
汗をかきやすい足は、ケアしないと常在菌が増えていやなニオイの原因に。気になる足のニオイについて、医師の五味常明先生に聞きました。
A.足は汗をかきやすい場所。ていねいに汗と角質のケアを

足のニオイが気になって靴を脱ぐのが怖い、お気に入りの靴がすぐにくさくなってしまって悲しい…。そんな悩みを抱える方は多いことでしょう。
そのニオイの原因は、主に雑菌。私たちの肌にいる常在菌が、汗と混じった皮脂や古い角質・垢などを分解し雑菌が繁殖することでいやなニオイがうまれます。
足のニオイが強くなりやすいのは、体のなかでもとくに菌が繁殖しやすい環境がそろっているからなんです。菌が繁殖しやすい環境というのは、
・汗をかきやすい
・高温多湿になりやすい
・皮脂や古い角質、垢などが多い
といった条件を備えている場所のこと。
足の裏にかく汗はコップ約1杯分
足の裏には汗を分泌する汗腺という器官が集中していて、その数は足の甲の3倍、背中や胸の5〜10倍に上ります。足の裏から1日で出る汗の量は、コップ約1杯分にもなるといわれているんです。
これだけたくさんの汗をかき、しかも靴下や靴で覆われているとなれば、足はつねに湿って温度が高い状態。しかも、足の裏の角質層はとても厚く、体のほかの部分よりもはがれ落ちる角質の量が多くなっています。
角質は蒸れるとはがれやすくなり、汗をかくとはがれて垢になりますが、この垢は常在菌にとっては栄養分。常に汗で湿った状態で、栄養も豊富となれば、雑菌は繁殖する一方です。
足のニオイ対策
このように、足裏にはニオイが発生しやすい条件がそろっています。いやなニオイを防ぐためには、汗と角質の両方をケアして、少しでも菌が繁殖しにくい環境をつくる必要があります。
まず足や爪をすみずみまでしっかり洗いましょう。汚れや余分な角質をきれいに落とし、清潔な状態をキープします。また、汗をおさえる制汗剤や、肌をサラサラに保つ足用クリームを使うのも効果的です。
それから、靴にニオイがついていないかも要チェック。汗を吸収した靴はいやなニオイを発し、靴下にもニオイが移ります。
毎日同じ靴を履かない、靴を脱いだ後は消臭・抗菌スプレーをかける、1度履いた靴は風通しの良い場所で乾かすなど、足だけでなく、靴もきちんとケアするようにしましょう。
監修:五味クリニック 五味常明院長

医師。昭和大学医学部を卒業後、昭和大学形成外科などで形成外科学を、多摩病院精神科などで精神医学を専攻。患者の心のケアを基本にしながら外科的手法を組み合わせる「心療外科」の提唱者で、ワキガ・体臭・多汗治療の現場で実践。クリニックで治療を行う傍ら、著書を出版、テレビや雑誌など数多くのメディアにも出演。
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(@cosme編集部)