って本気で信用ならない!
ですが、プラシーボ効果はあると思います。
今日は、コスメについて語るわけではないので、興味のない方はスルーでお願いします。
この内容、本当はずっと書きたくてたまらなかったんです。
理系の私が書くと、まさに「ウザい理系」な記事になるから、と思って我慢してきたんですが。
もしかしたら、だれかの参考になるかもしれないので、書いておこうと思います。
できるだけ専門的にならないように書いたつもりですが、わからなかったらゴメンナサイ。
あと、やたらめったら長文ですので、興味のある方は暇なときに見てくださいね。
コラーゲン摂取の効果って本当にあると思いますか?

残念ながら、これでお肌がプリプリになると思ったら大間違いなんです(*_*)
コラーゲンってタンパク質の一種なので、
経口で摂取しても、胃液中のペプシン、腸液中のトリプシンなどのタンパク質分解酵素によってアミノ酸になり、アミノ酸の状態で吸収されます。
=お肉食べても一緒。
むしろ、お肉よりダメかも。
タンパク質って、アミノ酸がつながってできているんですが、
そのアミノ酸の組成が、タンパク質の栄養学的な価値を決めているのです。
どんなタンパク質が栄養学的に優れているかというと、
満遍なくいろいろなアミノ酸が入っているタンパク質。
コラーゲンは珍しいタンパク質で、トリプトファンというアミノ酸が全く含まれていないのです。
タンパク質の栄養には、「桶の理論」というものがあって、
いくら、一種のアミノ酸をたくさん食べても、どれか一種でも摂取できていなければ意味がないという理論。

この絵だと、卵はあらゆるアミノ酸がバランスよく含まれているので、
アミノ酸の桶の中に水がたくさん入っているけれど、
リジンの少ない小麦粉は、リジンの部分から、水が漏れてしまっています。
(図中のバフェニルアラニンは、フェニルアラニンの間違いと思われます。"バ″は不要です)
コラーゲンの桶は、トリプトファンの部分の板がない桶なんです。
要するに全く水が汲めない桶。
こういうタンパク質は、たんぱく質価ゼロと表現します。
つまり、コラーゲンは栄養学的にも何ら優れていないうえに、
経口摂取しても、コラーゲンの形で吸収されることはないのです。
確かに、真皮中のコラーゲンは、肌にハリを持たせています。
しかし、コラーゲン食べても、コラーゲンになる訳ではないです。
人はコラーゲンを含め、様々なタンパク質を体内で合成しています。
アミノ酸はタンパク質を合成するための原料です。
と書くと、「アミノ酸取れば(=タンパク質を摂取する(タンパク質を食べるとアミノ酸は吸収されます))コラーゲンできるのでは!?」と思われるかと。
残念ながら、そんなこともないです。
どのタンパク質を合成するかは、体がどんなタンパク質を必要としているかに依存します。
例えば、筋トレをしたら、「筋肉を構成するタンパク質を作らなければ!」と体が察知して、筋肉の構成タンパク質を、アミノ酸から合成します。
一方、体が「コラーゲンを作らなくては!」という状況を人為的に作るのはかなり難しいと考えられます。
そもそも、年齢と共に、コラーゲンを作る能力は減少すると思って間違いないでしょう。
まとめると、
・コラーゲンはタンパク質である。
・タンパク質は消化されアミノ酸になる。
・アミノ酸は吸収されて、タンパク質を作る材料として使われる。
・コラーゲン由来のアミノ酸はコラーゲンだけになるわけではない。色々なタンパク質になるでしょう。
そんな感じ。
ちなみに、糖尿病の患者がインスリンをどうして注射するのか、ともつながってくる内容です。

薬を経口で飲むことができたら、絶対そっちのほうがいいです。(嚥下困難者はまた別)
が、インスリンはタンパク質なのですよ。
インスリンを飲んだら、胃や腸で消化されてアミノ酸になっちゃうんです。
アミノ酸はインスリンのように血糖値を下げる能力はないですから、インスリンを飲んでも全く血糖値のコントロールにはならないのですよね(-_-;)
だから、皮下注射するしかない。(消化管を通らなければOKなので、点滴や血管への注射による投与でも薬効を発揮します。が、自分で血管に針を刺すのはなかなか難しいですので、皮下注射になっています。)
そうそう!
コラーゲン入りの健康美容飲料に、「潤う」とかよく書いてあるけれど、
何が潤うのか謎ですよね。
一回電話して聞いてみたら、「飲み物飲んで喉が潤う」って回答を得たのですが(笑)
話変わります。
トクホマーク、いろんな食品についてますよね。

トクホとは、
「からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えるのに役立つなどの特定の保健の用途に資する旨を表示するもの」
(厚生労働省HPより)
トクホは許可制で、どんなふうに効くのかというエビデンスを求められます。
だから、確かに科学的に効果がないわけではないんでしょうけれど、
「トクホ食べれば健康になれる」みたいな売りなのが、どうも気になる。。。
個人的な意見になりますが、
ほとんどのトクホ、大した効果ないと思う(言っちゃった(◎_◎;))
てゆーか、こんな商品作るなよ!って感じのものが多すぎ。
例えば、糖の吸収を抑えるノンアルコールビールとかさ。
ノンアルコールビールってそもそも、お酒を飲めないけれど、楽しみたい人が飲む「嗜好品」なのでは。
どうして、そういうものを健康のためにわざわざ飲ませようとするのか。
お茶か水飲んでればいいのでは?
まあ、それはいいとして。
効果あるのか本当に微妙な商品の多いことったら。
例えば、これ、黒いウーロンの製品情報なんですけれど。

有効成分を飲むと、脂質がたくさん排出されたってデータです。
確かに、そう見える。
が、この論文↓。(上記のデータソースです)

実験中の一日当たりの脂質摂取量が、男性3人平均100.2 g、女性9人平均86.9 g

(参考までに、日本人の平均脂質摂取量は約55 g/day)
そして 排出された脂質の量が、
某ウーロンの有効成分を飲んでいたときの平均が3日間で19.3g(1日当たり約6.4 g)
有効成分を飲まなかったときの平均が3日間で9.4g(1日当たり約3.1g)

被験者は、一日に90gも脂質を摂取していて、
有効成分飲んだときは一日に6.4gの脂質が、
飲んでいないときは一日に3.1 gの脂質が吸収されずに排出されている。
イコール
有効成分飲んだときは一日に90.2-6.4=83.8gの脂質が、
飲んでいないときは一日に90.2-3.1=87.1 gの脂質が吸収されている。
これって、脂質吸収量に直すと全然大した差じゃないですよね。
大体、体に対する影響は、排出された脂質より、吸収された脂質によると思うし。
ふつうに食べる脂質の量を減らせよ!と思ってしまいます。
ウーロンの悪口みたいになってしまいましたが、
ウーロンに限らず、トクホはこういう怪しいものが多くて。
本当に効果あるんでしょうか(;^ω^)
疑問でしかないです。
とまあ、懐疑的な私ですが、実は信じているものがあって(;^ω^)
それは、例えばこれ↓。

個人的には、細菌の力はすごいと思っています。
とか言って、もう手遅れかもしれないのですが。
腸内細菌の構成が決まる乳幼児期での摂取は本当に効くと思っています。
ほかのプロバイオティクスの食品も全般に興味あります( *´艸`)
まあこんな感じにいろいろ思うことはあるのですが、
正直、
食品や化粧品に対してそこまで効果を求めるほうがどうなのかと。
医薬品じゃないので、ね。日常的には、科学的なエビデンスに基づいて色々判断しなければならない立場ですが、
プラシーボ効果は、本当にバカにできないと思うので、
コラーゲンも効くと信じて取ってれば効くんじゃないかと割と真面目に思っています。
なんか、ほのぼのしない記事になったので、ちょっと前に撮ったお花の写真を載せておきます。
あえて桜ではないものを選びました。


次こそコスメについて書きますので(*^^*)
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