芥川受賞作家 又吉直樹 さんが、テレビで「オススメする本」を紹介していました。
肩書きを持つ方の発言について感じさせられたことを後半に追記しました。
【元記事】(2015.7.31)
美容意識の高い男性ファッション誌の編集長が
@beautisutにも、お目見えしました。
○男前編集長と美容話
メンズクラブ編集長、戸賀さんとランチでした。
いつもツルツル肌で、触りたくなっちゃいます笑。
薄毛対策、定期的なエステ、ジム通いなど、継続しにくい事をがんばって
いらっしゃる結果かしら。
女子も見習わねば!!
私が初めてこちらの編集長を知ったのは、2009年、2010年ぐらいのことでした。
6年の時を経て、最近、また東洋経済オンラインという、お堅い(?)
ビジネス誌のネット記事で、7月の初め頃、目にしていました。
その記事がこちら↓
○一流の人が飲み会で実践する「すごい気遣い」
雑誌『MEN’S CLUB』をV字回復に導いた立役者であり、『結果を出す男は「飲み会」で何をしているのか?』の著者でもある戸賀敬城(とが・ひろくに)編集長は年間364日会食をする人でもあります。その戸賀氏は「どんな飲み会をしているかで、仕事ができる人かどうか判断できる」と断言します。仕事の成果を出すための飲み会とは、いったいどんなものでしょうか。
飲み会やランチといった会食が、雑誌の売り上げを大きく左右するからです。雑誌の編集長の役割として、魅力的な誌面を作って読者を増やすことも大切ですが、広告収入を増やすことも重要な仕事です。
私の場合、ファッション誌ですから、ブランド企業にクライアント(広告主)になっていただき、広告を出稿してもらう必要があります。多くの広告が集まれば集まるほど、売り上げは伸びていきます。
また、編集長といえば、雑誌の“顔”。「戸賀がやっている雑誌だから、広告を出稿しよう」と思ってもらえる関係をクライアントと築いておくことも必要になります。クライアントにできるだけ多くのお金を出してもらうことは、編集長に課された重要な使命といえます。このように、クライアントとの関係を深めて、結果として売り上げを上げる……その方法論のひとつが、飲み会を重ねることなのです
このような内容とともに、お店選びのコツなどが紹介されていました。
記事タイトルを見た時は、経済界のビジネスパーソンが登場するのかと思って
何気なくクリックしたのですが、
見覚えのある印象深かったあの編集長だったのでびっくり!
東洋経済に登場するまでに、ご活躍されていることに感慨深いものがありました。
初めて目にした時に感じたとおりの道を歩まれていて、
しかも、ビジネスの世界で成功事例として認められ紹介されていたのでした。
さらに、こんな記事も目にしました。
東洋経済ONLINEの「カルチャー」のカテゴリーの中で、紹介されています。
ちなみにこのコーナーは、「新世代リーダーの教養を磨くコラムが充実」
したコーナーというポップが立ちます。
○利益倍増!『メンズクラブ』V字回復の理由
編集長に就任してからの7年間で、雑誌の利益を倍増させている。
「不況」「斜陽産業」と言われる業界で、なぜ『メンクラ』だけが結果を出せたのか?
成功のカラクリはとてもシンプル。広告収入が増えたことです。部数が倍増したわけではありません。僕たちのマーケットは正直言って、部数が倍増しても、儲けは倍増しない。1冊の本を作るコストが、定価を超えている。つまり、雑誌自体の実売が上がったとしても、それだけでは赤字だからです。
では、今の時代に広告を増やすために必要なことは何か。それは部数で「ナンバーワン」になることでも、どこよりもアーティスティックな写真を掲載することもでもない。クライアントから、「この雑誌に広告を載せれば、モノが売れるぞ」と思ってもらうことに尽きるのです。
僕が広告収入を増やすために行った具体的な施策は2つ。ひとつは、雑誌のターゲットを、35歳を中心にしたコアな層に絞ったこと。もうひとつは、定期購読とSNSを連動させた顧客の囲い込みです。
ある世界のトップブランドからの最近の出稿伸び率は、『MEN’S CLUB』が1番だと聞きました。「あそこの雑誌に出すと売れるぞ」となれば、海外本社のトップもOKを出す。ほかのモード誌やラグジュアリー誌ではなく、あえて『MEN’S CLUB』 を選んでくださっています。
ファッション雑誌の編集長が、ビジネス誌の取材を受け、
さらには、出版もされていました。
○戸賀の書籍が、東洋経済で再び1位に!
ところで、この編集長の回りの人たちは、どんなふうに思っているのかしら?
と思ったらこんな記事も目にしました。
○″ハンサムリッチ″で″美貌男″な編集長ブログに、関係者もあきれ顔?
ブログを読んでいくと、美貌男と書いて「ビボオ」と読むらしいのですが、美貌男になるべくお風呂上がりには「ドゥ・ラ・メール」の3~4万円もする保湿クリームや、これまたフランスの高級コスメメーカー「シスレー」のフルラインを惜しみなく使っている日常が展開されています。こんな高級化粧品、女子だってなかなか使いません! さすが美貌男だけあって、お肌のお手入れも女性以上です。さらには映画『ハンサムスーツ』に、本人役でスクリーンデビューまで果たしているという、どこまでいっても自分大好きな戸賀氏。最近は1日のアクセス数が6000PVになったと喜んでいたそうですが、周囲は意外と冷ややかな反応のようで......。
「正直まわりの人は呆れていますよ。このご時世、クライアントは資金繰りに四苦八苦しているのに、自分は呑気に買い物三昧。挙句の果てに『ハンサムリッチ』って自分で言っちゃうところが、本当にイタイですよね」(関係者)
こういう時の関係者というのはあてにならないと言われますが・・・・
このブログについて、メンズクラブ編集部に問い合わせてみたところ、あえなく取材はNG。編集部からのお断りのFAXには、「編集長という個人/キャラクターによる日記形式のブログの形態を取りながらも広告営業面、本誌のPR要素を盛り込んだ運営を行っています。そのような性質上から、他媒体で取り上げていただく際、お答できる点に制約がございます」とのコメントが。要するに、ブログ形式のPRってこと? たしかに、ブログの中には特定の商品が複数回登場しています。でも戸賀編集長のキャラクターが濃すぎて、商品のPRにあまりなっていない気が......。
経済誌で取り上げられる一方で、サイゾーに取り上げられたり・・・
あるいは、ブロガーからは・・・
○美貌男 びぼおなる人々
マツコデラックス ファンサイト ななの好きなもの(2010年12月16日)
美容に命をかける男たち、びぼお(美貌男)なる人々が存在するらしい。
それを提唱するのが、戸賀敬城さん。 メンズクラブ Men's clubという雑誌の編集長。
戸賀敬城さんは、自らも美貌男として雑誌に登場し、日々おしゃれはもちろんのこと、美容情報を集め、スキンケアに精魂をそそいでいる。
仕事しながら片手で顔にスチーマーあてていて、仕事できそうにないわ~(ただ空気読んで、調子いいやつなんじゃ?)と思ったけど、番組の演出でしょうね。
資生堂の宣伝もやってる戸賀氏
http://sp.mensclub.jp/beauty/shiseidomen/1011/
鼻毛脱毛まで披露して、自分をエンターテイメントとして完全な道化に仕立ててびぼおを広めようとがんばってる戸賀氏!
サイゾーが真正面からトガちゃんを批評していてワロタ。ガチで見たらダメですよ。エンターテイメントなんだから。自分大好き、自分ハンサムリッチ、かっこいいってね。確かに、雑誌社勤務にしては金回りがよすぎますね。高級外車、ファッション、スキンケア。独身であり、協賛企業・スポンサー(女も含め)を渡り歩くのがうまいのでしょう。
名物編集長をとりまく人たちの受け止め方もいろいろです。
そして、私が初めてこの編集長を見た時の印象は・・・・
○遺伝子コスメ:(1)シスレーのスプレミヤから遺伝子コスメを考える(3年前)
初めてこの編集長のブログを見た時、新たな広告のあり方を模索しているのだろうと、
感じさせられていました。
編集長という立場を生かし、意識的にキャラ立ちさせて、
編集長自らのライフスタイルをブログを通して売る。
そこに商品を絡め出稿をとっていくという新たな広告のあり方・・・
そして、編集部のみならず、出版社全体で、
模索しバックアップしていこうとしているのだろう・・・・・と。
東洋経済のメンズクラブをV字回復。
『結果を出す男は「飲み会」で何をしているのか?』という
タイトルを見た時、ああ、やっぱり・・・と思い、
それを裏付けるべく、編集側のFAX回答もあったそう。
どうせ、接待費は新たなビジネスモデルの実験として
投入されているのだろうと想像していました。
初めてこのブログを見たあと、その後のことは、知りませんでしたが、
着実に実績も重ねて今に至った様子が東洋経済オンラインの記事から伺われます。
特別枠が設けられて、全社を上げてバックアップされて
いるのだろうと想像してしまいます。・・・
「クライアントは資金繰りに四苦八苦しているのに、自分は呑気に買い物三昧。」
商品は、クライアントから提供されているものも多いのでは?
そんなことを思いながら、東洋経済の記事を見ていたところでした。
そこにさらに思いもがけず、@beautistにも、お出ましになり、
ここにも・・・・と、感慨深いものがあります。
■編集長の需要
最近、メディアに「○○の編集長」という肩書きの方がよく登場されています。
文化人として、テレビ局も安く使えるし、それなりのコメントももらえる。
出版社側も宣伝になるので、持ちつ持たれつの関係なのだと聞きます。
編集長、編集部というメディアがバックにつくと、
同じ商品を紹介するにしても、芸能人、有名ブロガーの個人が紹介するのとは、
違った意味あいが出てくると思うのです。
@コスメの編集部ブログでも、これまでいろいろな商品が紹介されていました。
純粋にスタッフが利用しているものもあったと思うのですが、
広告が絡んでいるのでは?というものもあったと思うのです。
前出の男性編集長ほどではありませんが、
「@コスメ編集部員がオススメ」あるいは「使っている」ということは、
何がしかの付加価値が加わって受け止められると考えられます。
そんなことを思っていたので、どうせ広告でしょ・・・と、
編集部ブログはほとんど見ることがありませんでした。
が、「自腹でも買いたいコスメ」なんていうタイトルを目にし、
ああ、やっぱり・・・と思っていました。
(メンズクラブの編集長の時と同様、
広告出稿があることを感じさせるようなタイトル、
つけなければいいのに・・・
そういう配慮しないのかな?って思っていました)
しかし、リニューアルによって、編集部ブログには、
「PR」と表示がされ、広告かどうか、
明確に提示されるようになりました。
有名人がいろいろなものをブログで紹介することに対して、以前にも
問題になったことがありましたが、
編集長という一個人でありながら、雑誌という看板を背負った人が紹介する。
というスタイルは、編集長だけでなく、
雑誌も押しているという付加価値が伴います。
どこかが当てると、二匹目のドジョウを狙う人たちが現れるもの。
今後、雑誌の編集長が自己プロデュースし、そこで広告出稿を集めていく。
というスタイルが浸透していくこともありそう・・・
と思ってしまうのは考えすぎでしょうか?
情報を見る時には、ちょっと頭に置いておいておいてもいい視点ではないかと思います。
■男性ファッション誌 編集長のブログ
ということで、ひさしぶりにブログを見てみました。
そうそう、このトップの写真を見て思ったのでした。
カメラマン使ってスタジオ撮影してるでしょ・・・ 職権乱用では?・・・って(笑)
しかし、編集長のあくまで個人ブログならそうなってしまうのかもしれませんが、
編集部公認のブログなら、なんの問題もありません。
編集部や会社を上げてこのブログの活用を目論んでいる・・・
そんな空気を感じてしまったのでした。
編集部の回答で、はっきり返事がされたといいます。
「ブログは広告営業の場」であること。
そう思って眺めてみると、どれが広告なんだろう・・・
この短いさらりとした記事は、広告なんだろうか?
こういうスタイルの広告も受けているのかな?
このスタイルだと広告料っていくらぐらいなんだろう・・・・
編集長が、ある美容クリニックに通うことにしたらしいです。
なにやら、そこのクリニックすごいらしいです。
さて、これは、広告抜きの話なのでしょうか? そんな目で見てしまいます。
「書いていいのかな?」 なんてもったいつけた書き方がうまい!・・・とか(笑)
これもひきつけるためのテクニック? といろいろ想像してしまいます。
@コスメのブログみたいに「PR」の文字がないと、
見るもの全てが、もしかしたら広告かも・・・
そんな想像を一度はして見てしまいます。
新しい、ブログを見る楽しみとして捉えたらおもしろそうです。
その表現、ナイス! なんて思いながら・・・
■記事にすると書籍が売れる
東洋オンラインでこちらの編集長の記事を上げると、
書籍の売り上げがトップになるようです。
○再再!東洋経済で戸賀の記事が第一位に!
「戸賀さん人気の安定感、すごいです!」
メンズクラブに広告を出せば売れるという実績を、
クライアントへのアピールするだけでなく、
経済誌のオンライン記事に取り上げれば、本が売れるという実績まで作ってしまいました。もしかしたらそれによって、さらに記事に取り上げられられる機会も増えるかも?
すごい・・・・ さすがです!
■有名人のお食事しました記事について
ブログによく見られる、「○○さんとどこそこで、○○食べました」という記事。
単なる日常のひとコマを切り取りって提供している、日記的なことも多いです。
その裏に、私はこんなところで、こんなものを食べる優雅な生活をしています。
という自己演出や優雅さアピールだったり、リア充アピールと言われてしまうことも。
さらには、同席する人を紹介することで、自分の交流範囲や人脈の深さ、広さの
アピールをさりげなく盛り込んでいたり・・
なんて思ってしまうのは、見る方の歪みでしょうか(笑)
一方、お食事を一緒にしたとしても、
すべてブログに取り上げるわけではないはず。
取り上げる人もいれば、取り上げない人も・・・・
一緒に食事をしたことのある人は、私との食事は、取り上げてもらえない・・・・
なんて思っている人もいたりしないかしら?
と、ブロガーの周囲の人たちが、ブログを見て、
どのように感じているのかな? と想像したり・・・・
あるいは、自分がお食事を一緒にしたことをブログで取り上げたのに、
相手のブログではスルーされていたり・・・・
そんなことを考えながら楽しんでいます。(笑)
個人的には、有名人の「○○さんと、どこそこで○○食べました」という記事は、
単なる日記で、あまり意味を感じません。
看板をしょって、世の中に何かを伝えようといる人が、
取り上げるテーマの内容ではないと思っています。
日頃、そういう記事をお見かけしない方が、そのようなテーマを取り上げていると、
あれ? どうしたんだろう・・・って思ってしまったり。
「○○さんとお食事しました」
そんなたわいのない記事から、あれこれと、
想像をめぐらせて読んむ人もいるのでした。(笑)
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【追記】肩書きを持って発言するということ (2015.8.2)
さきほどテレビで、芥川賞受賞の又吉さんが、オススメ本の紹介をしていました。
テレビの中では、今回の受賞作「火花」を、夏休みの読書感想文にする。
という声がネット内でたくさん、声が上がったという話。
ところが、「火花」が売り切れで書店にない。
そこで、その代わりになる本を紹介して欲しいということで、
上げられていたのが・・・
「紙の動物園」(早川書房)
あれ? 早川書房・・・・
「文藝春秋」の本じゃないんだ・・・
心の中で思っていました。
すると出演者からも、
「それ、どこの出版社? 火花と同じ出版社じゃないんだ・・・」
同じことを思っていたようです。
打ち合わせなどなく咄嗟にふって出てきた本。
のように番組では感じさせられました。
(生番組でしたがテロップは出ていました)
そして、その本のよさを、誰もが理解でき、
納得できて、読んで見たいと思わせる解説を咄嗟にしたというこを、
出演者から賞賛されていました。
しかも、受賞した同じ出版社ではない本を紹介・・・
芥川受賞作家が紹介する本。
どんな本を紹介するのだろうという興味の一方で、
そこには、大人の事情が絡んでいるのだろうな・・・
そんな冷ややかな視線を送って見ているのでした。
それは、自分だけがそう思っていたわけではなく、
そこに同席していた出演者たちも思っていたこと・・・・
それを声にしたということは、巷にも、そういう空気が
流れていると、出演者も判断したから?
そんなことを感じさせられた一幕でした。
何かの看板をしょいながら発言する。
受け止める側は、その裏事情などを想像して見ている。
発言者はそんなことも意識する必要があるのかも・・・