網膜色素変性症とは、目の中の網膜といった光を感じる部分が障害されていく病気で、網膜部分の血管が細くなってしまったり、網膜の細胞に色素沈着が起きたりすることで症状が出ます。基本的には進行性と言われています。確か、国の指定難病に認定されていたと思います。

網膜変性症の症状は、暗いところで物が見えにくくなったりする夜盲や、視野が狭くなる視野狭窄、視力の低下といったものがあります。また、早期から白内障を合併することも多いです。

基本的には現代の医学では進行を止めたり治したりという方法は確立されていません。症状を抑えるというか、症状そのものへの対処としては、遮光眼鏡というものを使用することで、明るいところから急に暗いところに行ったときに見えにくさを感じる症状を少しでも緩和できます。また、ビタミンＡやβカロテンを補充するための内服、網膜の血管が細くなることで循環障害が起きるので、循環障害を改善する薬の内服などが処方されます。あとは白内障を合併した場合、白内障の手術を行う場合もあります。

現段階ではしっかりとした治療として確立されているわけではありませんが、将来的には人工網膜といったものの使用や、iPS細胞などによる網膜再生技術などができるかもしれませんし、そうなれば完治も望めるようになるのかもしれません。