Chapter.4 「本当に売れるの?」と社内の反応はイマイチ。ブースター美容液は時代の先読みだった[@cosme NIPPON PROJECT]

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 Chapter.4 「本当に売れるの?」と社内の反応はイマイチ。ブースター美容液は時代の先読みだった[@cosme NIPPON PROJECT]
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「研究所で試行錯誤している剤形でコスメデコルテから新しい美容液をつくる」。この命題に携わったのが、商品開発担当の石井宏子さん。今では、コスメデコルテ専任でスキンケア商品の開発に携わるひとりでもある。

「今でこそロングセラー商品として知られていますが、発表会に提示された美容液を見て驚きました」と当時を振り返る。数多くの商品を世に送り出してきた石井さんでも、モイスチュア リポソームの発売は特に印象に残る出来事だったそう。

「当時の美容液といえば、美容成分を濃縮したようなとろみのあるリッチなテクスチャーが主流でした。ですが、研究所から提示された商品は、みずみずしくてサラサラとしたテクスチャーで。社内モニターの人たちからは『このテクスチャーで本当に大丈夫なのだろうか?』『これが美容液なの?』という声も挙がっていました」。

でも、そんな人たちが自分の肌の変化に気づき始める。「瞬時にハリやツヤが出るわけはありません。ですが、『肌の調子が良い』『乾燥しなくなった』などという声が徐々に届くようになったんです。これには驚きましたね。でも、これがコスメデコルテらしさだと。劇的な変化を求めるよりも、毎日の肌コンディションを落とさない…私たちがお客様に自信を持って提案できる美容液なのではないかと考え、チャレンジすることに。不安は、無いと言ったらウソになります(笑)。でも、世の中の女性に『絶対に受け入れられる』という自信はありました」(石井さん)。

今では数多くのブランドからブースター美容液が登場していますが、“ブースター”というカテゴリーがない頃から“洗顔後すぐに使う美容液”として提案していたコスメデコルテ。でも、最初は違ったみたい…。 「洗顔後に乳液、化粧水、モイスチュア リポソームのステップで使用することをおすすめしていました。ですが、リポソームは洗顔後にアルカリ性に傾いている肌のphバランスを整えることもできる機能を持っています。さらに、みずみずしく肌になじみ、次に使うアイテムを引き込む効果があることから、洗顔後すぐに使用したほうが良いという意見もあり、洗顔すぐの使用をおすすめするようになったのです」(石井さん)。

“ブースター”アイテムの誕生は、確たるデータの裏付けとともに、開発担当者の肌実感をもとにつくられた賜物だったんですね!

1992年、モイスチュア リポソームが誕生。「モノづくりに携わっていた者としてこんなにうれしいことはなかった」と語る石井さん。ですが、喜びも束の間。お客様と一番近い販売店のスタッフの方の反応が今イチだったのだ。

「販売店さんが『サラサラのテクスチャーで本当に効くの?』と(笑)。私たちが最初にモイスチュア リポソームを使った時と同じような反応を示したのです。だから、販売してくださる方にこの美容液の良さを理解していただくために、全国の販売店さんに出向いて勉強会をおこないました」。

直に話し、モイスチュア リポソームの良さを伝えると、販売店さんの見る目も変わってくる。「モイスチュア リポソームをいかに自分事にできるか…私たちもモイスチュア リポソームを向き合い学んだことです。販売店の皆さんにしっかり伝えることができれば、後は肌が応えてくれると信じていました」。

モイスチュア リポソームを試した販売店の奥様から「手放せなくなる美容液」という声を聞いたとき、石井さんは「これで大丈夫」と思ったそう。1992年の発売から25年、最初にして最後の「完璧な処方」の美容液は、2017年11月には累計700万個を突破する見込みだとか。コスメデコルテモイスチュア リポソームは、名実ともに「名品」の仲間入りを果たした。

コスメデコルテ モイスチュア リポソーム
40mL 10,800円
60mL 14,580円

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