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モンシュウ モンシェリ アムール

モンシュウ モンシェリ アムール

今日はいつもなら全く行かない街へ買い物に出た。
東京でたとえるなら自由が丘とかそんな感じの、ちょっと高級感のある街のこじんまりした駅前でいいお店がコンパクトに固まっている感じの場所。

そこにある映画館に映画を見に行ってきたんですが、映画までしばらく時間があるので買い物したのがまずかった。

まず、モルトンブラウンを物色。ロンドンと各都市をつなげたという香りの旅のような香水がいきなりたくさん出ていて、ユニセックスの香水だったのですが、ハートを撃ち抜かれた感じの香水が出てきてしまいました。で、また、今回の店員さんがちょっと年配の男性で蝶ネクタイにツイードのジャケットなんですよ。その店員さんをうっとり見ながら、香水を試し(私はこの手の男性に弱いです。)

そのあとに、化粧品のセレクトショップにふらっと立ち寄り。
ここがまずかった。なんと、なんと、シュウウエムラがあったの。モンシュウシリーズがちょこっと置いてあった。
口紅を見たらものすごいかわいいレッドなの。シア―でオレンジピンク味がかかった元気な赤なんです。つけたいと言ったら、オカマの男の子が出てきて、丁寧にリップケアをしたあとに塗ってくれました。これがさ、ものすごい軽い感じのカジュアルな赤なんだけど、色味がばっちり私の顔にはまってしまって、もう鏡をみて「かわいい!!」って叫んでしまいました。

最近ゲランのルージュジェレクストレで赤にはまったんだけど、そのゲランとはまた違った軽くつけられるタイプのかわいい赤。(ルナソルの赤にちょっと似てるかな。)値段も2500円程度だったので、即「買います!!」と言って買ってしまった。
赤口紅に挑戦するにはいいとっかかりになる口紅だと思いました。わたしの買った色はモンシュウレッドという色です。
つけてくれたオカマの子は「セクシー」と言ってほめてくれたのがちょっとうれしかったです。

赤、最近完全にはまりましたね。今欲しいと密に思っているのがゲランのトゥーランドットシリーズのシャインオートマティックの赤とディオールのグランバルシリーズのグロスの赤(この二つですが、偶然二つとも赤と金を出してきましたね。)もいいなと思っているのですが、ちょっとこの二つはブラウン味が強いんですね。私の場合、ボルドーやブラウンは唇が痩せて見えて、顔が貧層になってしまうので難しいと思っていたところに、オレンジ味がかかった元気なレッドがシュウで出てきてしまって、もう、一目ぼれして買ってもうた。

で、そのあとは映画観賞。今日はミヒャエル・ハネケの最新作で今年のカンヌ映画祭パルムドール(最高賞)ぶっちぎりで受賞した「アムール・愛」という映画。
これがさ、とんでもねー映画でね。

題材は老夫婦の介護のハナシです。脳梗塞だかなんかで半身不随になった妻を夫が介護するという映画。そこにあるテーマは「夫婦の愛とは」というものなんですが、かなりリアルな介護映画でした。

ハネケはあんまり好きな監督ではないのですが、ま、今回はどこの新聞でもものすごいほめていましたので、「愛」とは何かを考える映画ということで見に行ってみました。
感想はですね、「愛」とは何かを考えたいなら、この映画は不足。でも「老々看護」とは何か、子供と大人の関係とは何か、とかそういうことを考えたいならぜひ見てほしい映画です。というか、介護とは何かということになったら先崎にこの映画を見せればいいのではないでしょうか。

おじいさん役に私の大好きなジャンルイトランティニャン(「男と女」に出ていた彼です)とおばあさん役にエマヌエル・リバ(「ヒロシマモナムール」(日本題24時間の情事)に出ていた彼女)、娘役にイザベル・ユペールというベテラン主演の映画でした。
ジャンルイはかなり年とってびっくりしました。昔はセクシーなホントに素敵なおじさんだったんですよ。(「日曜日が待ち遠しい」という映画が好きでした。)おばあさん役の方は御年が行っているのですが、非常にきれいな方でした。介護される役ということでオムツ替えやらオフロに入れられるシーンやらが出てきて女優さんとしてはかなり頑張ったなという役だったのですが、裸のシーンがきれいなんですね、年の割には。で、お芝居を長年されてただけあって、発声が完璧でした。
イザベルさんは今回は脇だったので、地味でしたが、この人いつもボルドーのリップがよく似合っていて素敵ですよね。彼女のようなちょっと冷たい感じの顔に薄めの唇の方がボルドーをするとかっこうよくクールに見えてうらやましいです。

でまあ、映画自体はもうつらかった。
映画が進んでいくにつれて、映画館に入ったことを後悔するような映画でした。
私は介護をしたことがないので余計ダメでしたね。ホントに年取るって甘くないんだなと思わされた映画でした。

フランス映画でしたので、フランス語で会話をしていたのですが、旦那さんが奥さんのことを「モンシェリ」とかいうんです。私のかわいい人という意味ですが、なんというかおじいさんがおばあさんにこれを言っているのがなんかすごい変な感じがしました。

日本のお年寄りって夫婦でいても「私のかわいい人」とか言いませんからね。うちのおじいさんは「おいばあさん」って呼んでいたしな。ばあちゃんも「じいちゃん」って言っていたっけね。

ということで、なんというかおじいさんとおばあさんのハナシでも、二人の会話はその辺の恋人同志と変わらなかったりするんです。なんか違和感がものすごいありました。
多分私が日本人だからかなとも思いましたが、なんだろう、年を取っても話していることややっていることは若いころとそんなに変わらないのかもしれません。
でも、体が動かない、、、、

時々何かの対比のように若い美容師が髪を切りに来たり、介護の若い人が出てきたりします。若い人とそうでない人の対比が映像でみると残酷で、それだけでなんか涙が出てきました。
ハナシも救いが全くなくって、溜息をついてしまった映画でした。

映画が終わったのでトイレに入り、気を取り直してモンシュウのリップをつけて帰ってきました。
まあ、こういう映画も世の中あっていいと思います。人生っていつもディズニーランドにいるようには過ぎていきませんからね。うーむ。

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コメント(7件)

  • たなしろ様コメントありがとうございます。恍惚の人ほどおかしくはないです。ただ暗い。明るさも全くない。登場人物も全然少ないです。最強の二人、チェックしてみますね。私はアムールよりそっちの方が好みにちかいかも。(明るい映画のようですので。)

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    2012/11/22 14:38

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  • こんにちは。これは日本でいう「恍惚の人」(有吉佐和子)のような作品なのですかね…?「最強の二人」はフランス映画で介護の話でしたが、生々しい部分も明るく表現されててよかったですよ^^

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    2012/11/22 11:20

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  • kenyaさまコメントありがとうございます。確かにバッドエンドの映画もいいのですが、精神が安定しているときに見ないときついですよね。ハネケま、あいつはあいつでしょうがないって感じですが今回もホントに「ハネケだよ、全く」と思わせる不快で考えさせる映画でした。おすすめします。

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    2012/11/20 15:02

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  • とだいさまコメントありがとうございます。ええ、ご主人様はとだいさまをどのように呼んでいるのか気になってきました。うらやましいですね。私はいつも「私のラーメン」と呼ばれております。介護の映画、時間があったらぜひ見てほしいくらいすさまじい映画でした。思い出しても涙が止まりません。

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    2012/11/20 15:00

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  • 〈続き〉どんな映画にも何かしらメッセージは込められているんですよね。楽しく前向きになれる映画ももちろん大好きですが、わざと難しい映画や鬱な映画を見て映画通ぶってしまう私です(^^;;笑

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    2012/11/20 11:11

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  • その映画気になっていました!!不快帝王ハネケの映画!
    私以前に元彼に「前向きになれたり、楽しい話じゃないと映画を見る意味がない」と言われたことがあったのですが、もう全然そんなことないし!!とムカっときたことがあります(^^; 一時期バッドエンドの映画見まくっていました。

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    2012/11/20 11:06

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  • モンシェリかぁ。私のダンナと私はひょっとしたら、それに近い呼び方をするかも!?介護の映画ってすごいですね。日本ではNHKぐらいしか取り上げないんじゃないかな?一遍見てみたいです。

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    2012/11/20 10:14

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