汗をかいたまま放置はNG！きちんと知っておきたい汗・ニオイの原因

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気温が上昇し、汗ばむことが増える初夏。電車やエレベーターの中で人と近づいた時、一瞬“ウッ！”とひるんだことはありませんか？　
そう、この時期注目したいのが、“汗＆ニオイ”問題。大声では言えないけれど、密かに気になる人も多いお悩み、その原因と対策について、今回はデオドラントの専門家・花王の土倉豊樹さんにお話を伺いました。

はぐら とよき●花王 スキンケア事業グループ　開発リーダー。入社後スキンケア研究所に所属し、汗ケア・デオドラント商品の研究開発に携わる。2017年より現職。ニオイのメカニズムをはじめ、デオドラント製品の素材や処方を熟知するエキスパート。

「ニオイが発生する原因は、“汗”と肌に存在する“常在菌”にあります」とは、花王で長年デオドラント製品の研究・開発に携わる土倉豊樹さん。「人の肌表面には、黄色ブドウ球菌など複数の常在菌が存在しています。汗をかいたまま放置すると、湿気でこれらの菌が繁殖し、“ニオイ物質”を生み出すんですね」（土倉さん）

意外にも、汗そのものは“無臭”なんだとか。常在菌が汗の成分であるアミノ酸や、肌表面の皮脂を分解することで、はじめてニオイが発生します。
「汗特有のツンとしたニオイは、エクリン汗腺から出る汗のニオイ。エクリン汗腺は全身に分布しています。一方、ワキガと呼ばれる独特の生臭いニオイは、アポクリン汗腺から出る汗のニオイ。このアポクリン汗腺は、ワキや外陰部など、特定の部位に集中しています」（土倉さん）

日本人は欧米人に比べると、アポクリン汗腺が不活性な人が多く、体臭も弱めな傾向にあるというけれど…？
そうはいっても、蒸し暑さが増すこれからの季節、汗のニオイはやっぱり気になる！いったいどうしたら良いのか、対策は次のページに♪

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体の中で特にニオイが気になるエリア、“ワキ”。独特の臭気を放つアポクリン汗腺が集中することに加え、意外な理由も。

「胸元や背中などにある汗腺は、ある程度外気温が上昇してから、一気にバーッと発汗します。ところがワキの汗腺は、他の部位より低い温度からジワジワ発汗が始まる。つまり、そんなに暑いと感じなくても湿った状態に陥りやすく、常在菌が繁殖しやすいんです」（土倉さん）

さらに、ワキは“緊張すると発汗しやすい”エリアでもあるそう。ニオイ発生の悪条件が揃っているため、デオドラントに気を配る必要があります。