『オイルフリー』や『油分はフタ』説の、誤解を解く
こんばんは。

上の題名にも書かせて頂きましたが、あまりにも最近誤った理論を唱える方が多いので、改めて誤解を解いておこうと思い書き込みさせて頂きます。

誤解ポイントは以下の２点です。

１．ＯＲＢＩＳは油分レス？

ユーザーの皆様が成分を見ても気付かれないと思いますが、ＯＲＢＩＳのオイルフリーコンセプトは、『油分未配合』という事ではないんですね。

ＯＲＢＩＳの基本的な考え方は
『酸化される油分を配合しない』
です。

ですので、クリームなどには普通に油分は配合されています。
これはどういう事かというと、一般的に皆さんが想像する油分というと、例えばオリーブ油やホホバ油など、植物から採取される天然油脂を連想されます。
でもこれら天然の油脂には過酸化物質が含まれていますので、お肌の上に塗布しておくと、多かれ少なかれ必ず酸化されます。
つまり、これを避ける事で老化や色素沈着を防ぐ、というのがＯＲＢＩＳの考え方で、オイルには不純物が含まれない合成のオイルを使用しているのが特長です。
ようは、成分の表示名称に「油」といった文字が含まれずカタカナばかりなので、消費者はオイルレスだと勘違いしているという訳です。

ですので、ＯＲＢＩＳのシリーズをお使いになられて、そのようなご心配は無用と思います。

２．乳液やクリームはフタ

先に回答をお書き下さった方も含め、これもよく耳にする一文ですが、これも実は間違いです。

油分をそのまま皮膚に塗布した場合は、皮膚の上にオイルの被膜を作りますので、その通りで間違いありません。
アブラだらけになった食器と同様に、当然その上から水を与えてもはじいてしまい、中には水分が入っていく事はありません。

よく浸透目的で馬油を塗布してから化粧水を使うと、主張なさる方がおられますが、これはあくまでもメーカーさんが商品ＰＲのために言っている事であって、馬油であろうがアブラの被膜に変わりはなく、化粧水がはじいてしまう現象が変わる事はありません。
（そんな事が起きたら、化学の怪現象です・笑）

と、話が逸れましたね・・・。
という事で、オイルをそのまま塗布した場合は、フタの役目を果たすのは間違いありません。

でも、乳液やクリームはオイルそのままではなく、界面活性剤を使って水と油を細かい粒子にして『乳化』している点がカギです。
ですので、水もオイルも入り込む事ができない皮膚の角質層に対し、『乳化』している事で深部に浸透する事になるわけです。

これは、ヒトの皮膚の角質層（つまり、バリア層）が『乳化の理論と同じ”細胞間脂質”』で構成されている事によるものなんですね。
この理論をスキンケア理論として取り入れたのが【乳液先行】の考え方で、乳液は化粧水などを浸透しやすくするための導入、という考え方です。

ですので、乳液やクリームの油分はフタではないというわけです。

長々と書いてしまいましたが、何かの参考になれば幸いです。