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■ マリナと千冊の絵本
■ いのちのことば社
■ 原 ひろこ
『猫撫で声は不愉快』
https://beautist.cosme.net/article/360718
という記事のコメント欄で、知人の本を紹介させてもらった
生後２週間で脳障害を負ったマリナちゃんとその家族の歩みを
母親が綴ったエッセーだ
一家を知る私にとって、こんなに大変な思いをしていたのかと
改めてお母さんの行動力と愛の深さに驚嘆した
機能回復訓練の壮絶さと、それをやり抜く厳しさと
千冊の絵本を読み聞かせた感性の素晴らしさ
そしてきれい事だけでなく
マリナちゃんの訓練に明け暮れる日々の中で
ほかの３人のきょうだいが荒れていく様子など現実の辛さも
きちんと書かれている
日常生活では、手当たり次第に物を口にし
バックの中身をばらまき、カードをふたつ折りにしたり
蛇口を開けっ放しにして家の中を水浸しにしたりと
ひとときも気を休めることが出来ない母親
時には平常心でいられずに頬を殴ってしまったこともあるという
しかし、そのいら立ちは悲しみにかわり
そして、無垢なマリナちゃんの笑顔に逆に癒されていく
マリナちゃんは、小さい頃はスラッとしていて
２枚目のお父さん、美人のお母さんに似て本当に可愛い女の子でした
以前、あるデパートで
お母さんと一緒のマリナちゃんに偶然お逢いしたのですが
ニコニコと人懐こい笑顔を振りまいていました
本の中にはお母さんの書いた詩も掲載されていますが、
なかでも読みながら思わず泣いてしまった詩を紹介します
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『天使』
マリナが宿泊訓練で出かけた日
スーパーで夕食の食材を
みつくろっていると
「今日はお一人ですか」
見知らぬ婦人に声をかけられた
「私 いつも遠くから見ていたんですよ
お嬢さんに会うだけで励まされるんです
天使は人の中に出さなくてはいけませんよ」と
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