8741views

~70年ぶりのフレグランス~ルイヴィトン

~70年ぶりのフレグランス~ルイヴィトン

(公式よりお借りしました)


2012年の初めにルイヴィトンからフレグランスが発売になるという発表がありました。調香師が、ジャック・キャバリエ氏だというところまでは出回っていたものの、やっと9月に、日本でも販売になりました。

テーマは『旅』
発表になってから、キャバリエ氏は、長い旅をしていたかの様な時の流れの後に発売になった香り達。

発売前から色々なところで、それぞれのネーミング、香りの特徴など結構、細かに説明もされており、御覧になった方も多いのではないかと思います。

『以下は公式から抜粋です』

ローズ・デ・ヴァン
呼吸しているかの様な風に揺らめくバラ達。イリスとシダーによる艶やかな荘厳なノートに加え、仄かなペッパーがアクセントに。完熟した果実の様に肌の上で優しく香り朝の光の様な輝きを放ちます。

ダン・ラ・ポー
欲望を掻き立てる力を秘めたもの。砂糖菓子のようなアプリコット、グラース産ジャスミンと中国産サンバックをアクセントにルイヴィトンのアトリエを彷彿とさせる独特のナチュラルレザーが香ります。続いて水仙が香りを放ちラストノートはムスクの調べ。

タービュランス
濃厚なチューベローズから生み出され、プレシャスなジャスミンと調和した滑らかなレザーの様な奥深い雰囲気。

アポジェ
広大な自然界へと導き、安らぎの ひとときを与えてくれる束の間の逃避行。輝く様なスズラン、ジャスミン、マグノリアとバラの花びらが調和し、ほのかに感じるスモーキーなガイヤックウッドとサンダルウッドのエッセンスが空高く伸びる しなやかな茎の様に花の香りを引き立たせます。

コントロモア
マダガスカル産とタヒチ産バニラを繊細なオレンジフラワーやローズ、マグノリアとブレンド。微かに感じるビターココアが香り全体を昇華させます。

マティエール・ノアール
ブラックカラントがアガーウッドのアニマルノートを引き立たせ水仙やジャスミンとの対比によって彗星が漆黒の森に光を与えるかのようなフローラルを開花させた香り。

ミルフー
ジャック・キャバリエ氏がルイヴィトンのアトリエを訪れた際、ラズベリーカラーのレザーに完熟したフルーツの様なインスピレーションを覚えラズベリーとレザーを調和させた香り。野性味あるアプリコットと金木犀をベースにイリスとサフランをプラス。



さてさて、フレグランス好きな方なら、ご自分の好きな素材、苦手な素材があると思いますが、この説明文を読んで私が、「これ、多分好き!」と思ったのが最後のミルフーでした。

フレグランスの説明に良くある、『センシュアルで輝く様な香り』とか、『イマジネーションを解き放つ魅力溢れる香り』とか、何?って思ってしまうのですが、今回は素材構成を見て、秋冬用に重ため&レザーの香り&人と被らない香りがポイントで気になるサフランが使われていて一目散に試香したのが、ミルフーでした。

円筒形の紙BOXは1928年に発売されたフレグランス「ジュ・テュ・イル」 (私・あなた・彼)のボトルを複製したものとの事。

ルイヴィトンとしての初フレグランスは、前年の1927年に生まれた「ウール・ダプサンス」で、ヴィトンが所有する別荘にちなんで付けられた名前だと、今回知りました。

その後、1946年に発売になった香りは、オーデュ・ヴォヤージュ(旅の香り) というネーミングで、今回のテーマにも通じるのですが、旅行鞄を作り続けてきたルイヴィトンらしいテーマだと思います。

肝心なミルフーの香りはと言えば、トップのラズベリーが心躍る様な躍動感をもたらしてくれ、10~15分も経つと肌に沿うような滑らかな柔らかいレザーの質感がジワジワと広がります。パウダリーには傾かない、イリスとサフランが穏やかに心と肌を包んでくれます。
 レザーという素材が、有るが故にメンズっぽいと感じる方もいらっしゃるでしょうが、女性が纏っても違和感はありません。

ここ最近のフレグランスにはレザーが結構、使用されているのも事実で、
ディファレント・カンパニーの新作「アジャタイ」、アトリエ・コロンの「カメリア・インターピッド」、日本では未だ発売になっていないペンハリガンのメンズ用「エンディミオン・コンセントレ」などにも使われています。

他の素材と相まってレザーが香る程度の差こそあれ、秋冬にはアンバーやウードなどと共に欠かせない素材構成になりつつあるのかもしれません。

シャネルのレ・ゼクスクルジフにも「キュイール ドゥ ルシー」がありますが、こちらはトップの柑橘系の香りが私には強く、レザー香が楽しめるところまでにはいきません。が、10月14日にはオードパルファムに成長(?)したゼクスのシリーズも発売を控えていて楽しみでもあります。

お店で伺った話の中で、今回のフレグランスはレイヤリングしても大丈夫と言われましたが100ミリが3万円もするフレグランスを、そうそう何本もレイヤリング出来る訳も無く(T_T)…でもサンプルで頂いたダンラポーの女性らしい、自己主張をしない、おとなしめな香りを ミルフーを纏った30分後くらいに時間差で纏うのも有りだと感じました。

 「旅」は日常を離れ、時に異国の言葉が飛び交う中で、自分が何者なのかを知る、という概念からすれば昨日の続きの今日、ルーティーンを繰り返す毎日は「旅」ではないのだと思う。
でも・・・人生という「旅」を私達は続けているのだとしたら、この香りは日常にも寄り添ってくれるフレグランスになるに違いない。





このブログに関連付けられたワード

このブログを通報する

コメント(12件)

  • 何度もごめんなさい。こちらの記事読めば読む程とても参考になります!
    インターピッドも合わせて、他にもこれはー良い!というレザーな香り、できればお手頃で(笑)のような香りを見つけたら教えて下さい♪口コミ楽しみにしています(^_^)

    0/500

    • 更新する

    2016/10/12 23:57

    0/500

    • 返信する

    センスの無い写真とダラダラ長文の記事を読み返して頂くだけで感謝です^^; カメリアは店頭で試しただけなので まともな口コミが出来そうにないな・・と避けておりました。Ryan様の好きなディファレントカンパニーの「アイミス バイオレット」もフローラルレザリーです。エルメスの新作「ギャロップ」もレザー

    0/500

    • 更新する

    2016/10/14 15:33
    (続)が使われていたりアトリエコロンのウードサファイアもレザーが入っています・・・お値段は2万超えが当たり前で3万超えも(× ×;) Diorのコレクションプリヴェにもレザーウードがありますね。もう少し時間を空けてアトリエコロンに行き再度、香りを堪能してから口コミ致します。Emirin様が先に

    0/500

    • 更新する

    2016/10/14 15:38
    (続々)お試しになられましたら、是非口コミ宜しくお願い致します。・・トムフォードのレザーはタスカンレザーがありますが、私はホワイトスエードが好きでした(・・やっぱり3万超え・・)

    0/500

    • 更新する

    2016/10/14 15:41
  • グレースケリーやココシャネルも愛用していたというプラザホテル老舗のクリグラーの
    スパークリングダイアモンド22という香り。アルコールの代わりに高級シャンパンが使われていて本当にシャンパーニュのような香りがするんです。
    このヴィトン、人と被らなそうだし聞いてるだけで個性的な感じですね!

    0/500

    • 更新する

    2016/10/9 20:08

    0/500

    • 返信する

    高いですよね。インターピッドの100ミリはヴィトンより少々高い…ルブタンも遥かに高い…(>_<) アルコールの代わりにシャンパンが使われているという香り、とても気になりますが…間違えて飲んじゃいそう(^_^;))) 上手に保管すればヴィンテージ物の香りになるかも?!本当の意味で人と被らない香り

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 03:39
    とは、そういう日本、未入荷で誰しもが名前を出せば知っているブランドではない香り…なのかもしれませんね。海外に比べると本当に微々たる数のフレグランスしか日本にはなく、未だ未だの土壌なのだなと思います。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 03:45
  • ヴィトンの香りは70年ぶりなのですね!
    全く知りませんでしたがボトルもクール&ビューティで香りも気になります。最近高級メゾンは本当にレザーとのコラボが多いですよね。レザーの香り大好きなのでインターピッドも近々試してみたいなと思っているのですがこれも高価ですねー。後最近個人輸入してヒットだったのが

    0/500

    • 更新する

    2016/10/9 20:02

    0/500

    • 返信する

    Emirin様 コメントありがとうございましたm(__)m ボトルのキャップがマグネットタイプになっていて、シンプルなのに そこはかと無く高級感を醸し出しています。アトリエコロンの「カメリア インターピッド」は女性飛行士の名前からという目の付け所からしてニクイ物を感じてしまいました。そして確かに

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 03:16
  • こんばんは。ルイヴィトン大好きです。香水初めて見ました☆70年ぶりなんですね。購入されたミルフー素敵な香りなんでしょうね。機会があれば試香してみたいです。
    ルイヴィトン店舗に置いていますか

    0/500

    • 更新する

    2016/10/9 00:13

    0/500

    • 返信する

    パウダーママ様 コメントありがとうございましたm(__)m フレグランスを取り扱っているのは銀座松屋と阪急梅田(大阪)の2店舗と公式オンラインの三ヶ所だけの様です。もっと沢山の店舗にあれば気軽に試香出来るのに…ですよね。レザーがヴィトンらしいフレグランスに仕上がってると思います(^^)

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 03:08
  • (続き)旅をテーマにする、旅先からインスピレーションした香りはとても多いですよね。そのうち私も試香しながら旅してきますね♪

    0/500

    • 更新する

    2016/10/8 15:07

    0/500

    • 返信する

    秋冬になって香りを楽しめるのは嬉しいけれど…旅をしているのは私じゃなくて、財布から出ていく諭吉だけが、あちらへ、こちらへと旅をしている様な気がします…(^_^;) AtIi様の旅の報告、楽しみにお待ちしています。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:57
  • (続き)が香りの奥深さですよね(ゼクスのキュイール・ドゥ・ルシーはずっとはつけられないけれど少量なら好き、アジャタイはまだ試していませんが、アトリエ・コロンのカメリアはけっこう好きです)。
    説明を読みながら私の好みはこれあたりかしら・・・?と想像(妄想?(笑))を巡らせています。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/8 15:07

    0/500

    • 返信する

    でレザーやスエードが気になりだしました。説明文に騙される事が私の場合、結構あって試香すると…(/_;)/~~頭の中で膨らんだ想像とあまりにも違う香りだったという事が多いのですが今回のミルフーは珍しくビンゴでした。アトリエコロンのカメリアは100ミリでルイヴィトンよりも高いお値段!ですよね。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:51
  • ルイヴィトンのフレグランスまだ試香できていないので、貴重な情報ありがとうございます!フローラル+レザーは流行りなのかもしれませんが、レザー使用はヴィトンらしいなと思いました。実はレザー苦手なのですが、中には入っていても気にならない、もしくは好きな香りだったりすることもあるので一概に言い切れないところ

    0/500

    • 更新する

    2016/10/8 15:05

    0/500

    • 返信する

    AtIi様 コメントありがとうございましたm(__)m AtIi様のいつも素敵な記事に比べると月とスッポン(>_<)ほんの少しでも役に立てたなら嬉しい限りです。確かにレザー香は いきなり鼻の近くに纏うと慣れないとウッ!となる場合もあり最初の出合いが大事かも…と思います。トムフォードのホワイトスエード

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:44
  • お久しぶりです。とてもとても勉強になりました。さてどれから手を出そうかなと慎重に検討しているところでした。ジャック・キャバリエ氏の作品は、あざとさではない本物のセンスを感じることが多いです。すばらしいクチコミ、ありがとうございました。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/8 07:57

    0/500

    • 返信する

    doggy様 早々のコメントありがとうございましたm(__)m 男性がレザー香を纏うと又、一味違った雰囲気を醸し出せるのでしょうね。そんな男性目線の口コミも楽しみにしています(^^)キャバリエ氏の有名所、ブルガリブラック メンズとは明らかに違う面を楽しめる7種類のフレグランスだと思いました。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:37
  • →タービュランス、ミルフーが気になります。特にタービュランスは強烈そうなネーミング。
    私は香水版のキュイールドゥルシー(海外品なのでゼクスシリーズではないかも?)所有ですが、香水版は「白粉の入った高級バッグ」の匂いがします。
    宝くじでも当たればフルセット揃えたいわ~~←おバカさんです。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/7 21:16

    0/500

    • 返信する

    したかの様な高級感の醸し出し方が凄い…と思ってしまいました。ゼクスの香水版キュイール気になっているけれど、未体験です(T_T) …『宝くじが当たったら』は私も同じで…ゼクスだろーがルブタンだろーがフルセットの大人買いを夢見ている同士です(^_^;)))

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:31
  • こんばんわ!お久しぶりです('◇')ゞ
    「ルイヴィトン」って70年もオリジナルの香水出してなかったんだ(目から鱗)LVMCではいろんなブランドで有象無象出しまくってんのに(笑)
    なんだか超高価そうな雰囲気がしますね♪
    秋冬はレザリーフローラルに挑戦してみたくなるのは私も同じです→

    0/500

    • 更新する

    2016/10/7 21:04

    0/500

    • 返信する

    mad様 早々のコメントありがとうございましたm(__)m 傘下のブランドからは本当に沢山、フレグランスを出しておきながら!ですよね。しかし、70年ぶりにとなると70年前の香りと比較出来る人が回りに居なくて残念です(^_^;)ルイヴィトンだけあってか、フレグランスを購入したのにバッグが何かを購入

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:24
  • 口コミしましたけどほんとにどれも
    素敵過ぎて、第一候補はジャージーです
    是非クンクンしてきてください
    感想お伺いしたいです♪

    あと最近ヨーロッパでの流行らしく
    レザーとお花の合わせ技の香りが
    多いですよね
    去年のディファレントのアイミスもそうだし
    多分しばらくはそんな流れが続くかもですね

    0/500

    • 更新する

    2016/10/7 20:06

    0/500

    • 返信する

    RyanRyan様の香りのアイミスもレザーが使われていましたね(^^)v 少し前に所持していたトムフォードのホワイト スエードあたりから生地素材の香りが気になっていて今回はルイヴィトンに、暫くは楽しませてもらえそうです。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:13
  • 久しぶりの香りの記事
    楽しみにお待ちしてました
    ヴィトンの香りなら
    私もミルフーか
    コントロモアなぁなんて
    思いつつ他にも気になる香りが
    ありすぎてクンクンできてません
    記事を拝読させて頂き、
    クンクンしたような気持ちになりました
    あとゼクスはクンクンしてきました

    0/500

    • 更新する

    2016/10/7 20:03

    0/500

    • 返信する

    RyanRyan様 早々のコメントありがとうございましたm(__)m ゼクスの口コミ読ませて頂きました。シコモアがよりウッディになったとの事で個人的に(^^)とても楽しみです。レザーな香りを楽しめるのも、にほんでは結構、限られた季節だけだと思うので、これからが狙い目&楽しみ時ですよね。

    0/500

    • 更新する

    2016/10/10 02:05
  • もっとみる

フレグランス カテゴリの最新ブログ

フレグランスのブログをもっとみる

投稿ブログランキング

投稿ブログランキングをみる

編集部イチオシ!

HOTタグ

ブランドファンクラブ限定プレゼント

【毎月 1・9・17・24日 開催!】

(応募受付:5/1~5/8)

プレゼントをもっとみる