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木櫛入門

木櫛入門

最近、急につげ櫛に興味を持ち始めました。
ただ「木の櫛」という大雑把なイメージしかなかったんですが、調べてみるととっても奥深い。
素材も、一般的につげ櫛というと国産のさつまつげ(黄楊)が使われますが、土産物屋やDS、ネットショップなんかでよく見かける「本つげ」は実は柘植ではなく、よく似た外国産アカネだったりするそう。
タイ産のシャムつげなんかも「本つげ」と呼ばれます。
国産のつげはとても貴重で数も少なくお値段も高価。
その代用として、種類はつげではないけど木質がよく似たアカネやシャムつげを本つげとして使っているんですね。
回転寿司屋で赤マンボウをマグロだと言って出してるようなものかな。
国産のさつまつげは成長が遅く年輪が細かいので木が固く丈夫なので、櫛のような細かい加工に向いていて長年の使用にも耐えるそう。
本つげはそれに比べ強度は弱めだったり、やっぱりさつまつげには劣ってしまうようです。
その本つげも限られた資源であり、そう安価なわけでもありません。
最近では代わりにオリーブや花梨、椿や桧を使った櫛を作られている職人さんもいらっしゃいます。
みねばりやいすのきなんかは昔から使われているそうです。
形や大きさや歯の間隔でいろんな種類の櫛があり、大きいほど、歯の間隔が狭い(歯が細い)ほど高価になります。
数十万円する櫛もあるほど。
後継者が育たない業界らしく、腕の良い職人さんは高齢な方が多く安定して供給されないため入手に苦労することも。
近年、人気のあった職人さんも高齢で亡くなられ、ご家族が残った作品を少しずつ販売されていたけどその在庫もなくなり惜しむ方も多いです。

いろいろ調べ、いろんなお店のいろんな職人さんの櫛をネットで見て購入を検討しているものの、今まで100均のプラスチックのコームやブラシばかり使って来た私にはどれがいいのやらさっぱりわからない!
まずは近くに有名な職人さんの工房があるようなので、近いうちにそこで実際に見て買いたいなと思ってます。

木櫛自体使うのは初めて。
木櫛はプラスチックと違い静電気が起きず髪が傷みにくいのが一番のポイント。
櫛を乾燥させないよう油を塗って使うので、その油が髪に均一に塗布され、髪の面が揃い整えられて艶が出ます。
木なので水を吸うと変形してしまうので、水洗いや濡れた髪に使うのは厳禁。
たまに油に漬けたり油を染み込ませた布で拭き、歯の間の汚れをブラシで取ったりしてしっかりお手入れしないといけません。
ズボラな私にそんな高価な櫛を大事に使えるのか…?

まずは木櫛がどんなものなのか知り、お手入れに慣れるために安い櫛で練習してみよう。
ということで、ダイソーで「桃の木櫛」というものを買ってきました。
この桃の木櫛は強度を上げたり水気から守るため、二スでコーティングされているようです。
コーティングされていると水も油も弾いてしまうため、つげ櫛のように油を塗って使えません。
で、一緒に買ってきたのが紙やすり。
やすりで磨いてコーティングを剥がしてしまうんです。
粗・中・細の3枚セットになっているものを買いました。
20本くらいあった在庫の中で、一番木目が綺麗なのをチョイス。
ニスでちょっと濃い色目になっています。
これをまずは#220で表面をざーっと削ります。
それだけでコーティングは剥がれ木肌も薄い色に。
少ーしざらつきのある、材木って感じの手触りに。
#360で更にならして、歯の間にも軽くやすりを。
最後に#1000で仕上げ。
元の色に比べて薄く白くなっています。
手触りもつるんとした感じからすべすべ滑らかに。
歯にやすりかけすぎてちょっといびつになったかも;
ブラシで木の粉を払って、油に漬けます。
タッパーに油を張って数日漬けこむやり方もありますが、今回はラップを敷いて油をたっぷり垂らし指で塗り、そのまま包んで小一時間ほど置いただけにしました。
櫛の歯の細さによっては漬けこむとふやけて歯が歪んでしまうこともあるそうです。
しばらく染み込ませたらキッチンペーパーで油を拭き取り乾かします。
油が染みて、白かった木が元のような濃いめの色に。
やすりのかけ方が均一じゃなかったのか、油が染み切ってないせいか、ちょっと色ムラが。
こちら側から見ると結構濃い色になってます。
つげ櫛は使い続けると飴色になって綺麗だそうですね~
このまますぐ使うとまだ歯の間に油が残ってて髪がべったりしちゃうのでしっかり乾かします。
使い始めたら、たまに歯ブラシなどで歯の間を掃除し、油をコットンにつけて拭いたりします。
使う油は椿油が髪にも櫛にも相性が良くぴったりだそうですが、植物油ならなんでもよくいっそサラダ油でもいけるそうです。
私は家にあったアプリコットカーネルオイルを使いました。
本物のつげ櫛を買う時は、良い椿油も用意しようかな。

100円の木櫛ですが、自分でやすりをかけて油を塗って手をかけると愛着が湧いて大事にしたくなりますね♪
器用な方は名前やお花などを彫刻されたりもするそうです。

つげ櫛使ってみたいけど高くて躊躇する…という方は、まずは桃の木櫛から試してみると良さそうです♪
まあ100円だし、髪への効果はあまり期待していないけど、何か変化があればレポしたいと思います~
つげ櫛工房へも早く行ってみたいなあ。



秋の良い気候がずっと続いてたと思ったら急に寒くなりましたね;
明日は更に冷え込むそうです。
季節の変わり目に弱い私は早速喉がちょっとおかしい…
明日は小学校の音楽会で、寒い体育館で2時間ほど座っとかなきゃいけないので防寒対策しっかりしなきゃ。
皆様も風邪ひかれないようお気を付け下さい!

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コメント(4件)

  • こんにちは♪ すごい!100均でも手をかけるとここまで変わるとは!!(゚ロ゚ノ)ノ 私も柘植櫛気になっていたので、タイムリーな記事に飛びついちゃいました♪(* ´艸`) 髪の傷みが気になるとつい色々とつけちゃいますが、綺麗に髪を梳かすことを習慣にすれば、ドライヤーと櫛だけで美髪が維持できそうです☆

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    2015/11/30 12:28

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    >夏唯蘭さん ツイッターやインスタグラムでもやってる方多くて、私もマネしてみました♪ 実験的にアウトバストリートメントをやめて、乾かして櫛で梳かすだけにしてるんですがそれだけでちゃんとしっとりまとまって、艶もばっちりです♪櫛ってただ髪のもつれをほぐすだけじゃなくすごく重要なものだったんだと実感です~

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    2015/11/30 19:33
  • 初めまして、なんだか面白い記事にくっついてきました。100均一で櫛ってあったんですね。私も自作のつげぐしです作ってみたくなりました。楽しみです!

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    2015/11/29 23:25

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    >makabi-さん この桃の木櫛、何年か前からあるみたいですが大人気ですぐに売り切れちゃうお店も多いようです。 自分好みのオイルで漬けて、自分だけの櫛を育てるのもいいですね♪ 100円なので気軽にできるし、是非お試しください♪

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    2015/11/30 19:26
  • 綺麗な色になってますねー!素敵です♪
    そういえば私もつげ櫛をちゃんと手入れしていたのに最近は全然でした…。
    なるほど、名前などの彫り物、100均の櫛なら気軽にできそうですね!
    参考にさせていただきますっヾ(*´∀`*)ノ

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    2015/11/29 18:36

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    >Azami♪さん これからもちゃんとお手入れして、綺麗な飴色に育てていきたいです♪三日坊主なので続くか不安ですが; Azami♪さんならきっと綺麗な彫り細工ができるんだろうなあ♪娘さんにも良さそうですよね。焼印やウッドバーニングもやってみたいなあ。猫柄櫛作りたいです~

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    2015/11/30 19:19
  • すごく綺麗に仕上がってますね(#^^#)
    私なんか不器用すぎて、ムラムラだらけです( ;∀;)セリアにツゲのが売っていて、こじんまりと使ってます(#^.^#)確かに¥100均なので効果は期待はできないかもですが、なんとなくお気に入りです(*'▽')またチャレンジしてみます(*^_^*)

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    2015/11/27 00:47

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    >eikeroroさん コナンを3話くらい見ながらやってたので1時間ちょっとはやすりかけてたかな?色ムラも味ですね♪ セリアのは本つげのセットコームかな。今は髪結ばないのでセットコームは使わないけどいつか買おうかな。 100円じゃわからないかと思ったけど、油を染み込ませた木櫛、やっぱり違いますよー!

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    2015/11/27 21:45

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