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歴史

歴史

今の場所に落ち着いてもう3年になる。
ここに至るまでいろいろなことがあったなーと
チエコを見ていて、ふと思い出した。

最初に住んだところは、築20年の中古。
建物に不満はなかったし、今でもあの値段であの家に住めたのは
タナボタだったと思うが、いかんせん隣人が悪かった。
60歳くらいのおばさん(看護師)がどーも私のことを嫌い
あらゆる意地悪をしてきたのだ。
当時自分は二十歳そこそこ。
きちんとあいさつし丁寧に接すれば善意は伝わると思っていた。
そうでない相手に初めて出会い、狼狽し、怒り、ストレスがたまった。
彼女はあるときは、出入りの業者に私の家の花壇を踏みつぶさせたり
それはもう、いろいろしてくださった。
相当年数我慢したが、建物の老朽化を理由に私は、そこを出ることにした。
ちょうど彼女もそこを出ることにしたらしく、驚くべきことに
当時隣接した4世帯ほどが一気に転出することになった。

今思うと、若さへの嫉妬だったのだなとわかる。
当時、私には当たり前だが彼氏がいて
旦那に死なれて独り身の彼女にはとてもうらやましかったらしい。
「おにいちゃん、おにいちゃん」と甘い声で彼氏にべたべたされ
不愉快というより不可解だった。
私から見たら老婆にしか見えない人が何をしたいのか?

次に住んだところは、出来て5年程度の新興住宅地だった。
魅力はやはり建物で、メーカーものの注文建築だった。
場所が悪いため値段もそこそこで、日当たりもよかった。

しかし、新興住宅というところの成熟しきっていない人々に
慣れることができなかった。
「子どもがいないなら関係ないから、子どもができたら仲間にいれてあげる」
と初対面で言い放った主婦。
足から頭のてっぺんまでじろじろ眺め、年齢を算出し
「若そうだからだれだれさんとなら気が合うかもね。」と言い放った人。
専業主婦ってこういうふうになってしまうんだ。
知性も恥もないな、こうなりたくないという言葉をぐっと飲み込んだ。
「結婚してまで働きたくない」と言い放った主婦の夫は
毎日暗い顔をして、雨の日も風の日も駅まで自転車通勤をしていた。
横並びじゃないと嫌だというこんなとこ、嫌だな。
こんな人たちに媚びへつらうのも嫌だ。
バカ正直な自分はうまくやっていけない。
そう思って、そこも出た。

今の場所は、圧倒的に年寄りが多い。
というか、世の中全体に年寄りが多いのだろう。
死と隣合わせの人々は精神的な成熟期を迎え
他と適当に関わり寄り添い静かに暮らしている。
子どもも少なく、親がいて子がいる世帯はあまりない。

人というのは、悪環境にいると精神的に病むものだというのを
自分の歴史を振り返って感じた。
ここまでくるのに本当に時間がかかった。
私をいじめたあの人たちは、今も平然と暮らしてることだろう。
アランの幸福論を読んで、あれこれ思いを巡らせている。

しかしあれだね、一度癒しを失うと
取り戻すのに時間がかかるね。
精神的な緊張は背中に走るが、いまだに抜けていない。




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