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(oё)/ 唱歌「冬景色」を知ってますか?

(oё)/ 唱歌「冬景色」を知ってますか?

□ 尋常小学唱歌

大正二年五月発行の『尋常小学唱歌』(文部省)第五学年用で発表されました。美しい日本の国土と三拍子を学習するために作られました。 以来音楽の教科書に掲載され続け歌い継がれています。

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○ 文部省唱歌  作詞・作曲不明


さ霧(ぎり)消(き)ゆる 湊江(みなとえ)の
舟に白し 朝の霜(しも) ただ水鳥の声はして いまだ覚めず 岸の家

烏(からす)啼(な)きて 木に高く 人は畑(はた)に 麦を踏む げに小春日の のどけしや かへり咲(ざき)の 花も見ゆ

嵐吹きて雲は落ち 時雨(しぐれ)降りて 日は暮れぬ若(も)し灯火(ともしび)の 漏れ来(こ)ずば それと分かじ 野辺(のべ)の里

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□ 「冬景色」は真冬の歌ではありません!!

この歌は、曲名に「冬」がつくので寒いさか
りの歌と思っている人が意外に多いようです。

※ ちなみに私は思っていました。

その証拠に「冬に歌いたい唱歌」として、雪・冬の夜・スキー・ペチカなどと同じように「冬景色」は人気の曲です。

それに曲名は「冬景色」です。しかし、歌詞に「霜(しも)」はあっても雪や霰(あられ)は出てきません。

何だか屁理屈のようですが・・・何を伝えたいかと申しますと!! 「さ霧消ゆる」の意味は、「秋は終わったよ」です。

(平安時代以降)日本では、春の季語として「霞(かすみ)」、秋の季語として 「霧(きり)」 と表してきました。

その霧(きり)が消えたので、もう「初冬(し
ょとう)」ですね。」とっ歌っているわけです。

説明が大変長くなりましたが ... 要するに
「今の時期にピッタリ」の歌!って訳です。

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※ 以下は〔管理用〕ですので、スルーをお願い致します。 n(u u*)n


○ 言葉の説明

・ 「さ霧」は、霧のこと。「さ」は語調を整える接頭語。

「さ」だけでは独立した働きは持っていない。秋の季語なので、「さ霧消ゆる」は、「秋は去った事」を示す。

「霧(きり)」は、古くは四季を通じて用いられたが、平安時代以降 は、春立つものを「霞(かすみ)」、秋立つものを「霧(きり) 」と云いました。よってその霧が消えたので、もう「初冬(しょとう)」ですね。になるわけです。

・ 「小春日」は、陰暦の十月(現・十一月下旬
~十二月上旬)、冬の初めの暖かい日のことです。

・ 「かへり咲の花」とは、春を開花期とするサクラやウメ、ツツジ、ヤマブキな どが、初冬の小春日和の陽気に惑わされて、突然花を咲かせる事があります。この時節外れの開花を「帰り花」といいます。「返り花」「忘れ花」「返り咲き」「帰り咲き」「二度咲き」などと別名も多くあります。

帰り花は、日照りが続いた年や、台風などで木が傷ついた年に多く見られる現象だそうです。

また、春咲きの花が初冬の寒さと暖かさを経て咲くものと、モクレンやフジなど春に芽が育たなかったものが、この季節になってようやく花を付 ける場合の二パターンがあるそうです。

・ 「時雨(しぐれ)」は、秋から冬にかけて降ったりやんだりする雨。特徴はお天気雨のように、日が照っているのに雨が降ることです。まさに「時知る雨(ときしるあめ)」です。

時雨は、秋時雨、初時雨を経て、本格的になります。

また、時雨は朝時雨、夕時雨、小夜(さよ)時雨など、降る時間によって名前が変わります。

片時雨は一ヶ所に降る時雨で、村時雨は、ひとしきり降る時雨をいいます。

(荒井和生著「ことばの四季」より抜粋)

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□ 歌詞の説明

・ 湊江(みなとえ)は、日常的には使わない言葉です。

海、湖、池などの陸地に深く入り込んだ舟つき場。歌の全体の調子から湖畔の早朝を思い浮かべる人が多いようです。

・ 「げに」=まことに。 「のどけしや」=おだやかだ。

・ 「雲は落ち」=雲が低くたれこめていること。

・ 「それと分かじ」=そこに家や人がいることがわからない。

○ 麦踏みについて

二番の歌詞に「麦を踏む」とあります。昔は子どもも貴重な労働力で、麦踏みをやらされました。根気のいる単純労働です。

現在は、麦畑も少なくなり、「麦は踏んで育てる」事を知らない子どもがほとんどになってしまいました。説明しなくてはならないでしょう。

しかし、「鍛冶屋、汽車、水車、馬車、ソリ、船頭、囲炉裏、縁側、瓦屋根」などと同様に、説明しても理解できないと思います。

説明すべき大人も、実物を見たことがなくなっています。

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□ 歌詞の考察(こうさつ)
人生の隠喩(いんゆ)


日本全国どこにでもある初冬の風景描写の歌なのでしょうか?歌詞をもう一度よく読んでみましょう。

一番は、朝の入り江、二番は、昼の麦畑、そして三番は、夕暮れの里の風景を歌ったものです。 見方を変えると一番で作者が注目しているのは、「いまだ覚めず」とありますから、朝まだ寝ている人です。

二番では、「人は畑に麦を踏む」と昼に畑で元気に働く人が登場しています。

三番では、「日が暮れて」仕事を終えて家の中で休んでいる人に注目しています。このように、作者は初冬の風景だけでなく、そこで暮らす人の営みを描きたかったのではないでしょうか。

水鳥は鳴き始めましたが、早朝なので人はまだ起きていません。烏が高鳴きする昼には、人が働いている様子がのどかです。夜になると家からもれる灯火だけが人の生活をしのばせます。

人の一日の朝、昼、晩の様子は、さらに人の一生ととらえることもできるでしょう。静かな朝の始まりは揺籃(ようらん/幼年)期、昼は烏も人も花も元気に生きている活動(青年)期、三番は、嵐の後で日が暮れ眠りにつく休息(老年)期を象徴しているのです。

そのような解釈が成立するためには、一番から三番までの全ての歌詞が必要となります。

三番は野辺の里の夕べの風景です。穏やかな二番から一転した厳しい冬の息づかいを感じさせられます。何となく三番は心にしみますね。

UP:15/12/07

15/12/06:日 (oё)/ 唱歌「冬景色」を知ってますか?

モミジお風呂・顔+爪カット:晴れ

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