初心者なりに考えてみました
ママチャリで10kmから少しずつ距離を伸ばし、最終的には日に50km程度走っていました。現在はスポーツ自転車に乗り換えてもう少し長距離を走っていますが、そのあいだにとった記録や関連書を読んで感じたことをお伝えします。

ひょっとしたら、もっと詳しい方が「それは違うよ」というご意見を下さるかもしれませんので、ご自分でもいろいろ研究してみてくださいね。

（1）1時間程度のママチャリ漕ぎでは足は太くならない

まず、日に1時間のママチャリ通勤では、おそらく気にするほど筋肉はつきません。大げさな筋肉もつかないけれど、痩せもしない、やらないよりは体にいいかも？　という程度の軽い運動です。

ママチャリの速度は平均15～16km/hと言われますが、「通勤・通学時間帯に市街地を含むコースをママチャリで」という条件ならもっと徐行しているでしょうから、まず平均16km/hは出ていないと思います。
一日に走っている距離としては往復で16kmもないということです。

個人的な経験からいっても、日に10～30kmではママチャリでも大げさな筋肉はつきませんでしたし、それほど負荷も感じませんでした。

ここで「大した運動じゃないって言うけど、実感としてはけっこうきついのになあ」という気持ちになりませんか？　それも正解だと思います。

（2）ただし、場合によってはガッチリした筋肉がつく可能性はある

ママチャリは「安定・安価・丈夫で誰でもすぐ乗れる」ということを優先して作られているので、車体が重く、部品や組み立ての精度もちょっと低いのです。
漕ぐときの姿勢も、どっかり座れて楽ではありますが、全身をうまく使えず脚の一部にばかり負担がかかります。
このため、運動量としては少ないのに、坂や向かい風にあうとすごくつらい、ということがおこってきます。

ママチャリとスポーツ自転車を比較した雑誌記事で、使う筋肉の違いを示した図がありましたが、やはりママチャリはふくらはぎをよく使っているようです。
また、前腿は体の中でも一番パワーがあるので、筋力の低い女性ががんばると、どうしても前腿ばかりを使う漕ぎ方になりがちです（わたしもそうでした！）。

体の大半がサボっているのに、ふくらはぎと前腿だけが瞬発力を出してグイグイとペダルを踏んでいるので、
「自転車って意外にやせないし、かえって足が太くなるからイヤ」
というイメージがつくのだと思います。

（3）乗り方で工夫しましょう
ほかの方もアドバイスされていますが、効率的なのはスポーツ自転車（クロスバイク、ロードバイクなど）だと思います。
実感としてはママチャリよりはるかに楽なのに、運動量としては多く、全身運動でほっそりとした美しい筋肉がつきます。
ただ、スポーツ自転車は安いものではないし、ママチャリにはママチャリのいいところがあると思っています。

では、現在のママチャリで通勤しつづけることが目的の場合。

・少しサドルをあげる（安全な場所で適度な高さに調整＆練習してください）
・パンプスやサンダルはリュックか前かごに入れ、底が固めのスニーカーで乗る（底がやたら厚くてフワフワ柔らかいものは疲れます）
・土踏まずではなく、足親指の付け根あたりでペダルをとらえる
・膝から下には力を入れない意識で回す
・お尻を預けてどっかり座るのではなく、腰周りの筋肉で姿勢を維持するつもりで乗る
・軽めのギアで、くるくる回すようにする

特に靴の選択は、安全面でも、おかしな肉づきの回避という意味でも重要だと思います。
パンプスやハイヒール・サンダルでペダルを踏むと、どうしても靴や足をかばっておかしなところに力が入るので、不恰好な筋肉がついてしまう可能性があります。

「立ち漕ぎNG」という意見もありましたが、ダンシング（立ち漕ぎ）は足の筋肉だけに頼らず体重をうまく利用できるので、それほど悪くないかも。
たまに立ち漕ぎを混ぜると、足にたまった血液を流せるというメリットもあります。坂では勢いにまかせて一気に登らず、体重移動を意識してゆったりしたテンポで登ってみてください。

なお、効率的に乗るということは、必然的に安全走行をするということになります。
意識がよそに行く「ながら走行」や、危険な「フラフラ・ヒヤヒヤ走行」では、ついパワーの大きい筋肉だけに頼って「ガッチリ・デコボコ足養成走行」になるからです。
携帯片手に/音楽を聴きながら/日傘や雨傘を差しながら/無灯火/右側を逆走
わたしもじゅうぶん安全には注意しますので、これらの危険走行は絶対にやめましょうね。たかがママチャリ、されどママチャリです。