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先日テレビ放映された、ジブリ映画『コクリコ坂から』を観ました。

これから出会う方のために、例のごとく詳細は申し上げませんが、
映画のテーマが「初恋」ということで、そんな色を探してみました。



ゲラン エクラン キャトル クルール #501 アトラップクール(限定色)


「初恋」なんていうと、ふわっと溶けてしまいそうな淡いピンクとか、ぱあっと華やかに咲き誇るバラ色とか、そんなイメージもありますが、わたしには、なんとなく、こう、すこし落ち着いた「初恋」のイメージがしました。

限定色ですが、こちらのエクラン。
パレットで見ると、わ!と思うほど華やかですが、つけてみると、華やかながら落ち着いた印象があります。


あのひと、かっこいい、とか、先輩ってステキ、みたいな、ちょっとしたときめき(それも、素晴らしいものですが)じゃなくって、相手をきちんと見据えて、「好き」だと思える、そんな「初恋」の色かな、なんて勝手に思いました。軽やかだけれど、奥深いお色。

ゲランのシャドウの色って、男性に見つめられるお色、というよりは、自らが男性を見つめるお色だと思います。けれど、「どう?」なんて、誘惑するお色ではありません。「あのひとがいいわ」と、こちらから見つめる眼差しのお色です。


わたし「初恋」って、ほんとうに、はじめて、の恋だけじゃなくって、何度も恋をした後にだって、驚くほど新鮮な恋があれば、それが「初恋」だと思っています。

いつだったか、わたしにも友達同士で恋バナできゃっきゃっとした時期があったような記憶がありますが、本当に好きだったわけではなかったように思います。初恋でもなんでもなく、あれはなんだったんでしょうね、というような思い出です。


高校1年生の春、「彼氏はいた?」なんて話になって、その中の1人が、中学の時に男の子から告白されて付き合うことになって、毎日いっしょに登下校はしていたけれど、お互い緊張してひとことも話せず、もちろん手さえ繋げず、互いに別の高校進学が決まって別れた、なんて、甘酸っぱい話を聞いて、へー、と驚いたことがあります。

へー、というくらい、うらやましいとさえ思えないくらい、わたしには遠い話でした。

わたしは中学の2年を過ぎた頃、とにかく「中学校」という狭い枠組みから外れたくって、(尾崎豊さんの歌ではありませんが…;)はやく、卒業して、ちがうところに行きたかったんです。本当に、狭くて、息苦しかった。もっと軽くなりたかった。

それで誰も知っている人のいないところへ行こう、と思い、他府県の高校を受験しました。
中学生の頃、はやくどこかへ、と思っていたおかげか、高校時代は本当に楽しかったです。


そのおかげで、片道1時間半の道のりを、男の子といっしょに登下校なんてできるはずもなく(そもそもお相手がおりませんでした)、こんな自転車ふたり乗りなんて夢のまた夢でした。

この自転車ふたり乗りって、なんで憧れるんでしょうね。
なにがそんなにうらやましいでしょう。でも、ステキ。。



さて、この『コクリコ坂から』で、おもしろいと思った場面があります。

それは、ある女性医師の送別会のシーンなのですけれど、その送別会で、女性たちは「どこの町へ行くの」とか「大変ね」みたいな話をしているのですが、男性たちは「壊されることになっている校舎をどうするか」「あんな校長はだめだ」なんて話をしているのです。同じテーブルの上で。

男性が激論を交わしている隣で、絵描きの女性が、男性たちの方に置いてある大皿を取って、じぶんの前に置いてある大皿と交換する、というのがおかしかったです。そんな話、どうでもいいんですよね。ほんと。

女性たちのする話と、男性たちのする話が、同じテーブルで、まっぷたつに分かれている、というのが、そういうものですよね、と思えました。時代設定も現代ではなく、昔なんですけれど。



そんなシーンが、別のアニメ映画でもありました。


細田守監督の『サマーウォーズ』です。

詳細は申し上げませんが、女性たちが「これからどうするか」という現実的な話をしている時に、同時に男性たちは社会的な(女性からすると少し非現実的な)話をしていて、「こんなときになんの話をしてるの!」と互いが対立する場面があるんです。

こちらの作品のテイストも、昔の古き良き、みたいなところがあります。


そういった昔風、という意味があって、こういった男女のちがい、なんていうのをはっきりと表現するのかしら、とも思ったのですが、はたと、もしかしたら監督ふたりは同世代じゃないかしら、と思ったら、ビンゴ!

宮崎吾朗監督も、細田守監督も、共に1967年生まれ、同い年でした。

わたしの勝手な見解なのですが、この世代、あらゆる場面での「男女平等」の概念が隅々まで広がって、根をおろした頃の世代なのではないでしょうか。

その世代の方が、男女の違いを、作品を通して、それも「会話」という、もっともわかりやすい表現を使って描き出している、というのが、とても興味深かったです。「やっぱり男と女は違うんだよ、だから、いいんじゃないの」って言っているように、わたしには思えました。そうだよね、って。



夫婦っていうのは、生物的に考えますと、「生きるためのパートナー」なので、添い遂げると決めたふたりは必ず別の行動をとるようにできている、と、本で読んだことがあります。

たとえば、どかん!と大きな爆発音がしたとき、ひとりは立ち上がってすぐに逃げられる体勢をとる、ひとりはじっと動かず、何が起こったのかを判断するために音がした方を見る、というように。

どちらかが「生き残って、じぶんたちの子孫を残す」宿命を背負ったわたしたちは、同じ行動をするふたりでは「生き残る」可能性が減るんですって、そのために「じぶんとは別の行動をするパートナー」を選ぶように、できている、らしいんです。


本当かどうか難しいことはわかりませんが、「まったく、このひとって、どうしてこうなの?」と、理解に苦しむときに、「まったくわたしたちって生物的にベストパートナーね」と思えたらいいな、と思っています。


互いの「違い」を愛せたら、それは本当の「恋」だろうし、「愛」なんじゃないかなって、思います。

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コメント(11件)

  • ロメヲ様、コメントありがとうございます。とてもうれしいです。限定ものってずるいですよね。わたしも皆様の記事で後悔したり致します^^;ロメヲ様ご夫婦はベストパートナーなのですね♪素晴らしいです。旦那様の愛に、勝手ながら、ちょっと、うるっとしちゃいました。お二人とも、ご無事で本当に良かったです。

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    2013/3/31 15:57

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  • おはようございます。なぜゲランの限定を買わなかったのかと、後悔してます。最後の夫婦の話し、リアルにそうでした。震災の時、脱出するのに飛び出した私と、買ったばかりのTVを押さえてる旦那(笑)玄関の私の所に飛んで来て私をベッドに投げて布団を頭に被せ、この建物は崩れない!と冷静に動く旦那。面白いです。

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    2013/3/30 09:52

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  • わきんぼうや様、お返事遅くなりました ><; コメント、ありがとうございます。とてもうれしいです。わきんぼうや様もご覧になられたのですね♪ アニメーション映画っていいですよね。わ、そんな、もったいないお言葉です…^^; でも、とってもうれしいです。ありがとうございます。

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    2013/2/17 14:47

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  • 私も先日、コクリコ坂観ました♪サマーウォーズも☆そして、表現がとても素敵ですね♪初恋、二人乗り・・・そして男女の違いにまでお話が発展する発想の豊かさに脱帽です。

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    2013/2/11 23:42

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  • お艶様、ありがとうございます。とてもうれしいです。「初恋」、良い響きですね。そう言われて、わたしもゆったりとそう思いました。初恋の香りが「胸が締まるような」と表現されるのが、すごくよくわかります。それが、からだにまとうフレグランスにあるなんて、うっとりするほど素敵ですね。。探してみます^^

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    2013/2/7 00:31

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  • まよ@まよ様、ありがとうございます。とてもうれしいです。自己満足なのですが、そう言って頂けて、書いてよかった、って、思いました。ありがとうございます。まよ@まよ様の旦那様は本当に、お幸せですね^^ お側にまよ@まよ様がいて、うらやましいです。博学、いえいえ、ちょっと知ったかぶってみました 笑。

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    2013/2/7 00:27

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  • ゆかり.*。゜+:*様、ありがとうございます。とてもうれしいです。そんなふうにおっしゃって頂けて、とっても、うれしいです。お写真を拝見致しましたら、白くて美しい肌をしていらっしゃるので、このヴァイオレットのお色がいっそう魅力を増すのでしょうね。ミルク肌、わたしも目指そうと思います。

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    2013/2/7 00:22

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  • i.neco様、ありがとうございます。とてもうれしいです。感動だなんて、ほんとうに、i.neco様はやわらかい感性をお持ちの方なのだと、いつも思っております。うらやましいです。憧れで取っておいている、って、いいですね。好きです。それも含めて、コスメは楽しいですよね。ゲランはわたしにも憧れなのです^^

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    2013/2/7 00:17

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  • Mint☆様、はじめまして。ありがとうございます。とてもうれしいです。わたしも思わず泣いてしまいました。かなしいとかではなくって、ほんとうに、思わず、でした。作品のどうこうよりも、Mint☆様のように、どのように感じるか、その方の感性が大切なのだと思います。わたしも小さい頃からジブリが大好きです^^

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    2013/2/7 00:14

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  • のうまさんの記事を拝読して、手元のキャトル#501が、全く違った風に見えてきました。“相手を見据えて好きだと思える「初恋」”……確かにそんな色かもしれませんね。

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    2013/2/5 04:30

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  • 初めまして!すこし落ち着いた「初恋」のイメージのコスメ、いいですね♪ 『コクリコ坂から』は映画館で観ました。思わず泣いてしまいました。韓国ドラマが好きなのですが、韓ドラっぽさを感じました。私は好きですが、そういうのが気になるという人もいました。ジブリは映像がキレイだし心が洗われるようで、好きです♪

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    2013/2/4 13:05

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