駄目ではないけど、覚悟が必要かと・・・
「きれいになりたい。きれいになって自分に自信を持ちたい。明るく前向きに生きたい」
そう願うのはごく自然なことであり、それを咎める権利は誰にありません。
努力するのは良いことです。
向上心を持ってこそ、人は進歩するのですから。

しかし、「ビューティコロシアム」で紹介されるほどのショッキングな“異相”ではなく、人並みの容姿の持主なら、美容整形に頼るべきかどうかは慎重に考えたほうがよいと思います。

望みどおりの美人になれたとして、たとえば、知人との雑談中、整形の話題になった時、平静でいられますか？
結婚して赤ちゃんが生まれ、お姑さんが赤ちゃんの顔を見ながら「あなたにちっとも似てないわねえ」とつぶやいた時、なんと答えますか？
そういう時、「私、整形してますから」と、明るく宣言できる人は少ないのではないでしょうか。

先日、某バラエティ番組で、若手お笑いコンビが韓国の新人女性アイドルグループに「あなたたちはどこを整形していますか？」と質問をぶつけていました。
彼女たちの顔はどう見ても明らかな整形顔です。
それについては触れないのが“武士の情け”というものなのに、ずいぶん意地悪な企画ですね。
さすがに一人「それ以上、整形のことを訊くとぶっ殺すわよ」と怒った子がいましたが、その他の子たちも「整形なんかしてません」と嘘をつくほどの図太さは持ち合わせておらず、当惑の笑みを浮かべるのみ。
お笑いコンビのほうもプロデューサーに命令されて、いやいやながら質問しているのが丸わかりで、なんとも後味の悪い番組でした。

今は技術が進んでいるので、たいていの人はそれなりにきれいになれます（顔を切ったり、縫ったりするのですから、失敗例もありますけど）。
とはいえ、満足していられるのはせいぜい数年でしょう。
なぜなら、年を取るにつれて、施術した個所と元のままの個所とのバランスがくずれてくるからです。
修正するには、再び手術を受けるしかありません。
その極端な例があのマイケル・ジャクソンですね。

なんだかネガティブなことばかり書いてしまいましたが、「整形によって新しい人生に一歩を踏み出せる」と信ずるなら、チャレンジする価値はあるでしょう。
ただ、世の中には“武士の情け”を持ち合わせぬ意地悪な人たちが少なからずいること、「整形したんじゃな～い？」と指摘される場合があるということは覚悟しておいてください。