100歳の詩人、柴田トヨさんの 『くじけないで』
私は昨年の秋、50日間の入院生活をしました
本は好きなので、沢山の本が読めると思っていたのですが
どんなに時間があっても活字を読む気力がどうしても沸いてきませんでした

たとえば、小説の短編集、エッセーなどの短文も
いざ本を開いても頭に入らず、結局本を閉じてしまいました

そういう経験から、頭を空っぽにしても読めるような、というか
写真集や絵本や詩集などの眺めるだけでいいような本が一番良かったです

私のお奨めは、今年の6月26日に100歳を迎えた、今話題の詩人
柴田トヨさんの『くじけないで』です

正直言うと、内容よりも100歳という年齢で注目されているのだろう
くらいの気持ちで読み始めたのですが
いやあ、素晴らしい感性と言葉にまいりました・・・
　
自費出版を経て新装刊行された「くじけないで」
に収められた42編の詩は、みずみずしい感性あふれるものばかり
92歳で詩を作り始めた異色の在野詩人のトヨさんを知って
人生、何を始めるにも遅過ぎるということはないと
元気をもらった人がたくさんいると思う