反応
2012/4/13 14:10
デパートへ買い物に行き、エレベーターに乗ると、お母さんに抱かれて泣いている赤ちゃんがいる。おなかが減ったのかしら、眠たいのかしら、それともエレベーターが怖いのかしらと、あたふたしてしまう。
家の近くを歩いていると、分団で帰る小学生の集団に会う。楽しそうにおしゃべりしている様子を見て、ついどんな話をしているのかが気になり、耳を澄まして聞いてしまう。
地下鉄でお年寄りに席を譲っている高校生を見つけた。恥ずかしそうに席を立つ子を見て、心の中で「偉いね」とつぶやき、笑みがこぼれる。
私は自分が母になったあの日から、自分の子供でなくても、「子供」という存在に反応する。そして心のどこかで、幼かった日の我が子と重ねたり、我が子の将来を見る気がしたりする。
そう思うことで、日ごろ出会う子供たちも、我が子と同じようにいとおしく思う。これからも私は、さまざまな場面で心も体も反応するだろう。そういう私に育ててくれた我が子らに、ありがとうをささげたい。
こちらは4月4日、毎日新聞「女の気持ち」という欄に掲載されました。
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