総論としてフォローになりますれば2
さてさてプロローグが長くなりましたが、実に簡単な化学式の水ですらこうですから、もうこれで何が言いたいかはお分かり頂けると思います。

「ミネラルオイル」といっても、様々な種類の炭化水素があります。
ミネラルオイルとは基本的に「ＣｎＨ２ｎ＋２」がたくさん繋がったアルカンの総称で、ｎはその繋がった数を表していて、だいたい１６～１８個。
基本的に炭化水素の生体への影響は、原則としてまずこの「ｎの数」が大きなカギになります。
誰にでも分かるレベルで言うなら、まずは数字が小さいほど生体への影響が大きく、多いほど安全となるのが一般論です。
そしてｎが大きな数字は、例えばロウソクに該当します。

では、ロウソクは安全なのでしょうか？？？

いえいえ、上の『水』の例えにもあるように、化学の世界はそれだけで決められるものではありません。

・直線的な構造が、どこか一か所でも曲がっていたら？
・手がどこかで他の分子で塞がっていたら？
・１００％同じ構造のものばかりか？
などなど

複雑になればなるほど、この疑問はたくさん増大していきます。
最初にお答えした「学識者であればあるほど、安易に○×をつけられなくなる。」とお答えした理由がここにあります。
まして人間なんて、数十億に上るＤＮＡ因子の組み合わせで個々人のアレルギー感作が異なるといった、さらにやっかいな問題が付随します。

ですので、原則的にはミネラルオイルは人体に対する安全性試験は長きにわたって実施されており、医薬品にも使われていますし、実は世界標準菌の保存液としても利用さている、限りなく生体に影響を及ぼさない物質として世界的に認知されています。

*菌の保存に使われている理由：菌というのは単細胞生物であり、人間や動物・昆虫のような複細胞生物に比べて非常に弱い生物。
この生体保存のために使われる意味は、いかに細胞に影響を与えないかというひとつの指針となる。

それでも、学識者であればまだまだミネラルオイルについては極微量である０．０００１％の副産物や夾雑物の影響は分からないと答えるべきで、１００％は言い切れないというのが私達の答えです。
ましてや歴史を超えて何世代も使い続けた時にＤＮＡ因子にどういう影響を与えるかなどは、誰にも想像できない事ですから、安易に「絶対安全」といった言葉は使えません。

つまり結論としては、知る程に結論を安易に口にできない、という事です。
（逆の言い方はしませんが、推して理解下さい。）

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さて、ここで問題です。
植物エキスって、どれ位の化学物質の集まりだと思いますか？
答えは、「数百種類」の化学物質の集まり、です。
だいたい、エッセンシャルオイルで３００～４００種類の化学物質の集まり、と言われています。

上のミネラルオイルは、ワセリンに同じく化学的にひとつの成分だけに特定して不純物も取り除いて作られたものです。
それでも、ほんのわずか微量の不純物成分でも色が変わるだの、アレルギーがあるだのと世間では言われています。
まして化粧品や医薬品に使うものは、これ以上の精度でお金をかけて精製をします。

対して天然のエキスやエッセンシャルオイル・植物油はどうでしょう。
何百種類の成分で成り立っているので、これほど化学的に複雑怪奇で訳が分からない物体はありません。
どちらに未解明な謎が多いですか？

この未解明な部分にこそ、ヒトにとって有効性や薬効があります。
そしてその反面、そばや大豆などに代表されるように、近年みつかったアレルギー物質も判明しています。

という事で、皆さんの非難を恐れずに言及するならば、少なくとも「安全性」という意味においては、歴史的にも実績的にも昨今のミネラルオイルは天然の産物に比較すると安全にかなり近い、という事ができます。
およそ不明・未解明な部分が多い自然の産物に比べると、という事ですね。

これはミネラルパウダーにも言える事で、レアアースに代表されるように、天然の鉱物にはその昔判明していなかった鉱物質が微量成分として日々判明しており、まだまだ未解明な部分が存在します。

最後になりましたが、私は自然の産物に含まれる未知なる有効性に大いに期待をしておりますし、漢方に代表される「自然の効果・有効性」を引き出せるコスメ作りを理想としております。

「安全性の高い素材を使い、効果のある天然成分で有効性を引き出す」
これが皆さんが求める理想のコスメではないでしょうか。
そういう意味では、素材としてミネラルオイルは安全性の高い素材のひとつと私なりに考えています。

最後と言いつつ再度の書き込み、申し訳ありませんでした。