惚気になってしまいますが、彼の話です。

私は子供の頃に歯並びが悪くて良くからかわれて育ちました。
歯列矯正をしてからも、口元のコンプレックスが消えず、ずっとキスが苦手でした。

彼氏ができても、いつもキスを拒んでしまい、そのまま破局したり、強引に奪われて怖い思いをしたり、恋愛が上手くいきませんでした。
正直キスで心地よい思った事がありませんでした。

彼は元々知り合いの期間が長くて、外見はカッコイイですがなかなか迫力あり、あまり口数は多くありませんが、優しさを態度で表す人です。

彼のことは好きでしたが、初めてキスされそうになった時は、私はいつもの通り拒んでしまいました。

「やってしまった…」と恐る恐る彼を見ると、彼のあまり豊かではない表情からでも困惑している様子が伺えました。

「終わった…また駄目だった…」と思っていたら、彼の顔がもう一度に近づいてきて、恐怖でまた目をぎゅっと瞑ってしまいました。

すると、柔らかい感触が触れたのはおでこでした。

予想外の場所にキスされて驚いたら、「嫌じゃなかった？」と彼に声をかけられました。

私は初めて恋人に事情を聞いてもらえました。
彼は「無理しなくていい」と言ってくれて、今まで抱え込んできたものが無くなって、心が一気に軽くなった気がしました。

それから彼はおでこやこめかみにキスをしてくれるようになりました。たまには私も勇気をだしてお返しのキスをしました。

だんだん顔が近づくのにも慣れていって、キスの場所が目じり、頬と下がっていき、そして無事に唇にキスをするができるようになりました。

このコンプレックスだけでなく、彼の優しさにはいつもいつも救われています。

長々と失礼しました。
質問者さんの未来にたくさんの幸せがありますように。