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ギネス級のプチプラアイテムとは? 名作コスメトリビアその2

ギネス級のプチプラアイテムとは? 名作コスメトリビアその2

昨年スタートした@cosumeNIPPONプロジェクトの
「The Legend of Japanese Beuaty」。
https://www.cosme.net/html/spc/cosme-nippon-project/

名作コスメ誕生秘話に迫る“美容版プロジェクトX”ともいえる企画です。
今回は第3回の伊勢半の取材ウラ話をお届けします。


第3回:伊勢半編

トリビア1  キスミーシャインリップの販売記録はギネス級!?

(キスミーシャインリップシリーズ<初期デザイン>撮影:Ryoichi Toyama)

第3回目は、@cosmeでも人気のキスミーやヒロインメイクを発売する『伊勢半』の歴史に密着しました。
写真のキスミーシャインリップは、昭和45年(1970年)に誕生した日本初の『唇のつやだし専用』リップです。グロスとか、リップクリームの先駆けといえる存在ですね。

なかでも昭和53年(1978年)発売したカラー“シャインワイン”は爆発的にヒットし、この頃はシリーズ全体で年間1,500万本ものセールスを記録したそう!(…ってことは、1ヶ月に125万本、1日に4万500本以上売れた換算!? ス、スゴイですね!)。日本の美容史でかつてないほどの大ヒット作で、まさにギネスブック級の記録といいます。
企画会議の席上で、「私も持ってた」「確かにクラスのみんなのポーチに入ってた!」と、(私も含め40代以上のスタッフの間で)盛り上がった1品でした。


トリビア2:社員に江戸時代の技を受け継ぐ『紅職人』がいる!

伊勢半は、プチプラコスメの一方で、日本の伝統化粧『紅』を、江戸時代と同じ製法で今も作り続けているメーカーです。その技を受け継ぐのは、伊勢半に所属する2人の職人さん。
そもそも紅作りの製法は、紅屋ごとの『秘伝』だったとか。外部の人間に伝わらないよう、あえて書き記すことはせず、人から人へと受け継がれてきたといいます。伊勢半独自の紅の製法も、創業家一族によって代々口伝で受け継がれてきました。
この日本の伝統的な技術を「絶えさせてはいけない」と、6代目社長は社員の中で職人を育成することを決意します。


上の写真は、伊勢半に所属する、職人の1人である佐々木宗臣さん。
紅作りは独特の感覚が必要とされる作業で、水を加えるタイミング、温度や量などを先輩の職人さんから、“見て覚える”“やってみて覚える”という、まさに口伝で習得していったそう。インタビュー中に何度も“手が覚えている”という言葉を口にしていたことが印象に残っています。その指先は、紅色に染まっていました。


紅を器に刷くのは、たった1度きり! まさに一発勝負の、緊張が必要とされる作業です。器に塗り終わった紅、直後は赤ですが、乾燥していくうちにみるみる不思議な玉虫色へと変化していきます。

有名な陶芸作家の器に紅を刷く機会も多いという佐々木さん、試しに“緊張しませんか?”と聞いてみると、「どの器でも、紅を刷いたあときちんと玉虫色に発色するのか、毎回気が気じゃないですね。美しい玉虫色に変わると“ああ良かった”と思う。これが仕事をして最も嬉しい瞬間です」とのこと。

なんというか、その職人魂にちょっとジーンときてしまった取材でした。

伊勢半の『小町紅』は、今でも1つ1つ、こうやって手作業で仕上げられているそう。その他に、日本画の絵の具や食紅も取り扱っており、こちらも職人さんの手作業で仕上げられているそうです。

紅花の収穫から加工に至るまで、江戸時代と同じ製法の製品が、今でも流通していること。コレってホントにスゴイことですよね…! 日本の化粧文化の奥深さを、しみじみ実感した企画でした。

「The Legend of Japanese Beuaty」第三回、伊勢半編
(オリジナル動画もあるので、良かったらぜひ)
https://www.cosme.net/feature/201709_nipponpjt_legend03_isehan_01




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