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2014年にブランド創立20周年を迎えたNARS。
20周年を記念して作られたのが、NARS オーデイシャスリップスティックです。
文字通り、大胆な発色を誇ります。テクスチャーはスーパーマットながら、滑らか。
各色は、ブランドのディレクター、フランソワ・ナーズがその人生においてインスピレーションを受けた女性の名前がついています。
その女性が誰なのか? 推測してみました。
あくまで、一個人の想像の範囲ですが、一緒にお楽しみいただければ幸いです。
なお、フランソワは、50代後半のフランス人男性です。
今回は第4弾。大女優が続々登場します!

Janet = ジャネット・リー

アメリカのカリフォルニア州出身。20歳でスカウトされ、映画界入りを果たしました。
代表作は、シャワーシーンでの絶叫が有名なアルフレッド・ヒッチコック「サイコ」。同作でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞しました。
夫は俳優トニー・カーチス、娘は女優ジェイミー・リー・カーチス。
個人的には、「若草物語」のメグ役が印象に残っています。「可憐」という言葉がぴったりでした。
…と、ここまで書いてナンですが、Janetが果たしてジャネット・リーなのか、少し疑問なのです。
口紅の色は、ディープマゼンタ。かなり力強く、個性的な色です。
ジャネット・リーは、とにかく綺麗で可愛くて可憐なタイプなのに、フランソワは彼女をこんな色に例えるのか?
そこで、もう一人の候補者を考えてみました。この方です。
Janet = ジャネット・ジャクソン

言わずと知れた音楽界のスーパースター。実兄は、あのマイケル・ジャクソンです。
想像してみてください。ジャネットの唇にディープマゼンタが彩られる様を。
こちらのジャネットの方がしっくりくるように思うのですが。
フランソワさん、ブラックミュージックがお好きのようですし。
うーん、実に悩ましいです。

Marlene= マレーネ・ディートリッヒ

ドイツ・ベルリン出身の大女優。退廃的な美貌と歌声で世界を魅了しました。
ジョセフ・フォン・スタンバーグ「嘆きの天使」で「100万ドルの脚線美」を披露し、その後、渡米。ゲイリー・クーパーと共演した「モロッコ(大好きな映画です)」、「上海特急」で一躍スターダムにのし上がりました。ちなみに、この2作共にスタンバーグ監督の作品です。
ナチスを嫌い、アメリカ市民権を得て、米軍兵士の慰問で欧州各地を訪問。ここで有名な「リリー・マルレーン」を歌いました。戦場の兵士達が口ずさんでいた歌です。
アメリカから大統領自由勲章、フランスからレジオンドヌール勲章を授与されました。
1992年にパリで死去、2002年にベルリン名誉市民となりました。
彼女ほど、凛とした、一本筋の通った女性もいないでしょう。
ファッションも粋で、タキシード姿がこれ程似合う女優はいないのではないでしょうか。
ルックスから生き様まで、全てが美しい女優だと思います。
大学時代の親友がクラシック映画マニアで、その影響でマレーネの歌をよく聴いたものです。
フランソワ氏は余程マレーネがお気に入りのようで、既存のリップスティックに彼女の出演作の名前をつけています。私が気付いただけでも、「Morocco モロッコ」、「Shanghai Express上海特急」、「ブロンド・ヴィナス Blonde Venus」、「Scarlet Empress 恋のページェント」の計4本!
また、廃番になりましたが、「リリー・マルレーン」の名がついたクリームアイシャドウもありました。
フランソワのマレーネに対する深い愛が感じられます。

Juliette= ジュリエット・ビノシュ

1964年パリ生まれ。父はフランス人、母はポーランド人。
レオス・カラックス「汚れた血」で世界的に注目され、フィリップ・カウフマン「存在の耐えられない軽さ」でハリウッドに進出します。
その後も「ポンヌフの恋人」でヨーロッパ映画賞を、「トリコロール/青の愛(大好き)」でベネツィア国際映画祭女優賞、セザール賞主演女優賞を受賞。さらに、1996年公開の「イングリッシュ・ペイシェント(これも大好き)」でベルリン国際映画祭銀熊賞、アカデミー助演女優賞を受賞しました。
ラッセ・ハルストレム「ショコラ」ではアカデミー主演女優賞にノミネートされましたが、惜しくも受賞を逃しました。
世界三大映画賞全ての女優賞を受賞した、女優に生まれるべくして生まれたひとです。
ジュリエットは、ご紹介してきた女優達と比べて大分若いですが、既にフランスを代表する大女優の風格があります。
勝手な印象ですが、「フランスの大竹しのぶ」だと思っています。
なぜ、このジュリエットが口紅Julietteのミューズだと推測するのか。
理由は、既存のリップスティック1052番の名前が「ダメージ Damege」だからです。
イギリスの名優ジェレミー・アイアンズ(大好き!)と共演したこの映画、ジュリエットが初めてファム・ファタールを演じたのですが、評価は余り芳しくなかったと記憶しています。「ジュリエットらしくないということですが、私生活は結構ファム・ファタール的なお方です。

Bette= ベティ・デイヴィス

アメリカ・マサチューセッツ州出身の、ハリウッド映画史上に燦然と輝く大女優。
ジョン・クロムウェル「痴人の愛」以降、アルフレッド・E・グリーン「青春の抗議」とウィリアム・ワイラー「黒蘭の女」でアカデミー主演女優賞を受賞しました。
以降も、長きに渡り大女優として君臨し、1950年のジョセフ・L・マンキーウィッツ「イヴの総て」でカンヌ映画祭女優賞、ニューヨーク映画批評家協会女優賞を受賞。
アカデミー賞に11回もノミネートされた演技派として、今もなお尊敬されています。
ベティは存在の大きさのあまり、逸話が多く、ここではまとめ切れませんでした。
NARSのアイシャドウ3014番が「All About Eve イヴの総て」と命名されています。
洋楽に詳しい方は、Bette Davis Eyes という曲をご存知かもしれません。当然、このベティが元ネタです。

Brigitte = ブリジット・バルドー

世紀のセックスシンボルをアメリカではMM、イタリアではCCと呼びましたが、フランスでは何というのでしょう?
答えは、彼女、「BB」。ブリジット・バルドーです。
所謂ブルジョワ。裕福な家庭に生まれ育ち、1956年ロジェ・ヴァディム「素直な悪女」で男達を翻弄する小悪魔を演じ、セックスシンボルになりました。
1973年、ヴァディムの「ドンファン」を最後に、芸能界から事実上引退し、その後は、動物愛護運動家となりました。
「動物の倫理的扱いを求める人々の会(通称PETA)」の会員であり、「シーシェパード」の支援者。様々な運動を行っています。
BBの映画界入りの動機がスゴいです。
「映画を通じて、自らの美しさを世界に知らしめたい」。
…一度、言ってみたいわ(笑)。
しかし、天真爛漫な彼女が口にすると、全く嫌な気がしません。
可愛げと色気と毒気が合わさると、BBのような傑出した小悪魔が生まれるのですね。
長々と取留めのない駄文をお読みいただき、ありがとうございました。
週末から数日、沖縄へ行ってきます。
このシリーズはまだまだ続きます。
数日後、「その5」でお会いしましょう!
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