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「弥生ってなに?!」国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)プレス内覧会…

「弥生ってなに?!」国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)プレス内覧会…



歴史は大好き。
歴史の中で長く続いた時代というと江戸時代を思い浮かべるけれど、実は縄文時代が一番長い。

その縄文時代と弥生時代は、一般的に土偶が縄文時代で水田耕作は弥生時代と覚えている方が大半ではないでしょうか?
厳密には弥生時代と縄文時代の線引きは曖昧で、研究者によって見解が異なるようです。



そんな弥生時代を知るためにバスに揺られて、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館の企画展示「弥生ってなに?!」のプレス内覧会へ伺いました。



夏休みの自由研究にも役立つ、知られざる弥生時代を学べる、「弥生ってなに?!」■土偶は縄文だと思ってはいませんか?
そんな問いかけからスタートする、弥生ってなに?
千葉県佐倉市にある歴史民族館でスタートする展示は、縄文時代の弥生に焦点を合わせてスタート。



■縄文時代ってどんなイメージ??
縄文時代の終わりについては、地域差が大きく、定型的な水田耕作を特徴とする弥生文化の登場が縄文時代の終わりではないかといわれていますが、その縄文時代の年代については紀元前数世紀から紀元前10世紀頃までであり、多くの議論があるのだそうです。

約1万6,500年前(紀元前145世紀)から約3,000年前(紀元前10世紀)の頃であり、世界史では中石器時代ないし新石器時代に相当する時代。
紀元前10世紀に九州北部で水田稲作が始まり、3世紀に近畿で前方後円墳が造られるまでの約1200年間つづいたのが弥生時代なのだそうです。

この時代の日本列島には弥生文化だけでなく、本州東部の縄文文化(前4世紀以前)、北海道の続縄文文化(前4世紀以降)、奄美・沖縄の貝塚文化など複数の文化が広がっていたそうで、縄文と弥生の境が非常に難しいのだそうです。■弥生文化とは何か?
一般的に本格的な水田稲作を行った自体が弥生文化ですが、水田稲作をへて古墳時代へ向かう地域はもちろん、水田稲作を手放し採集狩猟生活へ戻る地域もあったようです。今回の展示はそんな疑問点から出発したそうで、弥生時代の土偶からスタートします。


■弥生時代の土偶
水田で米を作りながらも縄文人が使っていた土偶の祭りを行う人びとなど、研究者によって評価が分かれる農耕文化。その文化を藤尾慎一郎教授と東京大学の設楽博己教授との論争展示という初の試みで、弥生文化とはなにかという問題を考えてみたそうです。■見どころ
全国の弥生遺跡の出土品と資料約400点にもとづき、二人の教授が独自の「弥生論」を展開。「弥生時代の土偶」という不思議な出土品からスタートし、4つのテーマに分けて、国立歴史民俗博物館の藤尾慎一郎教授と東京大学の設楽博己教授、二人の教授の「弥生論」を展開します。

プロローグ 
銅鐸と銅矛は弥生、土偶は縄文だと思ってはいませんか?
実は右の土偶、前4世紀の青森の水田稲作民が使っていたものです。
彼らは縄文人でしょうか?それとも弥生人でしょうか?

第I部 弥生のDNA
弥生文化がもつ三つの遺伝子を取り上げます。縄文、中国・朝鮮半島、そして弥生独自のDNA。

第II部 弥生をながめる
弥生文化がもつ三つの顔を取り上げます。
農耕、社会・祭りという顔です。
三つの表情の組み合わせを微妙に変えることによって弥生文化は地域ごとの顔をもちます。

第III部 弥生の時間
弥生の時間は地域によって長短があります。もっとも長いのは最初に水田稲作を始めた九州北部。
もっとも短いのは水田稲作の始まりが遅かった関東南部です。

第IV部 弥生のひろがり
弥生の東限は東北や北関東の農耕文化をどう考えるのかによって異なります。
このコーナーでは東北北部の水田稲作民に光をあて、弥生のひろがりについて考えてみます。

エピローグ
DNA、顔、時間、ひろがりについてみてきました。
そのうちどれが弥生文化だと思いますか?考えを投票します。




全国の弥生時代の遺跡から発掘された出土品や資料、約400点の展示。
そして見学した私たちが思う、「弥生文化」に投票します。
弥生ってなに?!の答えを出すのは、私たちとなります。



つまりは、国立歴史民俗博物館の弥生ってなに?!の展示を見た全ての人が「弥生時代」の研究者!となります。




時間がゆったり流れた紀元前~3世紀までは歴史の中でも特に理解しにくい部分。
今から1万6千年前の、1200年も続いた時代の中の弥生を思うというのはとても浪漫です。





展示は体験できるコーナーも随所にあり、歴史の教科書の中でも飛ばしたくなる時代を、ゆっくり理解を深めることができるように、大人も子供も楽しめる内容になっています。

土偶は縄文、青銅は弥生を象徴するものですが、水田耕作が始まった時代でも土偶が出土されているそうです。



壱岐のカラカミ遺跡で発見された紀元前3世紀頃の成体と幼体2体の猫の骨(一部)をパネルで紹介。
同時期の韓国でもイエネコの痕跡が見つかっているそうで、イエネコの祖先とされるリビアヤマネコをパネルで展示。
当時舶来品を飼育できたのは高貴な身分の人。

「高貴な身分の人の飼い猫」ということで、弥生ちゃん(仮)=名前を募集中の足元には猫ちゃんがいました。
プレス内覧会のプログラム
15:00~ 【内覧会】ギャラリートーク
      展示室A担当:展示代表 藤尾慎一郎教授
展示室B担当:山田准教授、上野准教授
16:00~【内覧会】撮影・取材時間および体験コーナー

体験コーナーもあります!
衣装体験


大人用から子供用の3サイズの衣装が用意されていて、無料で体験できます。

当時の高貴な女性が身に着けていた衣裳。
アクセサリーも弥生文化の“お嬢様”が身に着けていたと思われるもの。
出土品をもとに再現。
私も古代のお嬢様に変身してみました。


弥生時代の衣装を体験。弥生ちゃん(仮)になれます。
弥生ちゃん(仮)の名前を募集中だそうです。鋳造を体験しよう!

鋳造体験もできます。こちらは有料ですが、体験したものは持ち帰ることができます。


三角縁神獣鏡はしっかり磨くと、鏡らしく輝いていました。
生駒銅鐸は風鈴チックに鳴りました。


こんな感じに仕上がります。
夏休みの自由研究にっぴったりな「弥生ってなに?!」の鋳造体験コーナーでした。


1,200年という長いスパンの中で、弥生ってなに?!を深く知るのはなかなか難しいですが、一番つまらないと思っていた歴史の時代が、実は一番面白い!

企画展示「弥生ってなに?!」 
日程:2014年7月15日(火)~9月15日(月・祝)
http://www.rekihaku.ac.jp/index.html
〒285-0017
千葉県佐倉市城内町117
03-5777-8600
国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B 料金一般:830(560)円 / 高校生・大学生:450(250)円 /
小・中学生:無料 /( )内は20名以上の団体 
※総合展示もあわせてご覧になれます。 
※毎週土曜日は高校生は入館無料です。開館時間
9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
※開館日・開館時間を変更する場合があります。休館日
月曜日(休日の場合は翌日が休館日となります) 


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