
今日は大好きなゲランの香水、私のコレクションの話です
フランス語でL'Instan(ランスタン)=「瞬間」という名前を持つ香水
(そう言えば私は同じような意味を表す「刹那(せつな)」という
仏教用語も好きです)
もうひと昔になってしまいますが、妊娠中はずっとクリスチャン・ディオール
『DOLCE VITA(ドルチェ・ヴィータ)』をつけてました。
フェデリコ・フェリーニ監督の映画と同名
「甘い生活」という意味ですね
出産後、赤ちゃんの匂いやハーブの香りを嗅ぐことで気持ちが満たされていたのか、
赤ちゃんにパルファンは似合わないと思ったのか今となっては思い出せませんが
香水をつけてない期間が数年ほどありました。
(夜更けにコレクションしていた香りをたまに嗅ぐことはありましたが。)
そして7年ぶりの仕事復帰。
(渡仏から結婚、出産を経て気付けば7年もの年月が...)
自分を励ます気持ちで購入したランスタン・ド・ゲラン
オードパルファンでした。
2003年、調香師モーリス・ルセルにより世に出された香水
ゲランHPにはこのように書かれています。
「恋のはじまりを予感する時、心の奥深くに眠っていた感情が揺り動かされ、
すべての感覚が目覚める。そんな奇跡の瞬間を、マグノリアを主役にした
ダブル・ピラミッド構造の香りのセンセーションで表現しています。」
そう、私にとっては別に恋のはじまりの瞬間ではなかったのですが
復帰とは言え、新たな生活に身を置く緊張と興奮に
包まれていたのですね。ワクワクと心は踊っていたので
L'instant de Guerlain(ランスタン・ド・ゲラン)なのでした
トップノート:マンダリン、ベルガモット
ミドルノート:マグノリア、ジャスミン、イランイラン、アイリス
ラストノート:バニラ、ベンゾイン、ムスク、アンバー
常々「ゲランの真骨頂は香水にあり」と思っています。
ランスタンに関しても、始めはオードパルファンでしたが
今では香水を手元に置いております。
日本のような高温多湿の場所では、つける時期、場所に細心の注意を払わなければ
周りの方々に迷惑を掛けかねません思わぬ香りだちの強さに辟易したことも。
ほんのちょっとのさじ加減が難しいのです。
同じ香水なのに、ヨーロッパの乾いた空気の中と日本とでは香りのたち方が
全然違うので、印象が全く違うこともよくありますね。
よく考えたら、私のゲランの香水コレクションが増えるのはほとんどが真冬です。
軽い柑橘系のオーデコロンなどは夏でも買いますが、汗をかかないこの季節、
冬の乾いた空気の中でこそ濃厚な香水が欲しくなるのです。
香水に関しては、ひとつひとつ思い出のエピソードがありますが
うふふ それはナイショ
甘い琥珀のように年月を経た香りの記憶は、
どうしてこんなにせつない気持ちにさせるのでしょうか。



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