みなさんは、どのカタチを選びますか?でっぷり太め?シュッと細め?コロンとしたカタチ?
そんな個性際立つ根菜、れんこんですが、
その正体は、蓮(はす)の地中にある茎が育って肥大化したものだそう。

右の太い方が根元で、デンプンをたっぷり蓄えているので、もっちりホクホク。
左側にいくほど、デンプンが少なくなり先端はサクサク&シャキシャキ。
部分によって、適した料理が異なるのが、れんこんの奥深い魅力です。
もっちり、サクサク、ほっくり。
食感が楽しくて食べ応えがあって美味しいし、ビタミンCと食物繊維がたっぷりで頻繁に食べたい根菜なのだけど、他の根菜と比べて、正直、少しだけ高い・・・。
その理由は、れんこんが育ち、収穫され、運ばれる背景にあります。

れんこんは、水深10 ~20cmの蓮田(はすだ)という泥沼の中で育ちます。
▼れんこん畑

人が掘るときには、冷たい水に腰まで浸かるそう。機械ではなく、人の手で1つ1つ、収穫するんです。

泥の中に、ホースで勢いよく水圧を加えて泥を飛び散らせ、れんこんを浮かび上がらせる「水圧掘り」という掘り方が主流なんだそう。
水圧をかけ続けているので、腰を痛めやすく、冷たい沼水に浸かっているのでカラダも芯まで冷えます。

れんこんの生産には水の管理が欠かせず、水をたっぷりと張った蓮田で育てて、時々水の入れ替えをします。
お米が育つ水田と比べると、はるかに多くの水が必要で、水が足りているか見回ることも一苦労のようです。
「根菜の濃縮マスク」の白石れんこんで使っている白石れんこんが育つ白石平野は、長年の干拓によって広がった農地で、“重粘土質”という有明海のミネラル分いっぱいの肥沃な柔らかい土壌です。
だから、白石れんこんは、甘くてほくほく&ネバネバ。ミネラルやビタミンCなど栄養素がたっぷり含まれています。
葉が痛むと生育に影響してしまうし、台風が夏の早い時期にやってくるとその年はもうダメ、という繊細な根菜。
収穫する時も、ゴム製胴長を着てれんこん畑に入っての作業なので、夏は汗がだらだら、冬は水の冷たさが身に凍みます。
れんこんの節についた泥は全体に薄く伸ばし「泥付きれんこん」として出荷することで、乾燥せずに長持ちするそう。

これだけの手間と労力をかけて、私たちの食卓に届くれんこん。
見通しがきくように、と縁起がよいれんこん。
れんこん農家さんは、食べる人の幸せを願いながら、れんこん作りに励んでいます。
これからも、貴重なれんこんを、大切に頂きたい^^。
れんこん料理の中で、一番美味しいと思うのは、シンプルに揚げただけのれんこんチップス。

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