なんと樹齢1500年。
桜は時期が短く、週末と満開のタイミングが合うのはなかなか難しいですね。
それでも、ライトアップされるのを知りどうしても見たくて行ってきました。

圧倒される。
想像することさえできない長い間、毎春花を咲かせて来た。
その歴史の長さゆえに、醸し出す美しさ。
ソメイヨシノのように懸命に咲く感じではない。
日本画のような、淡い色の桜。
散り際に淡い墨色になる花びらにちなんで淡墨桜と言うらしい。

ただそこに「ある」という荘厳な雰囲気。
威風堂々とはこのことかもしれないと思う。
眺めている人も、ただ黙って見ている。
その美しさの奥にある、時間。
人も同じなんだろうな。
歳を重ねてこそ、人はきっと美しくなれることもある。
よく誰かの歌や絵に元気や勇気を「もらう」と言うけれど、
私は自然の美しさに「もらう」のではなく、自分の中にある希望や自信を「湧き起こす」と言うのがしっくりくる。
つまり、もともと自分の中に希望や勇気はあるもので、時としてそれを無くしてしまった錯覚になるだけなんだ。
過去の自分を手放す寂しさから振り向いてばかりいるよりも、生きて来た時間を心の奥に抱いて、これからの自分を見つめる。
それが美しく生きる、と言うこと。
前を向いて、堂々と。
コメント(0件)
※ログインすると、コメント投稿や編集ができます