Chapter.5 お客様からの声を実現!名品の化粧水づくりに挑む[@cosme NIPPON PROJECT]

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Chapter.5 お客様からの声を実現!名品の化粧水づくりに挑む[@cosme NIPPON PROJECT]
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美容液が発売されてすぐに、「あったら使いたい」「つくらないの?」と美容業界の中でも囁かれていた、リポソームの化粧水。“あったらいいよね”と誰もが思っていたけど、それはコーセー社員も同じ気持ち。研究所では密かに化粧水づくりに挑んでいたのです。

「やっぱりお客様からの声に後押しされたのが大きかったと思います。美容液を愛用してくださっている方から『化粧水はないの?』と待ち望む声が大きくなっていたのは事実ですから」と話すのは、コーセー研究所 スキンケア担当の内藤茜さん。「私が入社したときには、美容液はブランドを代表する名品でした。その美容液の技術を応用、しかも、日本人女性のほとんどが使用する化粧水の開発となれば、責任は重大です。ですが、研究員からするとリポソームの化粧水づくりに携われるなんて、夢のような話。研究者冥利につきますね」(内藤さん)。

「実は、化粧水の開発の話は私が入社するもっと前からあがっていて、実際にモノづくりは進んでいたのです」と内藤さん。

商品開発の石井さんにも話を聞いてみると…「美容液の発売後、すぐに乳液と化粧水の開発に取り掛かっていました。完成品に近いところまではできていたのですが、商品化されることはありませんでした」。一体、それはナゼ?

「化粧水の“これだ!”という個性が明確になっていなかったんです。リポソームを使うわけですが、“リポソームを薄めただけの化粧水”と思われたくなかったですし、美容液で採用していたリン脂質では“ベタつく”という声もありました。その当時、リポソームをグローバル化させる話があったため、世界中どこの国の人が使っても心地よさを得られるよう、テクスチャーには特に気を配りましたね」(石井さん)。
リポソームの化粧水らしさとは一体何か? …商品化は一旦白紙状態に。

研究員としてもリポソームの進化について頭を悩ませていた。美容液で採用したリポソームは“いかに丈夫で、良いカプセルをつくるか”にこだわっていたが、化粧水にそのまま採用するとなると…話が全く違ったのだ。

「リポソームが水の中に入ると、粒子が動き回り、ぶつかり合って壊れてしまうんです。つまり美容液のような膜が硬く、丈夫なリポソームは化粧水には適応しないことがわかったのです」と内藤さん。当時、リポソームの化粧水に携わっていた研究員は内藤さん含め、チームで動いていたという。「先輩や上司の知識や資料をもとに、ああでもない、こうでもない、と考えていましたね。

化粧水ってごはんで例えると、“お味噌汁”のような存在なのかな、と思っています。栄養も摂れるし、毎日食べても飽きない。逆に、ごはんにお味噌汁が出てこないと、何かもの足りない感じ(笑)…というような存在でありたいな、と。誰が使っても肌あれすることなく、心地よく感じるテクスチャー。毎日、“当たり前”のように使う化粧水を目指したい、と思うようになりました」。

内藤さんたち研究員は、大きな決断をする。それは、リポソームの膜を柔らかくすることだった。「玉ねぎ状の構造は丈夫なカプセルがあってこそ、守られる構造です。その膜自体を柔らかくするなんて…無謀なことを言ってるな〜って思いますよね。でも、これなら化粧水ができる、って」(内藤さん)

今あるリン脂質に新しいリン脂質(アクティベイティングリン脂質)を混ぜ合わせた新型リポソームの開発。膜が柔らかくなることで化粧水の中でもリポソーム構造が壊れずに安定して肌に届けることができる。肌のすみずみまで行き渡る機能はそのままに、肌当たりの柔らかさをかなえた化粧水のためだけにつくられた新技術でした。
美容液づくりの知識と経験をもとに、化粧水の商品化に成功。2015年「コスメデコルテ リポソーム トリートメント リキッド」が誕生しました。

コスメデコルテ リポソーム トリートメント リキッド
100mL 6,480円
170mL 10,800円

内藤さんは完成した化粧水を見て、さらに研究意欲が増したといいます。「私たちはリポソーム技術の可能性やスゴさを解明できていないと感じているんです。理論上で組み立てたことをひとつひとつ立証していく。リポソームの進化はこれからも続いていくと思いますよ」。

今年はモイスチュア リポソーム誕生25周年。リポソームの生みの親である内藤常務は「こんなにたくさんの人から愛される美容液になるとは思わなかったから、素直に嬉しいね。この美容液はこれからも女性の“無くてはならないモノ”になる。あのとき、諦めなくて良かった、と本当に思う」と話していました。

モイスチュア リポソーム発売25周年を記念したサイトが11月1日オープンするほか、期間限定イベントを開催する予定。30年、50年と“愛されコスメ”の輪が広がっていくのを楽しみに、そして新しい発想と確かな技術でワクワク、ドキドキする化粧品の登場に乞うご期待!

たっぷり使用できるラージサイズが11月1日に限定発売。
25周年用に万華鏡をイメージした限定パッケージ!

コスメデコルテ モイスチュア リポソーム 
85mL 16,200円
2017/11/1 数量限定発売



【内藤昇(ないとうのぼる)】
コーセー常務取締役 工学博士。1977年コーセー入社。ひらめきと信念を武器に、困難とされる研究に果敢に取り組み、化粧品業界の発展に貢献したひとり。8年越しの研究の成果で世に送り出した「モイスチュア リポソーム」の生みの親として知られ、美容ジャーナリスト、ライターなどから慕われている。


【石井宏子(いしいひろこ)】
コスメデコルテ商品開発。コスメデコルテ専任アドバイザーと美容スタッフの教育を経て、1988年商品開発部へ異動後、セルフからプレステージまで多岐にわたり商品開発を手がける。1996年からはコスメデコルテ専任でスキンケア商品の開発に携わり、独自の感性と徹底的な調査に基づき、あらゆる面にこだわりを持った商品を数々誕生させている。自他共に認める「コスメデコルテ」通。


【内藤茜(ないとうあかね)】
コーセー研究所 スキンケア製品研究室。2004年コーセー入社、ベースメイク製品研究室へ配属。06年スキンケア製品研究室へ異動後スキンケア製品の開発に携わる。「リポソーム トリートメント リキッド」以外にも、AQ MW、AQ ミリオリティ、プリムラテなどの商品開発を担当。2児のママとは思えないほどキメの整った美肌の持ち主。もちろん、リポソーム愛用中。


【櫻井恵理(さくらいえり)】
松屋銀座店 コスメデコルテ コーナー サブチーフ。2002年10月にコーセーに入社。美容スタッフ15年目。以来、東京都内の百貨店カウンターでコスメデコルテの販売をおこなっている。09年よりサブチーフを勤め、チーフとともに現在9名を束ね育成。「最近では海外のお客さまもお越しいただく機会が多くなりました」と外国語をマスターすべく、現場で実践中!



撮影/斎藤大地
取材・文/長谷川真弓

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