットの成功率は20〜30%といわれています。さらに、1年後もその痩せた状態を維持できている人はもっと少なく0.5%程度という調査結果も出ているそう。そういう観点から見ると、一時的に効果は出ても、継続するのが難しい偏った食事法だけで痩せるのは正しいダイエット法とはいえません。

食事編 話題になった「糖質制限」は本当に痩せる?

「糖質制限」を取り入れるのは間違いとは言い切れませんが、自分の筋肉量や代謝などを踏まえたうえで正しく取り入れるべき。単純に「一切食べない」ではなく、筋肉・脂肪・骨・水分など、からだを構成する組成分である『体組成』を知り、理想のボディから逆算して何をどれくらい制限するのかを計算しないと意味がないのです。

たとえば、体脂肪率やBMI値が高く、基礎代謝が平均を下回っている人は、食事の摂取カロリーと栄養の質を見直して、基礎代謝を上げるために運動を取り入れることをお勧めします。

骨量と筋肉量が少ない人は、自身で判断して過度に運動すると怪我に繋がってしまうので、専門家の意見を聞きながら取り組むようにしましょう。

「体組成計」はスポーツジムなどに備えられていたり、最近ではタニタなどからも発売されています。左右および部位別に筋肉量と脂肪量が計測できるので、身体の歪みを確認することもできます。左右差が酷い場合には、プロのアドバイスを受けてトレーニングや日頃の姿勢などを見直す必要があります。

つまり、ただ流行っているからという理由だけでダイエット法を取り入れるのではなく、まずは自分の体をしっかり知ることがダイエット成功への近道なのです。

食事編 「ベジファーストは太りにくい」はホント!

最近では食事の順番にも注目が集まっています。

たとえば食物繊維の野菜を先に摂取する=ベジファーストなど。たしかに野菜を最初に食べると太りにくい傾向がありますが、それは、野菜を先に食べたからというより、それによって満腹感が得られ、その後に食べるご飯やお肉などの量を減らすことができるからなのです。

野菜に限らず、スープを先に食べるのも同様の理由から、結果的に太りにくくなります。また、ベジファーストは、野菜に含まれる食物繊維が血糖値の急激な上昇を抑えれる点からもダイエットに適している食べ方でもあります。普段の食生活にも取り入れやすいですよね。

食事編 「プロテインできれいなBODYが手に入る」はホント!

食事の一部をプロテインに置き換えて行う「プロテインダイエット」も注目を集めつつあるダイエット。体重の増減は、基礎代謝量などの消費されるエネルギーと、食事や飲料から摂取されるエネルギーのバランスで決まります。食事量より消費エネルギーが多ければ減量につながります。

しかし、食事を減らすことによって、本来必要な栄養素まで減らしてしまうことも。たとえば、お肉などの主菜は摂取エネルギーや脂質量が多くなりやすいので減らすことで痩せやすくなりますが、同時にタンパク質やビタミン、ミネラルなどの摂取も減ってしまいます。

タンパク質は体をつくるための大切な栄養素。これを補うために、プロテイン=タンパク質を活用するのはおすすめできます。

ただし、知識がないまま1食を丸っとプロテインに置き換えてしまうと、食事のバランスが崩れて栄養素が不足してしまうことも。その程度置き換えればいいのか? 置き換える際の注意点などをしっかりマスターしておくことが大切です。

専門的な話になりますが、プロテインの原料は大きく3種類あります。

・ホエイプロテイン:乳清タンパク質。乳タンパクの約20%と貴重で栄養価が高い。吸収スピードが早い
・大豆プロテイン:大豆が原材料で、栄養価が高い。穏やかにゆっくり吸収される
・カゼインプロテイン:乳タンパクの約80%を占めるタンパク質で、あまり健康食品には使われていない

一般的に、ホエイの動物性タンパク質と、大豆の植物性タンパク質の両方を摂取すると良いといわれています。

また、プロテイン=必須アミノ酸を補うものですが、ビタミンやミネラルの必須栄養素が整った状態で機能します。

人体のタンパク質は、約10万種類あるといわれていて、爪や髪の毛、肌や臓器など、ほとんどがタンパク質でできています。そのタンパク質は、20種類のアミノ酸からできていて、人体が体内で生成できない9種類のアミノ酸が必須アミノ酸。

必須アミノ酸を効率的に補うには、プロテインスコアの高いタンパク質源がお勧め。例えば全卵は100に近い食品です。そうはいっても、すべてを食品から摂取するのは難しく、そこで重宝するのがプロテインなのです。

だいたいのプロテインは、プロテインスコア100になっているので、あとはビタミンやミネラルといった必須栄養素が補えているかどうかを気にすればいいでしょう。プロテインに含まれていればベターですが、入っていないのであれば他の食品や栄養補助食品で補えば大丈夫です。

このように、理解していないと正しく摂取するのがとても難しいプロテイン。もしダイエットに取り入れるのなら、専門家に相談しながら行うようにしましょう。

ダイエットは正しい知識を身につけることが大切

今回ご紹介した4つの方法は、一時的なサイズダウンが叶う点ではどれもホントといえばホント。でも、継続できて健康的に痩せられるのか考えると、どのダイエット法にも知識や注意が必要です。

さらに、食事法で痩せることができてもそれを維持するためには基礎代謝を上げることも必須。つまり、食事方法+基礎代謝を上げる運動を組み合わせることが、ダイエットを達成するための最強メソッドといえるでしょう。

photo:Mitsuhiro Yoshimoto(人物)
text:Mie Arisumi
edit:Ayano Sakamto

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