2482views

気になる香水ブランド・リキッドイマジネ

気になる香水ブランド・リキッドイマジネ

みなさん、こんにちは。
男性美容研究家の藤村岳です。

先日、貴重なインタビューの機会をいただきまして、パリで人気の“リキッドイマジネ”のデザイナーであるフィリップ・ディメオ氏に会ってきました。

写真を撮り忘れてしまったので、お借りしました

2011年にフィリップさんがリキッドイマジネを発表したのが始まりで、まだまだ若いブランドなのにもかかわらず、香り好きのパリジェヌやパリジャンに注目されてメキメキその頭角を現しています。

そもそも、フィリップさんがパリで作品として香りを発表し、それがずっとレアな香りを求めていたダヴィッド・フロサールさんの目にとまり、やがてコラボレーションをすることになって誕生したブランド。

元々フィリップさんはデザイナーであって、調香師ではありません。最近、フレデリック マルのようなプロデューサーがいて、調香師に依頼するという形式の香水も多いですよね。こちらのブランドではフィリップさんがまず物語を書き、それを調香師に見せるのだそう。まず、イメージがあり、それを元に香りを紡いでいくという感じでしょうか?

お土産でいただいたオリジナルのタロットカード
香りと対応していて、香水選びに迷ったらこれで決めても面白そう


サンプルもこんなにたくさいいただいてしまいました
しばらくボクはいい香りがしますよ(笑)
真ん中にあるチャームは特別に作ったブランドロゴのもの
バッグにでもつけようかな?


ここの香りは3部作で構成されていること。初期のものは“Sancti ホーリーウォーター~天空の香り”、“Fortis ストロングウォーター~転生の香り”、“Tumultu クラウディウォーター~解放する香り”なのですが、ボクが面白いなと思ったのはFortisの香り。

これ、なんと火事にあって燃えてしまった後の炭を見て思いついた香りなんだそうです。「すべてが燃えてなくなり、そこからより強いものを」という思いからと生まれたとフィリップさんにうかがったときは正直、驚きました。

この話を聞くと香水の説明に“悪を追放するかのような強さと未来を期待させる希少性の高い香料を用いています。印象的なスパイスとウッディが、スモーキーな漂いの中でよみがえりを予感させます”とあるのもうなずけます。

クミンやサフランがとても「フュメ(煙っぽい)」なのです。言われてみると、たしかに火事なのかも。でも、そこには力強さがある。ちょっとパワーが落ち気味かもというときに元気をもらえる香りなのでは? と思いました。

ひとつひとつの香りに物語があり、そんなことを知ると香りに対してより思い入れが出来そう。さすがアーティストの考える香水だなと思いました。

そんなブランドから4月26日に新作が登場します。“リキッドイマジネ ボーテ デュ ディアーブル オードパルファム”という名前で、フォトグラファーやDJとして活躍しているケイト・アンダーウッドをミューズとして起用したもの。

リキッドイマジネ ボーテ デュ ディアーブル オードパルファム
100ml 3万5000円


「悪の中に美は存在するのか?」というフィリップさんのインスピレーションから出来たもので神話を元にしているとか。「その香水を手に入れるためなら悪魔に魂を売ってでも構わないと思うでしょうか?」という言葉にドキリとしました。「ゲーテの戯曲『ファウスト』から着想を得て、美しさとユニークさを兼ね備え、複雑な切り口で立ち昇るスパイシー フローラル ウッディの香りは、ジェンダーレスで纏っていただければ」とフィリップさん。たしかに男女ともに使えるミステリアスな香りです。

最初はイタリアン レモンやコリアンダーなどが爽やかに香りますが、だんだんとクローブ、サイプレスと神秘的な香りが漂います。中でもカーネーションはヨーロッパの人々にとってはスパイシーな香りとして認識されているんですよね。日本だと母の日の花というイメージですが、原種に近いダイアンサスは香りも独特なんです。そして最後はハイチ ベチバーやアガーウッドなどアーシーな香りで構成されています。

この後にどんな2作品が続くのでしょうか? それもまた楽しみです。

DATA
ドゥーブルアッシュ
http://www.doubleh.jp/

このブログに関連付けられたワード

このブログを通報する

コメント(0件)

香水 カテゴリの最新ブログ

香水のブログをもっとみる