
太宰治の『人間失格』が好き
私が好きな場面は「淫売婦」が登場するところ
葉蔵は「淫売婦」のふところの中でしか、安心してぐっすり眠ることができなかったという
白痴か狂人のようにしか見えない「淫売婦」は
もしかして男性の理想なのかな?なんてちょっと思ったりする
その白痴か狂人の淫売婦たちに、マリヤの円光(母性)を見たのだから
結局、男性が求めているのは母親なのかなあ・・・・
2年前の太宰治の生誕100年の年は
太宰の代表作である人間失格のマンガ版や映画化など太宰ブームだった
映画化が難しいと言われていたが、生田斗真主演でヒットした
でも、その太宰ブームの中で私が一番興味を持ったのが
直筆原稿を写真版で完全収録した『直筆で読む 人間失格』
原稿用紙の太宰本人の訂正、書き込みのすべてが見られる
この傑作を太宰本人の筆跡によって味わうことができるなんて
考えたこともなかった
ハッキリ言って字はヘタだし、原稿はきたないし
抹消されてたり、ちょこちょこと書き足しがあったりだから
本来の内容と比べたりしてしまうと
肝心のストーリーをそのまま楽しむことはできない
だから、鑑賞用の純文学という位置かも知れない
熟練の職人の仕事を飽きずに眺めてるような、そんな感じかな
太宰がどこで悩んで書き直したのか分かるのが面白い
草稿に手直しされる度に葉蔵がより卑屈な人物像になっていく様子も興味深い
手書きの原稿には
活字になった小説の数倍、数十倍もの情報があることを発見した
文字を書くことがイコールキーボードを叩くことになってしまった現在は
文章を書くという意味あいが、手書きの時代とは変わってきたように思う
こんなデジタルな時代だからこそ
直筆原稿の圧倒的な迫力に気圧され
天才太宰も迷いながら原稿を書いていたことが分かり
人間太宰が見えてきて、本当に面白い企画本です


anzu_ameさん
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美容ライター、エイジング美容研究家
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美的子さん