通勤用の小説となると
やはり文庫本限定となりますね。となれば…

「闇の左手」アーシュラルグィン
　言わずと知れた超名作、彼女は現代米国の最良の知性のひとりです。もう少し手軽なものがよければ
「言の葉の樹」もお勧め。いづれも早川から出ています。

「カンガルーノート」安部公房
　やはりこれは、彼の最高傑作だと思います。もう少し気楽なものがよければ、「水中都市・デンドロカカリア」と「第四間氷期」。小説ではないですが「死に急ぐ鯨たち」も、同じ作者なのでついでにお勧めしちゃいます。新潮

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」フィリップ・K・ディック
　これも古典ですが。ややウェットすぎるきらいはありますが、非常に面白いです。早川から。

「ソラリスの陽のもとに」スタニスワフ・レム
早川。新訳のほうが無論お勧めなんですが文庫じゃないものであえて旧訳……。レムは、「宙導師シリーズ」とかのが通勤などの気楽な読書にはお勧めなんですが、これ……文庫が絶版になって久しく……(涙)

「銀河ヒッチハイクガイド」ダグラスアダムス
笑いすぎて腹が痛くなりました。通勤電車には危険かもしれません。畳み掛けるギャグの嵐。いろいろひどいです(←褒め言葉)河出

「鏡の中の鏡」ミヒャルエンデ
文庫化されているもののなかでは、かれの最高傑作だと思います。「自由の牢獄」「遺産相続ゲーム」もぜひ。岩波

きりがないので、このへんで。「文庫本限定」と定めて紹介しましたので、たとえばハウスホーファーの「壁」とかサトクリフの「闇の女王にささげる歌」とか、これぞ最高傑作…！と、わたしが思っているものは、ハードカバーにつき除外しました。